俺は今年、大学を卒業し、Z高校の体育教師になった、井上大介。
専門競技は野球。スポ少から始め、甲子園にも出場した。ウエイトで鍛えたかいあって178cm、72kgとがたいにも恵まれた。
顧問はもちろん野球部。担任は1年となった。
剛史に惹かれたのは、俺の受け持ちのクラスにいたからだ。
小柄で、色黒、スポーツガリで丸顔。昨日まで中坊でしたと言わんばかりの笑顔はたまらなくかわいい。
剛「先生めっちゃいい身体してますよね」
俺「野球で鍛えたからな。ウエイトすれば剛史もつくよ」
剛史はいつも挨拶がわりに俺の身体ネタで、話しかけてくる。
いつも笑顔とボディタッチは忘れない。
そんな剛史がまじな顔で相談にきたのはそれから間もなくだった。
剛「俺、部活、野球部かラグビーか迷ってるんです」
俺「野球部で一緒に甲子園を目指そう」
俺は、必死に誘った。野球部のためじゃなく、俺のために。
そして、剛史は野球部に決めた。
それから毎日、手とり足とりの練習が始まった。
構えかた、スウィングの指導。剛史の腕、胸、けつ、もも。必要以上に触った。
思わず、先走る自分に慌てた。
ウエイトを始めた剛史の身体は、着実に大人の男へと変わり始めた。
もともと筋肉質だったこともあったが、大胸筋や上腕にとうきん、ふくらはぎは、俺が見ても、みとれるほどになった。
練習が終わってシャワーを浴びていたある日。