今日から新しい店長が来る
でも俺にはそんなの関係ない
多田店長のいない仕事場なんてやる気も起きないし。
俺を育ててくれたのも多田店長
やっぱりあの人とは離れられない。
で、俺は今日仕事を休むことにした。
風邪って適当なことを言った
風邪なんかで休んだことのない俺。
当然みんなウソってのもわかってるだろう。俺が多田店長が大好きだってことも知ってるし。
そんなとき電話がかかってきた。
多田店長から
俺はテンションがあがって元気な声で出た
「やっぱお前風邪じゃないよな。お前このまま辞める気じゃないよな?」
いきなり意標をついた質問
「・・・・辞めます」
「はぁ!?アホか!!お前。なんで!?」
「だって・・・もう多田店長がいないし。面白くないし」
「・・・ケンジ誰のために仕事しとるん?」
「え?・・・」
「自分の学費稼ぐためじゃないん?」
「はい・・・でも多田店長と仕事したかったし」
「それは嬉しいけど、新しい職場に迷惑かけたらいけん!!俺が悲しむよ」
「・・・」
「みんなお前待っとるよ。俺も皆もお前のこと一番に認めとるけん。」
「・・・」
俺はずっと無言だった。
「新しい店長は、俺の後輩なんだけど、凄くいい奴だからケンジも絶対気にいると思う。秋本にケンジのこと言っておいたから大丈夫。絶対辞めんなよ。じゃあそろそろ切るな。バイバイ」
「・・・はい」
そうして電話を切った。
なんで俺がズル休みしたってわかったんだろう。
誰が言ったのかな?
俺は多田店長に言われたから もう少し頑張ってみる覚悟が出来た
そして次の日仕事に向かう