―3年生前期の体育の選択を決める日。
体育館でそれぞれのグループに別れる。
僕はテニス部だったからテニスをやりたかった。
けど、楽しみは後に残そうと先に卓球をやる事にした。
卓球選択の所に君はいなかった。
僕『はぁ…』
体育館の中を見回す。
いたっ!!
君はまだ迷ってるみたい。
…そして君はこっちに向かって歩いてきた。
佑『あっ!同じクラスだよね!俺、中村佑哉!よろしくなっ』
すごい爽やかな笑顔で言われて、
僕の思考回路は一瞬フリーズしてしまった。
僕『ぁっ、ょっよろしく!僕は…』
佑『境君だよねっ!境悠斗!"ゆう"が一緒だなっ』
僕『はいっ。』
心臓が飛び出そうでそれ以上話せれなかった。
卓球でペアを組む時、
くじ引きで君とになった。
本当に嬉しかったんだよ?
ストレッチの時とか、
君の体温をすごく近くで感じれて…
汗の匂いや、息遣いも…
佑『境君…もっと…』
君は何も意識してないだろうけど、
こんな言葉でも僕は興奮してた。
…でも数回授業やって、君はテニスに移動した。
佑『境君ごめんっ!卓球人数多いみたいでさっ…だから俺、テニスに移動したっ!ホントにごめんねっ』
笑顔で言われるとつい許してしまう。
僕『ぁっ、気にしないでっ!自分から移るなんて、中村君は良い人だね!』
佑『そうかっ?何か照れるなぁ(笑)んじゃっ』
それからは君とたいした接点もなく、
もどかしい日々が続いた。