*もしかしたらこの小説をごらんの皆様へ。
作者は今回の作品が人生初投稿、初作品ですので、どうぞ温かい目で見守ってくださるよう宜しくお願いいたします。
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部屋の空気は静かだった。
閑散としている。
聞こえるのはシグルの寝息だけだ。
白のCDラックには、CDがほとんど入っていない。
秒針が時を刻む。窓からは黄金色の光線が顔を出していた。
携帯が振動している。
ゆういちの携帯だ。
「・ん・・ん・・・」
部屋の空気は静かだ。
シグルは黄色の革のジャケットを掛けなおす。
「・・ん・・・」
箪笥の軋む音がした。
「・あっ・・あれ、、ゆういちは・・」
辺りには誰もいなかった。
オレンジジュースもなかった。
代わりにあるのは、ウーロン茶の紙パックだ。
買ってからほとんど使ってないであろう貯金箱が目に映った。
トトトトッ
階段を昇る音がする
ゆういちがいた。
ドアが開くと、手にコップを持っているゆういちが見えた。
「おっ!やっと起きたか。今ちょうどココア作ってたんだ。飲むか?」
「うん飲む!」
「ちょっとは元気出たみたいだな。待ってろ、今取ってくるから」
茶色に白を混ぜた、そんな色だった。
白く立ち上る湯気を見ているうちに、ゆういちが上がって来ていた。
「ほい。お前の分。」
「ありがとう!・・・温かそ〜・・・・っあつっ!」
「ほら、慌てて飲むからだよ。大丈夫か?」
ココアを飲み干すと、空虚な時間が戻った。