とりあえず、俺はシャワーが浴びたかった。
ケツの中はぐっちゃぐっちゃになっていて、精子まみれだ。
こんな状態で服を着たくない。
さっきの破かれた、制服姿のまま俺は水を浴びるところを探した。
その間もずっと青山君の着信音が鳴る。
こんな状態で出れるはずもなく。。
昨日は幸せだった至福のセックスが今日は最悪のセックスだ。
怒りよりも、悲しさと悔しさでいっぱいだった。青山君に会いたい・・・けど会えない・・・
こんな汚い姿見せたくないし・・・
大学外を出た。
破かれまくった制服姿じゃあ、みんなが訝しげな目で見るのは当然だ。
俺はふらふらと行く果てもなく彷徨った。
もう時刻は23時を回っていたし。
結局汚れたまま、ふらふらと歩く。
青山君からの着信は途絶えた。
やっぱ青山君は帰ったんだ・・・どこなんだろ・・・会いたいよ・・・
こんな格好じゃあバスにも乗れないし。もう最終のバスはもう終わった。
道路の上の歩道橋から外を見ていると、なんだか死にたくなってしまった。
もう青山君にも嫌われるし。こんなの誰にも言えないし。
飛び降りようとしたとき、誰かが声をかけてきた
「ケンジ君?」
横を見ると加納先輩だ。
高校のときの先輩。
加納先輩とその友達らしき女の人が3人でこっちを見ていた。
駆け寄ってきて、俺を見る。
加納先輩「何しよるん?もうバス終わってるんじゃないん?どうしたん?その格好・・・制服?とにかくうち来んさい」
加納先輩の家にあがらせてもらうことにした。
加納先輩の友達二人は帰ったみたいだ。
とりあえず、汚れた体を洗った
加納先輩は何も聞くことなく、風呂あがりの俺にお茶を出してくれた。
「飲みんさい」
俺はその温かいお茶で落ち着いたし、安心した。
俺「なんで加納先輩、あそこにいたんですか?」
加納先輩「あんとき、友達らと飲みがあったんよ。それで帰りにあの歩道橋通ったら、制服着た人が下眺めよったから、心配になって」
俺「そうだったんですか・・・」
あのまま加納先輩が来てくれなかったら、死んでただろうな。
加納先輩のケータイが鳴った。
加納先輩「もっし〜?直輝?どうしたん?はぁ?ケンジ君?あたしん家におるよ。なんでって、歩道橋のあたりうろつきよったから。。。は?今から?なんで?ふん、ふん、わかった。はーい」
俺「え?なんて?」
加納先輩「今から来るって」
俺「え!?」
加納先輩「どういうことなんかさっぱりわからんのんやけど」
しばらくしてから、チャイムが鳴った。
加納先輩は出ていき、鍵をあける音がした。
ガチャン。。。それと同時に、ものすごい走る音が聞こえた。
加納先輩「ちょっと・・直輝?」
俺を見る青山君。
凄い勢いで抱きしめられた。
青山君の体は冷えていた。
「心配させんなよ。。バカ・・・」