いつも読んでくれている皆さんにホント支えられています!
俺も皆さんの感想をめちゃめちゃ楽しみにしてますよ☆
ゼミ終わり。
いつもは教室に残ってみんなうだうだしゃべってる。
俺はすぐに席をたつ。
「おつかっ。」
みらいが着いてきた。
みらい「はやと。」
「なに?」
みらい「元気ない。」
「そう?」
あんまりそういうの悟られるの好きじゃない。
みらい「かなたのこと?」
「はっ?」
…なにこいつ?
「意味わからん。」
構内のベンチに座る。
「なに?
そんなかわいいかなた君のことが気になってんの?(笑)
今度会わしたるよ。
あ、アドレス教えたろか?」
あれ?
みらいは無言で無表情だった。
笑顔じゃないみらいは珍しい。
みらい「あたしそうゆうのわかんねん…。
誰が誰を気になってるとか。」
いつもとちがうみらい。
みらい「旅行の時、
はやとはずっとかなたのこと気にかけてた。
かなたはずっとはやとのこと気にしてた。」
「そりゃ保護者兼やからね。
てかかなたも俺しか知ってる人おらんし。」
みらいはじっと俺を見てた。
たしかにこいつはいつも勘が鋭い。
「てか帰りの車のこと言ってる?
あれはかなた風の冗談で…。」
みらい「もういいって。
…わかるんやって。」
こいつ何者?
なんか。
全世界のことをすべてわかってるような自信。
もういっか。
みらい「好き…
なんやろ?」
俺はみらいの目を見た。
「キモくないん?」
みらい「ハハ、キモいよ。」
はじめてみらいが笑った。
でもすぐに真剣な顔に戻る。
みらい「はやと、かなたのことでめちゃめちゃ悩んでる。」
俺は全部話した。
今までのかなたとのこと全部。
(エロい部分以外笑)
すべて…
他人に話すのは初めてだった。
みらいはじっと真剣に聞いてくれた。
みらい「でっ?」
「でって。
だから…。
もういいねん。
もういろいろ考えたくない。
ホントにかなたのことが好きかどうかも…。
自信なくなってきた。」
みらい「はあ?」
「俺は何もしてあげれてないし。
それどころかかなたにとってマイナスでしかない。
俺がかなたを好きになる資格ないやろ…。」
みらい「はあっ…。」
みらいはため息をついた。
もう6時を回り構内は静まり返っていた。
みらい「なにそれ?
うじうじうじうじ…。
それがキモいんやって。
どっちが不器用なん!
好きなんやろ。
かなたのこと。」
「うっさいなあ。
そんな簡単な問題ちゃうねんって!
てかおまえに何がわかんねん。」
みらい「だからわかるんやって!
もう勝手に一生うじうじしてれば!」
大きな声が響き渡る。
「てかなんでおまえがキレてんねん!
関係ないやろ!」
みらい「関係ないよ。」みらいは立ち上がって帰っていった。
ワケわからん…。
なんやねんこいつ…。
携帯を見るとらいきからメールが来てた。
(一緒にメシ食お!)
はあ。
腹なんか減ってないって…。
(大学の前で待ってるから!)
久しぶりにらいきに会った。
店に入っていきなり酒だけ頼んだ。
「あんま腹減ってないねん。」
らいきは俺を見つめる。
らいき「はやと〜。
また嫌なことあったんか〜。」
ちょっとムッとする。
らいき「よしよし。
てか大丈夫。
言いたくないんやろ。
何にも聞かへんよ。
嫌なことなんか忘れちゃえ!」
らいきは俺の扱いをよく知っている。
俺は飲みまくった。
らいき「もう飲みすぎやって。」
ふらふらの俺をらいきは家まで送ってくれた。
部屋に入る。
らいき「大丈夫か?」
意識がもうろうとしていた。
らいき「はやとさ。
そんながんばらんでいいって。」
「えっ?」
らいき「なにかは知らんけどさ。
考え込み過ぎなんやって。
もっと気楽にさ。
なっ。」
俺はらいきには一切何も話していない。
らいきはそれでもなぐさめてくれる。
癒してくれる。
らいきの優しさに癒された。
らいきの顔が…
ふと…
一瞬…
かなたに見えた。
俺は思わずらいきの両腕をつかんだ。
すぐ我に返った。
「ごめんっ。」
らいきは全く嫌がらず、ニコッと笑った。
俺はらいきを抱きしめた。
らいきのあたたかさで震えが止まらなかった。
酒の勢いもあった。
俺は止まらなかった。
らいきにキスをした。
らいきは俺のひざに手をやった。
俺はらいきのシャツをまくった。
ピンポーン
インターホン。
ピンポーン
また鳴った。
俺はらいきから離れ。
立ち上がった。
玄関をのぞくと。
かなたがいた。
時間はもう9時過ぎ。
ジャージ姿。
少し寒そうにしていた。
レンズ越しに見えるかなた。
ふだんはあまり見せない正面の顔。
酔いが覚めた。
目が潤んできた。
何をやってんねん。
俺…。
ピンポーン
最低すぎる。
もうどん底だった。
動けなかった。
かなたはあきらめて帰った。
らいき「…よかったん?」
必死で涙を抑えた。
「らいきごめん…。」
らいき「えっ?」
「ほんまごめん。
送ってくれて
ありがとう。
また今度…
飲みに行こ。」
らいき「いいよ!
うん。」
らいきは立ち上がった。
らいき「じゃあな!
元気出せよー。」
らいきは帰った。
俺は…。
1人…。
静かにベットに入った。