光「やっぱり痛いよな。どんな感じなんだ?」
緊張しているのか会話が多くなってくる。
俺「指だと最初は痛いけどすぐ慣れてくるよ」
光「モノだとどうなんだ?」
俺「う〜ん、地面に木槌で杭を打ち込んでいく時の地面の気持ちかな。ズンッズンッてね」
自分でも笑っちゃうような譬えだったが、ヒカルにはキツ過ぎたかもしれない。
光「やっぱ止める」
そんなヒカルに笑顔だけ返し指にローションをつけた。ヒカルも観念したようにそれ以上は言わず、じっと俺の様子を見ている。
とりあえずヒカルがストップをかけるところまで行って、後はなるようにしかならないだろうと思った。
俺「じゃいくね」
穴の入り口に中指を押し当てゆっくりと入れていく。俺も始めてなので慎重に進めた。かなり締め付けが強くきついものだ。
光「うぐっ…」
顔はキツそうだが、それでも耐えているのか意外にも大人しい。中まで入ってしまうと眉間に寄せていた皺もなくなった。
俺「どう?」
光「苦しいな」
しばらく様子を見ていたが大分慣れたようなのでゆっくり前後に動かしてみる。少し辛い様だ。
俺「大丈夫?」
光「ああ、平気さ。俺はそんなケツの穴の小さい人間じゃねぇよ」
その言葉につい可笑しくなって笑ってしまった。度胸が座っている事の喩えなのか実際の話なのか…。
俺の始めての時とは違って、この時点ではすでにロマンティックな雰囲気でもシリアスでもなくなってしまっている。
歯を食いしばりながらも冗談を言えるくらいなのでまだいけそうだ。
一旦指を抜き今度は2本入れてみた。やはり入り口では辛そうだが完全に入ってしまえばそれほど痛みはない様だ。再度抜きローションをつけ直して3本入れてみる。これはさすがにキツいようで大分顔を歪めていたが、それでも動かさずにいると楽になってきたのか落ち着いてきた。
俺「どう?慣れた?」
光「なんかずっと入れられてるのは変な気分だな。まだ苦しいけど構わないからやってみようぜ」
ヒカルの男らしい言葉に救われ、指を抜き自分でゴムをつけた上でたっぷりとローションを塗った。
俺「じゃいくから」
入り口にモノを当てゆっくり腰を進める。ローションのつけ過ぎで滑ってしまうのかうまく穴の位置がつかめなかったが、何度かするうちに少し入っていく感触があった。それとともにヒカルがかなりの苦痛に顔を顰めるのがわかった。
俺「ゆっくり深呼吸ね」
たしか最初にヒカルに教えられた事だ。ヒカルもゆっくりと呼吸をしている様だった。
少しずつ少しずつ進んで行きなんとか奥まで到達する。ヒカルの中はゴムをしてても暖かさが感じられた。
俺「全部入ったよ。温かくて気持ちいいね。どんな感じ?」
光「2度はやりたくないな…」
そう言って両腕で顔を隠す。
かなり長い間そのままで様子を窺っていたが、そろそろいいかなと思い少し前屈みになってヒカルに囁いた。
俺「ゆっくり動いてみるよ」
ヒカルの膝を両方の手で抱えるようにして腰を動かすと、ヒカルも苦しそうに悶え出した。
光「あぁぁ…」
得体の知れない感覚に2度3度と動かすと俺もすぐに気持ち良くなってしまう。
俺「ヒカル、なんかすごい……気持ちよすぎだよ」
そんな声は聞こえていないのか、ヒカルは両手を広げシーツを掴んで耐えていた。
穴の中の温もりと異様な締め付けに堪えきれない快感が走る。
長い間ゆっくりと腰を前後させていたが、段々と我慢できなくなりヒカルの両脇に手を置き一気に腰を振った。すぐに絶頂感へと上り詰める。
俺「あぁぁ…もうダメ、イ、イク、イクよ!」
光「うぅぁ…あぁ」
ヒカルが俺の腕を掴んだ瞬間に俺はヒカルの中で一気に果てていった。あっという間だったが、何度も何度もイッた感覚があり、最後はヒカルの上に覆い被さってしまった。
俺もヒカルも呼吸を荒げているのがお互いの胸を通して伝わってくる。
俺「ヒカル…ホントごめん。無理させちゃったね」
光「いいさ。いつものご褒美のつもりだったし。でもキツいよな」
そう言って汗だくな顔で笑っている。苦痛の中での精一杯の笑顔の様に見えた。肉体的にも無理があったのはもちろんだが、俺とヒカルの関係からいって精神的にもかなり辛かったはずだ。
俺『俺とヒカルにはそれぞれの立場があって、それを崩したり越えちゃいけない時もあるんだ…』
そう思ってヒカルの笑顔を見ていると、なんとなく切なくなって目が潤んできてしまった。
俺「ごめんね。ヒカルの気持ちとか考えていなかったよ…」
光「なんだよ、そんな顔をして。気にするなって」
そう言って固く抱きしめてきた。優しいいつもの抱擁だ。
光「シュウさん、そろそろいいかい?」
俺「なに?」
光「抜いてくれないとさ」
まだ入れっぱなしだった。
俺「じゃゆっくり抜くから」
そう言って一気に引き抜いた。前にヒカルにやられた事がある。ヒカルもちょっとビックリした様だ。
光「あぁぁぁ!…おまえ殺す!」
そう言ってもう一度固く抱きしめてきた。
俺「ジンに話した事だけどさぁ、大丈夫だったかなぁ」
お互いがクールダウンする間、しばらくジンの話になる。
光「大丈夫だよ。ジンの言う通りいきなりでびっくりしたんだろ。あいつはそんなに簡単に見捨てたりはしないから」
俺「そうなら逆に今悩んだりしてないかな」
光「そうかもな。でも今日は俺達と同じ様に楽しんでるだろ。まぁ冬休み中に早目に2人で会いにいくか」
俺「そうだね」
ジンには早く理解してもらいたいし、話した事が間違いじゃなかった事を確かめたい。
ヒカルも肘をついて俺の乳首を弄びながら、しばらく同じ様な事を考え込んでいる様子だった。
考えている間は気にしていなかったが、意識を乳首に向けるとやはり反応してしまう。爪の先で小さな乳房を悪戯されるとすぐに勃ってしまいコリコリした感触になった。ヒカルもその感覚を楽しんでる様だ。
なんとなく俺もヒカルのモノを握ってみた。一旦治まっていた様だが、段々と手の中で大きくなっていく。
少しだけだが裏筋を刺激してみた。一気に刺激するとヒカルが豹変するので、感じるか感じないかの微妙なところで刺激を加える。
ヒカルは乳首に刺激を加えながら額や頬にキスをしてくる。
しばらくして微妙な刺激に焦れて来てしまったのか、いきなりヒカルが立ち上がって俺の顔を跨いできた。頭の下に枕を2つ入れる。
光「しゃぶれよ」
いつもの乱暴な口調だ。
俺『始まった…』
そう感じた。
俺の両手をとり頭の上で固定させ、無理矢理口にモノを突っ込むと腰を使って押し込んでくる。
俺が苦しいのも構わず喉の奥まで入れ、奥一杯のところでわざと動きを止めたりする。
苦しがる俺の目からさっきとは違う涙が出るのを見て、さらに楽しむように腰を振り続けた。
ひとしきり口を使っていたが飽きてきたのか、俺の首の後ろに手を回し強引にベッドから引きずり下ろされ、床を引きずられる様にして例の診察台まで連れて行かれた。
光「早く上がれよ」
なんとなく躊躇してる俺にキツい言葉で促す。
仕方なく上がって仰向けになり、足を乗せる部分に両膝を置いた。その足を皮のベルトで固定される。
台に小さなタイヤがついていて、壁際の十字架のところまで台ごと移動された。
俺「お願いだから止めてよ。充分ハズいんだからぁ」
そんな言葉は聞いていない様だ。
言った後にいつも気づくが、そう言う言葉自体がヒカルの心に火をつける事になるのだ。
遂に両手も十字架からぶら下がった手枷に繋がれ、哀れな姿をヒカルに晒す事になった。
光「いい眺めだよ。これでなんでもできるな」
俺は黙って横を向いてた。
ヒカルはエッチをするたびにS度を増していくので、いったいどこまで進めば満足するのか毎回怖くなる。
俺『俺はMなんかじゃないと思うし、キツい事がそれほど快感なんかにはならない。いつもなんとか耐えてるって事の方が多い。こんな場所に来るのも今日だけだと思えば…。我慢我慢…』
そんな事を考えていた。
ヒカルはじっと観察しながら、ゆっくりと股間から後ろの穴まで指を這わせて行く。
指にローションをつけ、早速穴を解しにかかってきた。
身体に力が入ってしまうがまるで身動きがとれず、その度に手枷の鎖の音だけがイヤらしく響く。
光「我慢できないから入れさせてもらうよ」
俺「ここでやるの?」
光「うん。高さもちょうどいいみたいだし、見た目がすげぇ興奮するからさ」
そう言ってゴムをつけたモノを押し当ててくる。
俺「頼むから止めて!」
まさか入れるところまでここでやるとは思わなかったので慌てて拒否した。
ヒカルは構わず強引に入れ、しばらく腰を振りながら俺の身体中を眺めていたが、泣きそうな顔が目に入り思い留まった様だ。
光「仕方ないな。ちょっとやりすぎたか」
そう言って手枷も足枷も外してくれた。
俺を抱え上げ運ぶと、いきなりベッドに投げ捨てた。
光「さっ、早く」
ホントに今日はロマンティックさがないと思うが、ヒカルはそんな事に構わず俺の足の間に座り、正常位の体勢で手際よく中に入れてきた。
奥まで入り様子を窺う。
光「大丈夫か?」
俺はなんとか頷いた。
光「久しぶりだしすぐイキそうだから、このまま最後までいくぜ」
そう言って腰を動かしてくる。
俺だって久しぶりだったが、意外にもすぐに気持ち良さが広がってくるのを感じる。
ヒカルは前屈みになって俺の乳首を口で攻め立てた。入れている時に乳首を攻めるとどうなるか分かっているのだ。
光「あぁ…いい締め具合だな…すげぇよ」
余計反応し腰のスピードを上げてくる。
2人で快感の声を出してしまう。
俺「ヒカル…またイキそう」
ヒカルが少し身体を起こしたので俺は自分のモノを握ってシゴいた。
光「ああぁぁ…俺も…イキそう」
先にヒカルが絶頂を迎えた。俺にぴったり腰をつけたかと思うと、ガクガクっと身体が不規則に震えて放出した様だった。
すぐに俺も腹の上に出してしまう。2回目にも関わらず相変わらずの量の多さだ。
出し終わった後、恍惚の中見上げるとヒカルと目があった。
光「…メリークリスマスって感じだな」
まだ荒い呼吸の中ヒカルは笑いながらそう言った。