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さよならの向こう側には…【涙の受験編、中編】13〜14
 長編編集部φ(..)  - 07/6/28(木) 13:02 -
光「とばして行くから落ちるなよ」
みんなと別れ、途中で夕食を食べた後にコンビニで買い物をしてホテルまでバイクを走らせる。
ホテルは、周りを高い木々に囲まれた一本道の国道を30分ほど走った所にあった。
この時期の景色は全てがダークグレーで、視覚的にも寒さを感じさせる。ただそんなものを見ている余裕がないことにすぐに気づいた。正面からの冷たい風を斬って走る事はまさに地獄だ。
ヒカルの体温を感じて…なんて言葉すら思い浮かばない。寒さを通り越して痛さを感じてしまう。ホテルに着いた時には手も足も思う様に動かなかった。
ヘルメットも脱ぐ元気さえなく部屋まで真っ直ぐに向かった。
さすがに中は暖かい。入ってすぐに左側が風呂になっていたので急いでお湯を入れる。風呂で温まらないとこのまま凍死してしまうかも知れないとマジに思った。
光「寒かったな〜。凍えるかと思ったよ」
ヘルメットを脱ぎながらヒカルが言う。
俺「冬はバイク禁止だね」
顔が引き攣って言葉もうまく話せない。俺もヘルメットを脱ぎ部屋の奥へと入って行った。
俺「なにこれ!」
入る時にSM部屋だとは聞いていたが、それらしい道具がある。
部屋自体はかなり広いしベッドも大きいが、大きな鏡の前には天井からぶら下がった鎖に手枷がついている。下にあるのは足枷だろう。反対側に分娩台みたいな椅子なのかベッドなのか分からないものが置いてある。そこにも十字架みたいなところからぶら下がった手枷がついている。
幸いなのは造りが新しく部屋自体がかなり明るいので、イヤらしい雰囲気があまりない事だ。それでなければ落ち着かなくてこんな所に泊まるなんて雰囲気には到底なれない。
俺「ちょっとさぁ…」
開いた口が塞がらない俺とは対照的にヒカルははしゃいでいる。
光「へぇ、こんな道具初めてみた」
かなり脳天気な発言をしながら悪戯しまくっている。
俺「まさか試してみようなんて思ってないよね」
光「う〜ん、あの診察台みたいなものは使ってみたいな」
あの台の上で足を広げて寝ている姿を想像するだけで具合が悪くなりそうだ。
俺「帰りたくなった」
光「寒いのに歩いて帰るのかね〜?」
明らかにバカにした言い方だ。
外の地獄のような寒さと部屋の中の地獄のような光景とを天秤にかけたが、諦めて早々に風呂に入る事にした。
風呂の中は綺麗な造りだ。さっさと服を脱ぎ捨て全裸になり、まだ一杯になっていない湯船に構わず入る。すぐにヒカルも追いかけてきた。
光「寒さでこんなになっちまってダサいったらねぇの」
そう言って股間を指差す。確かに情けない姿だ。
俺「俺だって同じだよ。早く入りなって」
ヒカルは俺の背中に周り、同じ方を向いて入った。ヒカルは湯船に、俺はヒカルに凭れながら浸かる。
光「あ〜ようやく生き返った感じだよな」
ホントにその通りだ。ここだけは言葉通りの極楽状態。
俺『今日はここで寝ちゃおうかな』
そんな事をマジで考える。
湯も一杯になったのでジャグジーのスイッチを入れた。ヒカルは大きな手で後ろから俺の身体を優しく撫でている。湯船の中で適度な浮遊感があるので、ヒカルもそれほど俺の重みが苦にならないらしい。
両手で俺の乳首を探りあて少しずつ刺激してきた。泡の微妙な動きが重なり心地よさから快感へと徐々に変わっていく。
俺がヒカルの唇を強請る様に後ろを向くと、ヒカルも気づき優しくキスをしてくる。唇の先を少しずつ舌が這う。優しく、何度も何度もゆっくりと表面だけを舐められている。
俺は身体を反転させヒカルと向かい合って再度正面からキスをした。いつもとは逆に俺が先に舌を入れ、しばらくの間濃厚で激しく攻め立てていた。
口を離すと、ヒカルは我慢していたのか一気に荒い呼吸をした。
そんなことは気にせず湯船の縁にヒカルの頭を密着させ、顎を少し持ち上げ仰け反るような形にさせ、喉仏を大げさに下から舐め上げてやる。一緒に乳首を指で刺激するとヒカルは喘ぎ声を漏らしてきた。
光「うぅ…気持ちいいな」
水面ギリギリの首のつけ根や鎖骨の部分も舌で刺激しながら、ヒカルの背中に手を廻していく。右手だけはゆっくりと後ろの穴を探す様に割れ目に指先を這わせ、ようやくその部分に辿り着いた。意外に毛が生えていない様で感触がほとんどない。
そのままケツを持ち上げるようにしてヒカルを起こし、乳首が水面から出る様にして今度は乳首を舌で転がす。少し体勢が楽になったので穴の入り口をちょっと強めに刺激した。
光「んぅ…くぁ…」
ヒカルは俺の頭を抱きしめながら喘ぎ声を出し身体を捩じらせている。
俺『ヒカルは予想外に攻められっぱなしでいる。まだまだ夜も長いし今日は俺がタチる事ができるかも…』
そう思いながらヒカルの胸をいつまでも刺激していた。


光「入れてみたいのか?」
感じていたヒカルの口から唐突にその言葉が出てきた。
俺「そうだね。やってみたいけど、かなり痛いからヒカルが無理なんじゃないかな」
光「でもやってみたいんだろ?」
俺「…うん。でもきっと無理だって」
そう言いながら乳首を攻めていると、ヒカルがいきなり俺の身体を持ち上げ湯船の縁に座らせた。
光「今まで俺ができなかった事ってあるか?」
きっと何か出来なかった事があるはずだからと思い出そうとしたが、すぐにはこれと言って出てこない。
光「ほらみろ、ないだろ」
俺『そんなナポレオンじゃないんだし…。今すぐには思い浮かばないだけじゃん』
そうは思ったが別の聞き方をする。
俺「そんなにやりたいの?」
光「いや、おまえがやりたいのが分かってるのに、いつも黙って俺にケツを向けてるってのが嫌なんだよ。おまえだって男だしやりたいんだろ?今まで我慢してたんだろうしな」
俺「まあそうだけど。ホントに痛いよ?」
今までやってみたいとは思っていたが、いざ言われてみるとヒカル自身がそんな事をするタイプじゃないだけにそれでいいのか不安になる。
光「心配すんなって」
それ以上は何も言わず、目の前にある俺のモノを咥えてきた。ヒカルも湯船の中で自分のモノをシゴいている様だ。
気持ち良くなってきたのでヒカルの頭を掴みゆっくりと腰を動かす。それに対してヒカルも嫌がらずに受け入れる。俺のタチとしての気持ちを引き出してくれている様な行動だ。
俺「ベッドに行こう?」
あまりに気持ち良くなってしまったのでそう言って一旦中断させた。風呂を上がりベッドまで行く。ヒカルはローションとゴムを取ってきて俺にもわかるように枕元に置いた。
俺をベッドに寝かせ上になったヒカルは優しくキスをして来た。濡れたヒカルの長い髪が顔にかかるが、それすらも気持ち良く思えてしまう。
ヒカルに抱きつきそのまま横に下ろしてキスを続け、さらに俺が上になって体勢を入れ替える。上から攻められてヒカルが気持ちを変えてしまうのはつまらないからだ。
少ししてヒカルの身体を起こして後ろに両手を着かせ、足はM字の様に開かせて間に俺が入る様に座った。相変わらずの綺麗な身体に一瞬見惚れてしまう。
前屈みになりヒカルの上半身を舐め回し始める。ヒカルの手は後ろで自分の身体を支えているので邪魔される事はない。右手でヒカルのモノを握り、反応の良い裏筋を親指で擦ってやると途端に声が漏れてきた。
光「うぁ…すげぇ…」
いつでもここは敏感な様だ。ヒカルも若干腰を浮かしてくる。
しばらくはこの状態で攻めていたが、耐え切れなくなったのかヒカルは背中をついてしまった。
光「おまえすげぇな。イヤらしすぎるよ」
俺「そう?もう少しだけやらせてよ。ちょっと四つん這いになって?」
一瞬躊躇した。
光「ダメだよ。恥ずかしいだろ」
俺「さっき風呂の中でできない事はないって言ってたじゃん?」
光「それは違う意味だろ」
俺「いいからさ、俺とヒカルの秘密なんだし」
そう言われて仕方ないと思ったのか身体を動かし、渋々四つん這いになる。
ヒカルのプライドをあまり傷つけたくなかったので特に言葉にはしなかったものの、予想通りそれほど毛深くなく想像したよりも綺麗な感じだった。
穴の部分を舌の先で舐めてやる。違った快感があったのかヒカルも声を出した。
光「あぁぁ…チョ、ちょっと…」
気持ち良いのかいつもと少し違う上ずったような声に聞こえる。恥ずかしいのか枕に顔を埋めてしまっている。
ほどほどにしておき、再度仰向けにさせ膝を立たせて間に俺が座った。
光「おまえ、よく今まであんな恥ずかしい格好に耐えていたな」
ヒカルが話しかけたので顔を近づける。実際には話を聞く為に近づいたフリをして、ヒカルに見えないように枕元のローションを掴んでいた。
俺「多分俺も恥ずかしかったと思うよ。でも俺の時にはヒカルが乱暴だったから」
そう言って軽く笑った。
光「少しはおまえの気持ちがわかったよ」
俺「そっか。じゃ止めておこうか。ここまでにする?」
一瞬だけ無言になる。
光「構わないよ。二言はないから」
ヒカルならきっとそう答えると思っていた。


引用なし

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