一年の時にそこまで考えているのはある意味、今の大学生では珍しいと思う。と今年の新入生を見ている僕としては感心しました。僕の場合、先生になりたいというのがあって教育大学に入ったから、方向としては決まっていたけれど、その中でどういった教師になるかって云うのを考えているうちに四年生になってしまいました。一応、どの道にも進めるように小中高全ての免許を採る予定になっているけどそれを決めたのも二年生の後半あたりですね。でも、こういうことって本当に大学四年のうちに決めていいものだろうか、って今では思っています(更に云えば、あなたは一ヶ月で決めようとしているのです)。それは何故かというと四年という限られた期間のうちに一生を決めるのは無理だし、ナンセンスだと感じるんです。僕の場合は高校のときにこの道を選んで、大学に入ったから少しづつだけれど道を定めているともいえます。大学一年生のあなたは何故その大学に入ったのですか、と云う質問に答えられますか。たぶん、学力で決めたという感じだからそうなっているという事はありませんか。違うとしても、例えばその興味のある職種を念頭において大学に入ったのではないと思うのですが、はづれていたらすいません。
まず、その興味のある職業に即して授業を組んでいけばいいのではないですか。それが違うと感じたならいつでも方向転換をすればいいのではないでしょうか。あなたはのんびり大学生活を送るという事とじっくり悩んで決めるということを、少し混同して考えているように感じます。そうではなく、四年の中で進路を決めていくと云う選択肢も最良の選択の一つだと考えるべきではないでしょうか。
決まらないまま三年四年になるのを恐れているようですが、僕が思うにあせって決めた進路を行く方が余程心許なく恐ろしいですね。大学卒業したらすぐ就職しなくてはとあせる気持ちは今の社会上、学生なら誰でも持つ悩みかもしれません。しかし、本当にしたい仕事というものはすぐ決める事のできるわけではありません。
とここまで書いて、それでは今の問題の解決にはならないなと思いましたから、少し今について考えて見ましょう。まず、あなたは「あそび」を視野に入れるべきだと思います。ここでいう「あそび」は、いわゆるハンドルの操作が伝わらない部分の事です。あなたは余計なことなど何故やらなくてはいけないのかと怒るかもしれませんが、これはかなり大事な事だと思います。一言で言うと今のあなたに余裕が感じられない。百の事は百の事で済まそうとしている。それでは、目的の方向を行くのさえままならなくなります。そうではなく、あらゆることを視野に入れることも大事だと考える、もっと漠然とした進路でもいい、職種ではなく、方向でいい(たとえば、人の役に立つ仕事というかなり漠然としたもの)で良いと考えを変えてはどうでしょう。まあ、これはあくまで僕の意見ですから、命令形にとらないで考えてもらいたいです。
長い意見ですいませんでした。つまり、絹より綿を着れ、です。絹は確かにいい生地ですけど伸縮性が無いない。それに高価だ。そんなのはもっと齢を重ねてから着れば良い。若い時は、安いけど伸縮性に優れた綿で充分だ。そう思うんですね。僕からの意見は以上です。