目がぱっちりしていて、涸れているような高い声、少し伸びた綺麗な髪、短所がない顔なのに本当に優しい。そんな俺の究極の理想だった彼の名前は浩二さんと言います。(本名なのかな?)
彼とは短い間しか係わりがありませんでした。それでも今、彼は俺に全てを捨てればあの人に逢えるのなら本当に何もいらない。あの人とメールができればどれ程満たされるだろう。そんな考えをさせるのです。そんなあの人の存在との関わりを断つ…というのは、俺の弱い心にとってダメージが大きすぎました。
社交辞令なのかもしれませんがメールで「俺と付き合って!」と言われたとき、涙が溢れ出したのを今でも忘れられません。
あの人は優しく抱いてくれました。「次はひとつになろう」と言われ、本当に幸せだったのを覚えています。
ある日を境に、あの人とは音信不通になりました。彼はメールの内容が見つからなく、メールを送るのに疲れたといっていました。しかし、彼は本当に優しいから「俺のことは嫌いじゃないからな」と言ってくれました。しかし、それから彼はメールを送っても返ってこなくなり、当然彼からメールが来ることもありませんでした。
毎日夜は涙し、ときには外出していても涙が込み上げてくるときもありまました。
「もしかしたらメールが返ってくるかもしれない。」
そんな有りもしない希望を信じてアドレス変更のメールだけは送りました。
それから何ヶ月かたったある日、俺の携帯は壊れてしまい、メモリーとデータは失くなってしまいました。
「彼のアドレスも、写真もなくなってしまった。」
しかし俺は決別の意を込め、壊れた携帯を自らごみ箱に捨てました。そこで全部終わったハズだったんです。それなのに…