▼ゆきやさん:
僕は、ゆきやさんが問題提起している、
お互いの「価値観」について、つまびらやかに申し述べたいと思います。
男友達あるいは、ゲイの恋人同士の関係破綻が後を絶たない今日、
その破綻原因は「価値観の相違」が最も多いと言われます。
しかし、違う家庭に生まれ、違う環境で育って別人なのだから、価値観が全く一緒ということはあり得ない!のです。
価値観は違って当たり前なのです。
では、なぜ「価値観の相違」が問題となるのか。答えは簡単。つまり、自分の価値観を相手に押し付けようとしているから≠ナす。
例えば、「部屋はきれいにしておきたいゆきやさん」と「部屋が汚れても気にならない友達」が恋愛関係に発展したとする。
このとき、君は「きれいにしておきたい」という自分の価値観に基づいて部屋を片付ける訳だが、
友達はもちろん片付けない。
ゆきやさんは「部屋をきれいにしておきたい」という価値観があるので、掃除をしない友達に対してマイナスの感情を抱いたり、場合によっては「掃除しろ」と強要したりする。
しかし、僕からすれば、君はきれいにしたいから片付けるし、
友達はきれいにしなくていいから片付けない。
それが当たり前だと思う。このときゆきやさんは「誰かが片付けなければ汚れていくから自分が仕方なく片付ける」だとか「自分ばかり片付けて不公平だ」なんてことを思うかもしれない。
でも、それこそが価値観の押し付けであって、「部屋は片付いてなければならない」という価値観があるからこその思考であるのです。
この場合、一般的な価値観≠ネんてものは捨てた方が良い。「普通、部屋はきれいにするものでしょ!」なんて思うかもしれないが、何をもって普通とするかなんて個々の考え方によるところが大きい。
だって、部屋が汚くても平気という友達にとって普通ではない♂ソ値観を持った人間がすぐそこにいるのだから。
例えば、このケースで「自分の価値観は自分の価値観、相手の価値観は相手の価値観」と考えることができたとしよう。
ゆきやさんは部屋をきれいにしたいから片付けるし、友達は片付けなくて良いから片付けない。
ただそれだけ。
各々の価値観に基づいて行動しているだけなら何も衝突は起きない。
もう1つ極端な例を挙げてみると、
ギャンブル好きの恋人がギャンブルにたくさんのお金を費やしてしまうとする。
自分は「ギャンブルなんてお金の無駄使い」という価値観があるとして、
その価値観を相手に押し付けるなら「ギャンブルにお金を使うな」と衝突するだろうし、相手の価値観として尊重するのであれば「自分はギャンブルをしないが、相手にはギャンブルをさせる」という行動になるはずである。
ただし、この場合は金銭が絡んで、恋人と同棲生活などにも影響を及ぼすだろうとしたら、ギャンブルに対する価値観だけでは何ともならないだろうけど。
いずれにしても、これだけは許せないという価値観は少なからずあるとして、基本的には価値観は違っていて当たり前≠ニいう視点に立って物事を考えることで、回避できる衝突も多いように思うのです。
これまでの人生をかけて培ってきた個々の価値観は、ちょっとやそっとでは変わりはしないのだから。
ゆきやさは、相手・友達(恋人)の人格も尊重して
寛容な心と度量をもって友達と接すれば、自然にゆきやさんの元に友人(恋人)が
寄り添ってくると思料いたしますよ。