仮に彼のことをH君と呼びますが、H君はセックスは男と女の両方とできて、恋愛は男としかできないんだそうです。
で、面白いのは、ノンケの友人の何人かと定期的にセックスして楽しんでいるというのです。
男とセックスするのを好む男をはたしてノンケと呼べるかという疑問は湧きますが、基本的にH君の友人たちは女の子とヤルのが好きなんだそうです。
そんな彼らがなぜH君とセックスするようになったかというと、一人は好奇心が強く、H君が男ともセックスするといったら、男同士、どんな風にヤルのか知りたがったので、その頃、付き合っていた横須賀のベースの黒人のアメリカ兵を呼んで、その友人の目の前で、交合してみせたんだそうです。
それを見た友人は興奮し、自分から仲間に加わってきて、結局、3Pになったそうですが、H君がその黒人アメリカ兵と別れたあとも、その友人との関係は続いているそうです。
二人目の友人は、H君が口説いたら、純粋な友情から相手になってくれたそうです。その彼も現在ではH君とヤルのを楽しむようになっているといいます。
三人目の友人は、H君がいうには「脱ぎキャラ」で「勃起キャラ」でノリがよく、一緒に酒を飲んで、ふざけて裸になって、互いのチン〇を勃起させて、チン〇同士でチャンバラなんかやっているうちに、自然とセックスまで発展していったのだそうです。
実は、H君にはロンドンに留学中の本命のカレがいて、このカレもバイだそうですが、恋愛関係にはならないという条件付きで、H君が東京でセフレを3人まで持つことを認めてくれているそうです。
なぜ3人なのかよくわからないのですが、H君は、相手が一人しかいないとどうしても好きになってしまうけど、3人いるとずっと友達のままでいられるから、と分かったような、分からないようなことをいってました。
H君のセフレたちもカレの存在は知っているそうで、H君とは純粋に友人としてセックスを楽しんでいるといいます。
一人は彼女とヤッた直ぐあとでも「お前とのセックスは別腹だから」といってH君を求めてくるそうで、別の友人は結婚相手も決まっているそうですが、その彼女とはセックスの相性がよくなくて、彼女よりもH君とする方を好むそうです。
友人たちは、女とセックスしているときよりも、男とセックスして興奮しているときのほうが自分が男だと強く感じるといっているそうです。
男を興奮させて気持ちよくしてあげられるほうがよっぽど男らしいと。
あと最初は純粋なエロ目的でセックスしていたのが、肉体関係をもつことでより友情が深まったとも感じているそうです。
こういうH君のようなケースは特殊かもしれませんが、男同士の友情は、セックスを含まない、純粋にプラトニックな関係でなければならないという、欧米的な価値観が入ってくるまで、日本の男は友人同士で気軽にセックスしてたんですよね。
ブログのネタを仕入れるために、男色を含む昔の日本人の性に関する文献をよく読んでいるのですが、昔の日本人にとって、セックスは、現在よりずっとカジュアルなものだったという印象を受けます。
男同士の関係でも、男同士仲良くなること、イコール性的な関係を持つことを意味したといっても過言ではないような気がします。
明治になってから、同性愛を罪とみなし、異性愛でも結婚まで処女を守るのが正しいとか、愛のないセックスは不毛だとかいう、欧米の価値観が輸入されるのですが、もともと性に対して大らかな日本人には、こういう堅苦しい考え方は馴染まなかったようです。
気がついてみれば、いつのまにか「処女性」なんて言葉は完全な死語になってるし、「愛のないセックスはすべきではない」などと考える日本人も殆どいなくなっています。
そういう文脈からいえば、H君の友人たちのような「ノンケ」の男が昔のように男同士、セックスを楽しむようになってもおかしくはないわけです。
多くのノンケ男にとって男とのセックスは心理的抵抗があると思いますが、ノンケであろうが、なかろうが性感帯は一緒だし、男が相手でも気持ち良いことに変りはないのです。
むしろ、純粋にセックスを楽しむのが目的であれば、男とヤるほうが楽しめる、とH君はいいます。
女が相手だと、性行為とは直接、かかわりのない余計なものがいろいろくっついてきますからね。
まず第一に、男と女はセックスに関して平等ではありません。どうしても男の方が「させてもらう」といった感じになって、そのためにしゃれたレストランで食事をおごったり、プレゼントしたり、と女のご機嫌を取る必要が出てきます。
一緒にホテルに行けば、当然、ホテル代は男の方が持たなければならないし、その他、デートにかかる諸経費も男の負担になります。
さらにベッドの中でも、男の方が女に一方的に奉仕することになりがちです。フーゾクに行けば、自分が受け身になってサービスしてもらえますが、そのためには高い金を払う必要があります。
また女の場合は、妊娠の危険があるし、何度かヤッてるうちに、結婚してくれなどと言い出しかねません。
男同士だとそういう面倒なこと抜きに、完全に対等な関係で、純粋にセックスを楽しむことができるのです。
最近の日本人は、全体的に性に対するタブーがなくなってきてますし、インターネットの発達のお蔭で、男同士のセックスに関する情報も容易に入手できるようになってきています。
それを考えると、これからは男とのセックスに踏み切る「ノンケ」が増えてくるような気がします。
H君は、「女とだけしかやらないなんて、犬猫の交尾と変わんないですよ。これからの世の中、ボクみたいに女と男の両方できる人間が生き残りますヨ」というのですが・・・