僕は美容師ではないんですが・・・
叔父と従兄弟が美容師です。
まず収入が低くて生活が厳しいというのは本当でしょう。従兄弟は美容師二年目の22歳ですが、月給の手取りが約14万円だそうです。周に5日から6日フルタイムで働いているのに。
勤続年数に応じて給料は上がってくるのでしょうが、それでも平均所得には及ばず、三十代半ばからは、もう一向に昇給しないというのが一般的だということを、書籍で目にしたことがあります。だから有名店で勤めたり、カリスマと呼ばれテレビに出演するくらいまでに成り上がらなければ、平均所得よりも、ずっと低所得であることは避けられないかと思います。(僕は詳しいわけではないので、ご自分で調べてみてください)
また、男の美容師の寿命が30歳というのは、ちょっと早く言いすぎな気がしますが、でも確かに60歳位まで客の髪を切るというのは、なかなか無いそうです。30代半ばから40歳くらいまでには「経営」に回ったりするそうです。
が、自分で開業すれば話は別です。僕の叔父は49歳ですが自分の店で自分ひとりで完全予約制で、現役で客の髪を切っています。
しかし、勿論開業するのにはお金が必要ですし、軌道に乗るかどうかも分からない。サラリーマンや公務員と違って、毎月同じ給料が貰えるわけでも勤続年数によって昇給するわけでもないので、やはり不安定かと思います。自営業だと、65歳以降から受け取る年金の受給額も低いと思いますし。だから真面目に働けば食べていけないということはないかもしれませんが、生涯賃金が低いのは避けられないでしょうね。
色々悩むのは仕方の無いことだと思います。人間だから「気が変わる」といことはあると思いますから、美容師を目指して大学を中退するというのは、まあ、仕方の無いことだと思います(とはいっても、学費云々の面は親と話し合ったり、奨学金のことを考えたりすることは必要ですが)。
しかし、あなたの文章を読んで思ったのは、「男の美容師の寿命は30歳、収入が極端に少なく生活が厳しく」ということで、なぜ大学を中退した後で悩むのでしょうか。つまり大学を中退する前に、そのような美容師志望でも美容関係者でもない僕でも知っているようなことを、調べなかったのでしょか。大学を中退するということは、今まで大学に払ってきた学費を全て反故にして、現在大学院の次に高いとされる大卒という資格を得られなくなるということです。そして美容専門学校に入りなおすということは、また新たに学費を払って通うということですよ。
そのため進路変更というのはやむを得ないことだとおもいますが、進路変更する際には、たくさん調べて、たくさん悩んで、たくさん準備をしてからするべきです。
大卒の資格が無くなるけど、それでいいのだろうか。美容師の給料で一生やっていけるのだろうか。新たに発生する学費はどこから捻出するのだろうか。親に払ってもらうことができるのだろうか。できるとしてもそれでいいのだろうか。奨学金を借りるとしたら返すのにどれくらいの期間がかかるだろうか。
「美容師になったとしても途中で嫌になってまた路線変更したくなるんじゃないか。」←(これは特に重要だと思います)
などなど、考えすぎても動けませんが(すいません、僕は考えすぎて動けなくなるタイプです 苦笑)、やはり重要な決断なのだから、やはり熟考した上で大学を中退するべきだったと思います。考えた上で「こんなに努力してまで美容師にはなりたくないから、やーめた」というなら、勿論それも一つの決断です。これはこの先、美容師になるとしても、カラーコーディネーターになるとしても、他の仕事に就くとしても同じことです。上記のような葛藤や、今あなたが抱えている「美容師を完全に諦めた訳じゃないんですけど、カラーコーディネートとかインテリアとかもいい!って思ってます。正直どの仕事がしたいか分かりません」という葛藤は、普通、大学中退という思い切った決断の前にしておくはずなんです。(もしかしたら、あなたにとっては大学中退はボーっと過ぎてしまったのかもしれませんが)
とはいっても、迷っている段階なのに大学を中退してしまったのは変えられないから、これからは、ちゃんと真剣に自分の将来と向き合って、計画的に決断したらいいと思います。次は、もう後には引けない、という覚悟と決心ができたときに路線変更したらいいと思います。