別れた彼氏のことを時々(たとえばこれを書こうと思ったつい3分前)思い出すと、胸が苦しくて、涙が自然と溢れてくる。
俺のほうから告白して、2ヶ月付き合って、きみのほうから別れを告げてきた。
ショックで、別れる理由も聞くことができなかった。
きみから告白して、きみから別れを告げてきたなら、俺は堂々と、何度でも未練がましく告白してやっただろうに、
俺から告白して、俺から別れを告げていたなら、俺は「やっぱり好きだ」と、きみの気持ちもおかまいなしで、また告白しただろうに、
きみから告白して、俺から別れを告げていても、俺はきみが許してくれるまであやまって「好きだ」と、今度こそ本当の言葉で言えたのに。
きみの家は知っているのに、きみのアドレスも知っているのに、
言葉で拒絶されるのがこわくて、
一番聞きたくない言葉で拒絶されそうで、何もすることができないまま。
別れてから荒れていた俺は、悲しみを紛らわすためにいろいろな男と出会った。「きみの代わり」を見つけるために。
いろいろな男に抱かれ、いろいろな男とやり、いろいろな男と寝た。
でも、きみには会えない。「きみの代わり」にも会えない。どうして...
そんなのは当たり前だった。なぜなら、きみはきみしかいない。
きみがもしも、この世界に二人以上いたならば、
俺はきっと、そもそもきみという人間を好きにはならなかっただろう。
きみはそれほど、俺にとっての特別な存在だったのだから。
「せめて友達でいたい」
この一言を、あの別れを告げられた日に言えていたら、
今のこの苦しみを、どれだけ和らげることができただろう。
たとえ、この言葉さえも拒絶されたとしても。
会いたい。
今もあの場所で、いつもと変わらない日々を過ごすきみに。そう、
いつもと変わらないきみに。
きみにひとつ報告したいことがある。
「出会わなければよかった」なんて思わないことにしたよ。
きみに出会えて本当によかった。きみに好きと言えて本当によかった。
きみと出会ったことが運命なら、きみと別れたことを神のいたずらと思いたい。