「うん、簡単なものだけど食ってな。」
「食う食う!いただきまーす」
そういや家で一緒に食事するの初めてだ。なんか面白い。
シンタロウもその感覚に気づき始めたのか、はにかんだりもじもじしたりしてる。
「一緒にくうの初めてだよな。」
俺がトーストをほおばりながら言うとシンタロウもうなずいてトーストを飲み込む。
「お互い、なんか忙しいしね。俺これからもうちょい忙しくなるけど。」
就活か。俺もやったんだな。俺の時とは多分だいぶ対策とかも変わってるんだろうけど、なんかアドバイスできることとかないかな。
「シン今日予定あるの?暇だったらどっか行かん?」
言った俺がびっくりしてた。俺結構考えなしに口が先に動いてることがある。後先考えてない。
「えっ、今日?」
シンタロウもびっくりしてる。俺と遊ぶなんて想定の範囲外だったのだろう。俺だって予想外だ。シンタロウと一体どこに行けばいいのか。
「あー。。日中はちょっと空いてないや。夜なら空いてるけど。。」
なぜか俺は少し安心する。
「あーそっか。じゃまた今度だな。」
何がまた今度なのかちょっと自分でも混乱してた。
しかし、シンタロウは土日も結構午前から出かけている。毎週毎週どこに行ってるのだろう。
「どっか遊び?」
「ん、まぁ。」
短めに言葉を区切るシンタロウ。なんか年末の予定聞いた時のことを思い出した。あまり触れないほうが良いのだろう。
「まぁ気をつけてな。食器、俺が洗っとくから。」
「あ、それは俺やる。」
「良いって良いって。俺今日暇なんだから。」
といってシンタロウの空の食器をひょいっと持ち上げる。
「じゃあお願いします。」
といってシンタロウは照れ笑う。あーなんだこのもやもや。
30分後くらいにシンタロウは出かけていき、俺は部屋の掃除をする。年末掃除できなかった分、ちょっと雑巾とかかけてみる。
シンタロウがいる時にやったらあいつ手伝いそうだしな。外出させられなくなりそうだ。
そんなことを考えてると、シュウからのメール。
"今日家に遊びに行ってもいい?^^"
シンタロウ目当てかな。
"いいけど今シンいないよ。"
"まじか!じゃあまた今度にしよかな"
こいつ・・・。
"夜は帰ってくるみたいなこと言ってたけど"
"じゃあ夜行く。酒買って19時に行くから!"
そんなわけでシュウが来ることになった旨をシンタロウに伝える。
"今晩シュウが来ることになったから!"
"おー初めての来客!w 了解です。"
そんなわけで3人で遊ぶことに。てか泊まるのかなあいつ。