シンタロウは夕方頃に帰ってきて、リビングでパソコンを打っていた。
遊ぶ前にやることやってしまうらしい。そういうとこ好きだ。時間の使い方がうまいやつは友達でも恋人でも好感持てる。
で、19時ちょっと前。シュウが家に到着。
「おじゃまします。この家も久しぶりだな。」
シンタロウを紹介した夜以来だから4ヶ月ぶりくらいか。
適当につまみを出して酒飲みながらマリカとかなんかいろいろゲームして過ごした。
シュウがシンタロウを気にかけてるのがわかる。酒も進み、ゲームも白熱してきた。
俺がシュウの嫌がらせにちょっと頭にきて腕で首を絞めたりする。
それをシンタロウは面白そうに見ながら
「二人は付き合ってないんですか?」
と聞いてきた。
俺はどうしようか迷って絞めてるシュウを見る。見たら無表情だが顔が赤い。酒じゃ赤くならないこいつが赤いってことはそゆことか。
これは体の関係があったこと言わん方が良いのかな。
「あぁ。付き合ってないよ。ノンケの幼馴染みたいな感覚だな。」
と切り返す。シュウもそれにうなずいてる。正解だったみたいだ。
シュウが話のそらしも兼ねて聞きたいことを聞く。
「シンタロウ君は、好きな人いないの?」
シンタロウはじゃっかん顔を伏せて
「いないっすねー。」と言って笑う。
「へー。ってかどういうのがタイプなん?」
こいつ酔ってるな。
「タイプかぁ。俺と身長同じくらいで、学校の友達みたいな人かなぁ。」
確かに俺らはシンに比べてデカすぎる。
「そぉかぁ。」とシュウ。
こいつまだ諦めてないし、自信もありそうだ。
「じゃさ、俺とカズだったらどっちタイプ?」
さすがに俺は慌てる。
シンタロウもちょっと困ってる。多分俺らに差はないんだろう。悪い言い方をすればどっちもどっちってとこか。
「俺、あんまりカズさんとかシュウさんみたいなタイプと今まで話したことなくて、だからよくわかんないんです。」
俺はちょっと意外なことを聞いたと思った。
俺と同じ理由でお互いタイプじゃないって思ってたのか。なんだろう、この感覚。
何かつかめそうでつかめない。
「そっか。まぁこれから知ってけば良いよ。」
と、シュウが良くわからないことを言いながら危ない手つきでコントロールを握る。それを見て俺は
「そろそろ風呂にしようよ。いい時間だし。」
ちなみにシュウが泊まることは聞いてある。もちろん俺のベッドで寝るはずだ。てか寝かす。
「そうだなー。」
そんなわけで一旦休憩。