ヤスの話はまだ続いて
「本当はな、レンの卒業式に行く予定だったんだ。
せっかくの晴れ舞台だしね。
でも、急に関西の方の仕事が入ってしまって…
どうしても行けなかった。
レンがカナヅチなのは知ってたんだ。
一緒に海水浴とかも行ったしな。
でも、俺は泳げるからきっと、
きっと行けばレンのことを助けてやることができたんだ。
だから、レンを亡くしたのは俺のせい。
だから、お墓に行く度に謝るんだ。
俺がついてあげなくてごめんなって。
そこから全く恋愛には興味が無くなったんだよ」
もう言い切った後には二人とも泣き続けてい。
そうヤスが言って。
俺はずっと泣き続けて喋ることもできなかったけれど。
俺の口からある言葉が出た
「ヤスのせいなんかじゃないよ」
俺はなにも考えもせず、
この言葉が口から出てしまった。
ヤスはこの言葉に驚いてるようだった。
でもこの言葉が間違ってるとは到底おもえなかった。
それから俺は自分のその言葉に確信を持ちながら話を続けた。
「ヤスはなんでレン君を亡くしたのが自分のせいだと思ってるの?
確かにレン君はいなくなってしまったよ。
でもさ、レン君とヤスは三年間も一緒にいれて幸せだったでしょ?
毎日楽しかったんじゃないの?
俺がレン君だったらヤスのことを恨むなんて絶対あり得ない。
きっとヤスと一緒だった三年間は
素敵な日々だったと思うから。
だから、謝るなんて良くないよ。
レン君だって絶対そんなこと望んでない。
当事者でもない俺がこんなこと言うなんて間違ってるとは思うけど。
でも絶対ヤスが間違ってないことは俺が保証するから!!」
俺は半分投げつけるようにヤスにそういった。
俺が言い終わる頃にはお互い泣き止んでたいた。
でも、ヤスはまた泣き始めてしまった。
俺はさらに続けて
「自分の罪としてレン君の記憶を残すのって辛いでしょ?
思い返して楽しかった記憶ばかりでしょ?
なら、謝るなんて馬鹿なことやめて。」
そう言った。
そのあとのヤスの反応はこうだった。