気付けば僕は走っていた。
向かっていたのわ勿論高橋さんの所。
今まで全く話した事ない高橋さんの所に走っていた。
今の一瞬で僕の中の神様の座に登りつめた高橋さんと所に。
『先輩!!!』
『お!!??宮川か!』
『僕の事知ってるんですか!!??』
『まあな。お前有名だから!』
僕は、有名だという話題をスルーして、感動を伝えた。
『先輩!!本当に今のカッコよかったです!!本当に本当に感動しました!!本当に本当にカッコよかったです!!尊敬しました!!』
一生懸命な僕を見て、先輩は、ニカッて笑って
『ありがとな。』
そういいました。
先輩が立ち去る瞬間、一瞬悲しそうな顔をしたのに気が付いたが、あまり気にとめていなかった。
僕は、団席にいた。
他の人達は全員日陰で死んでた。
僕はもう、日陰に行く気力さえなく、1人ぼっちで座っていました。
『なあ。』
『!!!!!!!!』
僕は、突然声をかけられてビクっとして後ろを振り返りました。
声の主は、憧れの高橋先輩。
『暑いなあ〜…脱水症状なんなこりゃ。』
『そうっすネ〜。死にそうですよもう。笑』
他愛のない話をした。
すると、僕が飲んでいたお茶のペットボトルを取って、普通に飲み始めました。
僕は、死にそうでした。笑
憧れの先輩と間接キス…
鼻血が出そうでした。笑
何事もないふりするのが大変でした。
【以上で全プログラムが終了しました。退場の体験に速やかに整列してください。】
この声のトーンの低さには、さすがに慣れた。
短いようで長かった体育大会が幕を閉じ、結果は、総合も応援部門も共に準優勝でした。