これは俺が高2の頃の話。うちの高校では毎年6月に陸上記録会なるめんどくさいことこのうえないイベントが用意されていた。基本的に面倒くさがりやな俺は得意じゃない競技は一生懸命やらない。特に走り幅跳び。自分の番が終わると芝生に寝転がってみる。意外と気持ちいいかも〜。なんて思ってるとすぐ隣に青いジャージの人が座った。この色は一年の色だ。と思いながら、そのままの体勢で顔を見てみる。とあるグループのATSUSHIに似てる〜なんて思ってみたり。しかもこっち見てる・・・。何だろ?
「こういうの、苦手っすか?」
と聞いてきた。まあ1500m走に比べるとかなりだらけてやってたからな〜
「うん、まあ・・・ね」
起き上がってこの後輩君の全体像を見てみる。んで、まず思ったのは・・・でか!ってこと。
「・・・ほんとに一年?」
俺はこういう疑問は思いついたらすぐに聞いてしまう。すると彼は苦笑いで
「ほんとっすよ。零れ落ちたわけでもないっすよ」
この返答を聞いて自分が大変失礼な質問をしたことに気付く。だが、された本人は特に気にしてないようだ。
「・・・」
何かマジマジと見てる・・・。しかも1mmずつ顔近づけてくる〜。今度は何だろ。
「先輩、よく見たら可愛いっすね〜」
っておっしゃいました。後輩に言われると何か複雑かも。
「あ、戻らないと。また話しましょうね」
て言ってすたすたと次の種目に向かっていった。気付いたら鼓動が少しどきどきしてた。
次に続く〜