同じ授業を取っていたのは偶然だった。
僕は授業に遅刻してしまった。授業が始まって10分程度だったので、こっそりと教室の後ろから入り、一番後ろの席に座った。
すると席を1つ空けて大輔が座っていた。
彼は僕に気付き
「おはよう。寝坊した?」
「しちゃったんです…。隣いいですか?」
「いいよ。」
僕は1つ席を移動して彼の隣に座った。
「あ…、俺が三歳年上っての聞いてるから敬語なん?気にせず普通に話していいよ。むしろそのほうがいい。」
「じゃぁ…ちょっとずつ…。」
「まだ話せる部活の人少ないから…よろしく!!」
「うん!!」
話していたら前の席の人から注意されたので授業に集中し直した。
その時は彼に対して何にも思っていなかった。
しかし何故か緊張しまくっていた。
授業が終わり教室は一気にざわめき始めた。
「今日どこでお昼食べるん?」
「今日は中庭で食べようかと思ってるよ。」
「他に誰とも食べんのなら、一緒に食べていい?」
「いいよー。」
まさかの彼からの誘いだった。