『ふぁ〜あ。今日も仕事か』
3年前の春。
僕はこの日もいつものように目を覚まし、仕事の準備を始めた。
僕の名前はとし。
まぁ仮名ではあるが…
昼間はコンビニのアルバイトをして、夜は専門学校の夜間部に通っている、どこにでもいる20歳。
相方という存在は生まれて一度も作ったことのないウブなやつだ。
『おはようございます店長』
『おはよう、としちゃん。
あっ今日から新人のバイト生が入るから、よろしく頼むよ』
『新人っすか…どんな人なんですか?』
『男の人で、〇〇大学の学生で…確か歳は21だったかな』
『年上か…』
新人に仕事を教えるのって面倒くさいんだよな…
しかも年上って…気ぃ使うし…
そんなこと思っていると、
『はぁはぁっ…!!
ぉ…おはようございます!』
新人さんが出勤時間ぎりぎりに登場。
『おいおい、最初からそんなんで大丈夫か〜?谷君。』
『すみません店長!朝苦手なんです!』
『気をつけろよー。さっ始めるぞ』
……
この新人さん。
面倒くさそう…。
それが谷 大輔の第一印象だった。