たくさんのコメントありがとうございます。
連名ってやっぱ良いですよね・・・^^
霧斗が書く話も見たいとコメントがあったのですが、実はこの回、25話は俺が書き、次の26話は、霧斗が一人で書きます。
初めての試みですが、お付き合いくださいね。
では、25話。
続き・・・
信濃さんとばあちゃんと俺の3人で色々と話していくうちに、改めてばあちゃんが埼玉のこの家に住みたいっていう理由が分かった。
信濃さんとおしゃべりしてる時のばあちゃんはとっても生き生きしてる。
信濃「あたしもね、おネギだけは忘れないでねって言ったのに、忘れちゃいましたって言うのよぉ。」
父婆「それは困ったわねぇ^^;」
信濃「そうなのよぉ。でもね、すぐに買いに行ってくれたから、そういう所は優しいのよねぇ。」
父婆「でもやっぱりおネギは無いとねぇ^^」
俺「そうですね^^」
信濃「悠太君は好き嫌いなさそうねぇ。」
俺「う〜ん、あでもセロリだけはダメです。^^;」
信濃「あ〜セロリなんて食べられなくても良いのよ。困るのがニンジンなのよね。」
父婆「それ分かるわぁ。うちの息子が昔苦手だったのよねぇ。」
俺「父さんニンジン嫌いだったの?」
父婆「そうよ。昔はあなたのお父さんはあれ嫌いこれ嫌いで困ったもんなのよ。」
俺「へぇ〜。」
父婆「ゆう君は昔から何でも食べてくれたから助かったって、お母さんが言ってたわよ。」
信濃「偉いねぇ。だからこんなに立派な男の子になれたのねぇ。」
すき焼きのネギの話から、こんなに盛り上がってる。
他愛のない会話で盛り上がるっていう、友人の会話の特徴そのまんま。
俺もその会話に上手くかみ合ってるしね。
俺「信濃さんはお孫さんいるんですか?」
信濃「居るわよ。15歳と13歳の2人。」
父婆「2人ともとっても可愛いのよぉ。」
俺「あ、女の子?」
父婆「そうよ。」
信濃「悠太君みたいなお婿さんが来てくれたら良いんだけどねぇ^^」
俺「え、そんなやめて下さいよ*^^*」
父婆「あらあら赤くなっちゃって^^」
俺「そ、そりゃあ照れるし・・・」
信濃「アッハッハ!」
お婿さん・・・か・・・。俺には無縁の言葉なんだろうな・・・。
でもばあちゃんは、ひ孫の顔を見たいのかな・・・?
ゴメンね・・・。
律子が授かってくれるしか無いな・・・。
信濃「あら、もう夕方近いわねぇ。そろそろおいとまするわね。」
父婆「そうね。次は私がお邪魔するわ。」
信濃「ええ。お待ちしてるわ。じゃあ悠太君、これから頑張ってね^^」
俺「はい、ありがとうございます。お元気で^^」
信濃「ええ、ありがとうねぇ。」
そう言うと、信濃さんは家に戻った。
父婆「さてさて、お夕飯の支度しましょうか。」
俺「うん。あ、洗濯物入れた方が良いでしょ?」
父婆「ああそうねぇ。お願いしても良い?^^」
俺「もちろんだよ^^」
外は徐々に薄暗くなり、気温も結構下がり始めてる。
俺はさっさと洗濯物を取り込み、居間の雨戸をきちんと閉めた。
父婆「お夕飯何か食べたいものある?」
俺「え〜、簡単なので良いよ^^ あでも味噌汁はジャガイモね。」
父婆「ええ。じゃあジャガイモの皮剥いてくれる?」
俺「うん。^^」
俺は思う。
ばあちゃんの作るじゃがいもの味噌汁は、天下一品だって。
***
俺「ごちそーさま!^^」
父婆「はい、お粗末さまでした。」
炊き立てのご飯、ジャガイモの味噌汁、ほうれん草のおひたし、豚肉の生姜焼き、かぼちゃの煮物
純和風の美味しい夕飯をしっかりと平らげ、お腹もスゴク温まった。
やっぱりばあちゃんの作るご飯は美味しい。味噌汁は2杯もお代わりしたくらいだ。
父婆「リンゴ食べる?」
俺「あ、うん。取ってこようか?」
父婆「じゃあお言葉に甘えちゃうわね^^」
俺は冷蔵庫から林檎を1つ取り出し、ぺティナイフと小さなまな板を持って居間に戻った。
・・・にしても廊下寒いな・・・!
父婆「ありがとうね。」
俺「剥こうか?」
父婆「ううん、こうやって手先動かすとね、ボケ防止にもなるから、おばあちゃんがやるわ。^^」
俺「そっか。分かった^^」
ばあちゃんに一式を渡すと、器用に林檎を剥いていった。
昔からばあちゃんは、必ず林檎をウサギにしてる。この時もウサギになってた。
俺「何だか懐かしいなぁ、ウサギ林檎。」
父婆「こうすると林檎が可愛くなるからねぇ。」
やがて、お皿の上に、8匹の赤耳ウサギが顔を並べる。
何だか食べるのが惜しい気もするけど、早く食べなきゃ変色しちゃうから・・・ね^^;
ウサギリンゴを食べながら、俺とばあちゃんは色々とおしゃべりした。
就職への期待と不安。
大学生活の色々。
バイト先の面白い先輩。
そして、もちろん、きいちゃんの事も。
前に俺の実家にきいちゃんが遊びに来た時、ばあちゃんも丁度浜松に来てたから、きいちゃんの事は知ってる。
俺「でね、霧斗が同・・・ルームシェアしようって誘ってくれたんだ。」
危うく同棲って言いそうになった。(汗)
父婆「そうなの。^^ ホントに仲が良いわねぇ。^^」
俺「うん。あいつは俺にとってスンゴイ大事な奴なんだ。」
父婆「霧斗くんだっけ?あの子はホントに好青年だからねぇ。おばあちゃんにもとても優しくしてくれたしねぇ。」
俺「うん。だからあいつ、皆から慕われてるんだ。」
父婆「ンフフ^^ ゆう君は、霧斗君の事話してる時が一番楽しそうねぇ。^^」
俺「え?そう?」
自分でも気付かなかった。
やっぱりきいちゃんの事を考えると、自然と気持ちが晴れるのかな・・・?
父婆「それだけゆう君はあの子の事を好きって事なのねぇ^^」
俺「え・・・あ・・・そ・・・そうかな・・・。」
父婆「えぇえぇ、誰でもね、大切に思ってる人とか、大好きな人の事を考えるだけで、気持ちが明るくなるものよ^^」
俺「あ・・・うん!^^」
父婆「霧斗君はホントに優しい子なんだろうねぇ。これからも仲良くしていくんだよ?」
俺「もちろんだよ!^^」
きいちゃんへ
これからも、迷惑かけたりかけられたりするかも知れないけど
末長くヨロシクね。
***
洗い物をして、風呂に入り、俺とばあちゃんは早めに床についた。
寝る前に、俺はきいちゃんにメールを打つ事にした。
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いつもありがとう。
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もっと色々言いたかったけど・・・
この一文だけしか思い浮かばなかった。
でも・・・よくよく考えてみると・・・
俺「何かハズいな・・・」
やっぱり送るのをやめようと思った・・・が・・・
俺「あ゛!」
消そうとしたはずが、送信を押してしまった・・・!
父婆「どうかしたの?」
俺「え・・・いや何でも無いよ。ゴメンね。」
父婆「そう?」
俺「うん。オヤスミ。」
父婆「オヤスミ。」
送信メール一覧をチェックする。
・・・送信してるし・・・。
と、携帯が震えだし、メールの着信を告げてきた。
すぐさまメールを開ける。
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こちらこそありがとう。^^
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送って・・・良かったかな・・・^^
<続きます。>