彼が連れてきたのは同僚のタクヤさんであった、2人は掲示板で知り合い会ってみると、同じ会社の顔見知りでお互いびっくりしたそうだ。タクヤさんは当時26歳で、キレイな顔立ちをしていて大人しそうな印象であった。僕はよく喋るので、すぐにうち解けることができた。タクヤさんは最初は物静かだったが、少しずつ僕に気軽に話しかけてくれていた。メアドを交換し、その日は特にそれ以上なにもなく終わった。
次の日からタクヤさんから頻繁にメールがくるようになり、僕らはどんどん仲良くなっていった。2人で遊ぶことも多くなり、気づけば、これが付き合っているということなのかな?と考え始めたある日、タクヤさんに真剣に付き合ってくれと言われた。正直嬉しかったが、その当時まだ男と男が付き合うってどんな感じなのか想像すらできいなかったので、いきなりの申し出に「少し考えたい」と答えた。すると彼はとても残念そうな表情をして、「やっぱ○さん(紹介してくれた彼)のことが好きなんだ?」と言った。そんなことはまったくないと伝えたが、納得してないようだった。僕の返事を少し待ってくれるということでその日は別れた。
数日間僕は色々と考えた。今になってみれば、すぐにでもタクヤさんの胸に飛び込め!当時は、男の人と1回付き合ってしまうともう戻れなくなるのではないかとか本当に不安だった。
でも、落ち着いて考えると、タクヤさんといると素の自分でいられるし、なにより楽しい、、それにタクヤさんの事好きだと思った。付き合うってこと難しく考えても仕方ないし、ここは俺が思い切ればそれでいいだ!と思い、すぐにタクヤさんに「よろしくお願いします。」と連絡した。するとすぐ会うことになり、笑顔のタクヤさんを見て俺の選択でこんなにも喜んでくれる人がいるのだと思うとなんだか嬉しくて泣けてきた。そんな僕を見てタクヤさんは最初を驚きその後に「ありがとう、絶対幸せにするから」と僕の頭を撫でながら言ってくれた。
続きます。