今、俺は高3で先月彼女と別れたばかり。
中学生くらいから異性にも同性にも興味があり、特にどっちというわけではなかったけど、男と付き合うということはしなかった。
どちらかというとセックスの対象でしかなかった。
そんな感じで、今まで過ごしてきた。
そして、高2の新しいクラスである野球部のやつと仲良くなった。
背がすごく高い以外は、特にカッコ良いわけではなく、目立つキャラじゃなかった。
はじめはただの友達だった。
けど、なんか違うとすぐに気付いた。
それは、むこうがやたら俺にベタベタしたり、メールしてきたり、、
最初はそういう奴なんだ、と割り切っていた。
けれど、だんだん回りから“あいつら出来てんじゃね?笑”
などと軽く冗談だけど、言われるようになり、俺は不愉快だった。
しかし、あいつはニヤニヤしたり笑ってごまかしていた。
俺はそれがイヤで、少し距離を置くようにした。
けど、あいつはホントにイイ奴だった。
優しくて、話をなんでも聞いてくれて、そして、いつも笑顔で…
そんな、あいつを嫌いにはなれず、回りも冗談だし、と割りきり普通通り過ごした。
そんな感じで一年が過ぎた。
そして、高3になり、クラス替え。
あいつとは違うクラスになった。
けど、なんてことなかった。
ただの友達だから。
そんな風にずーっと思ってきたはずだった。
しかし、クラスが離れ、しゃべる回数は減り、メールも来なくなっていた。
いつしか頭の中はあいつのことを常に考えていた。
こんなことは初めてだった。
そんな時、メールが来た。
「明日久しぶりの部活OFFなんだー、一緒に遊び行かない??」
うれしかった。
考えてみれば、高2の時は結構遊んでたけど、高3になってからは初めて。
まぁ、遊ぶといってもブラブラしたり、しゃべったりだけ。
けど、今回はなぜかドキドキした。
いつもとは違った。
隣で一緒に歩いてるだけで、緊張した。
こいつってこんな背大きかったっけ?
こんな顔してたっけ?
こんなものに興味あったんだー?
色々と考えた。
そして、気付いたら夢中になっていた。