メールが届いた。
来た。
どうしよう…。
とりあえず、見よう。
メールを開いた。
“俺も好きかもしんないよ。”
とりあえず、涙が出た。
“ホントに?”
返信した。
また着信。
“おぅ、てか今度会って話そうよ。それまでちゃんと考える。”
そして、会う約束をした。
完全に俺は回りが見えなくなっていた。
あいつしか見えない。
あいつのこと以外考えらんない。
初めてだった。
会うまで、あと4日あったが完全に俺の中で、あいつの存在は確かなものになっていた。
そして、会う日がきた。
待ち合わせは改札前、結構大きく混んでる駅だから改札といっても、探すのは苦労するのだけど、背が高いので、すぐに見つかった。
会ってからは、少し気まずく、話せなかった。
少したってから、
「元気だった?」
と聞かれた。
「お、おぅっ…」
「いつも通り話そうぜー笑」
「そうだな。笑」
それからは普通にしゃべれた。
ブラブラ街中を歩きながら、話した。
気付いたら夜。
モノレール下の大きく開けた道を歩いていた。
オレンジの街灯がキレイだった。
「あのさ…」
と、あいつが言った。
「何?」
「こないだのこと。」
「あっ、そうだね。全然話してなかったねー笑」
俺は、すっかり忘れていた。
というのも、今さら改めていう事でもないだろ、と思っていた。
俺は、あいつが言った“俺も好きかもしんないよ”を“俺も好きだよ”と勝手に思い込んでいたんだ。
「でさ、俺さ、色々考えたんだよ。確かに好きかもしんない、けど違う。違うんだ。」
「えっ、どういうこと?」
俺は立ち止まってしまった。
「ゴメン。俺、少し勢いで言っちゃったんだ。」
えっ??
なにそれ??
おれはとっさに
「そっか、俺もあいまいだったからさ、大丈夫だよ。笑」
何言ってんだ、俺は。
そしてあいつが
「そっか、そうだよな。実際付き合うとかないよな。」
そう言って、歩き出した。
俺は離れていく背中をみていた。