1時間くらい経ったかなって時。
霧「悠太ちゃんお勉強してるザマスか?^目^」
俺「プッハハハハハッ^^ スネ夫のママかよ^^;」
きいちゃんがコーヒーと棒アイスを2つずつ持って、寝室に来てくれた。
霧「ちょっと休憩したら?^^」
俺「ん〜、そうする。サンキュー^^」
1時間勉強したし、ちょっと息抜き〜^^
俺は机の椅子で、きいちゃんはベッドのふちに座って、淹れてくれたコーヒーを啜った。
俺「はぁ〜・・・落ち着くぅ^^」
霧「^^ で、順調?」
俺「うん^^ あとちょっとおさらいして終わりかな。その後過去問クイズしてね♪」
霧「おう^^任せろ^^」
きいちゃんの屈託のない、可愛げの残る笑顔は、誰もが癒されると思う。
でも、きいちゃんの一番の笑顔を見た事があるのは、俺!^^
そう信じていたいんだ。
きいちゃんといると
コーヒーの味が格段に上がる感じもするし。
幸せの味っていうものなのかな。
=====
ちょこっと長めに休憩した後
きいちゃんはリビングに戻って
俺は最後の仕上げと言う感じで勉強に取り組んでいく。
ある程度自信がついたとこで
きいちゃん教官を呼び出して
教習所でもらった過去問集からランダムに問題を出してもらった。
霧「正解^^」
俺「よっし!^^ 次!」
霧「ん〜っと・・・あ、じゃあ次は・・・」
こんな感じでお互いクイズ番組みたいに熱中して、次から次へと問題を出しては解いていく。
何十問も出されたけど、きいちゃんの口から「ブー!」も「残念!」も聞こえる事はないまま、1時間くらいぶっ続けで解答した。
霧「ヤベーなお前^^」
俺「ヘッ^^」
霧「これなら明日マジで問題無いな^^」
俺「モチ!^^・・・ふぅ〜う〜・・・」
最後の問題を解いて背伸びをしたら、何だか一気に疲れが出て来て、そのままベッドに突っ伏してしまった。
霧「お疲れ様。」
突っ伏した俺のとなりにきいちゃんもそっと横になって、背中を撫でてくれてる。
きいちゃんなりの優しさ表現だ。
俺「ありがとね、教官^^」
霧「どういたしまして^^」
顔だけきいちゃんに向けてる俺のおでこに、お疲れ様のキスをしてくれた。
霧「今日は俺が夕飯作るから。」
俺「ん、良いよ俺作れるから。」
霧「だ〜め。今日は俺^^」
俺「・・・ありがと^^」
霧「レタスチャーハンと豚キムチで良い?」
俺「うん・・・むしろそれ『が』いい(笑)」
2つともきいちゃんの得意料理・・・というか・・・まともに作れるのがこれ位だから^^;
霧「あ、でもキムチあったっけ?」
俺「昨日買ったじゃんか^^;」
霧「そだっけ?」
俺「うん。安かったし、俺かごに入れたの覚えてるよ。」
霧「そっか。じゃあ問題なしだな^^」
俺「はぁ〜・・・^^; つか少し寝て良い・・・?」
霧「良いよ良いよ^^ 飯出来たら起こしてやっから^^」
俺「うん・・・^_− ふぁ〜あぁ〜・・・」
大きな欠伸をして、俺は布団の中にもぐりこんだ。
=====
霧「美味しい?」
俺「うん^^」
霧「ありがと^^」
軽い睡眠を取った後、きいちゃんの作ったエスニック(?)ディナーを食べた。
俺を見習って、塩分控えめでちょうどいい味でマジ美味しかった^^
レタスチャーハンと豚キムチを一緒に食べるとサイコーだし、それにちゃんと鶏ガラの素で卵スープも作ってくれたから完璧。
そろそろシチューくらいは教えておこうかな^^
俺「きいちゃん明日どーすんの?」
霧「ん〜・・・あ、ちょっと午前中銀行行かなきゃだ。」
俺「銀行?」
霧「うん。ツタヤにDVD返すついでに。手持ち2000円しか無いし^^;」
手数料がもったいないから、きいちゃんは必ず営業時間内の銀行でお金を下ろすんだ。
UFJならコンビニATMでも手数料かからないんだけど、あいにく俺もきいちゃんもみずほだから^^;
その影響というか、確かに手数料がもったいない気もする様になって、上京した頃使ってたコンビニATMも、ここ2年位殆ど触って無いな。
あ、そういや俺も手持ち少ないな・・・。
俺「あのさ、俺のも少し下ろしてきてくんね?」
霧「え、良いけど・・・暗証番号聞く事になるぞ?」
俺「分かってるよ^^」
彼以上に信頼できる人いないもん。
彼なら暗証番号教える事に抵抗ないし^^
霧「何だか・・・信用してもらえるって嬉しいね^^」
俺「ンフ^^」
霧「俺もゆうの事は100%信用してるからね^^」
俺「分かってるって^^ ありがと^^」
もうな〜んにも隠すような事はないな^^
実家の住所も好きなタイプも性癖も寝顔も趣味も特技も。
知らないことと言えば、もうウ○チの形位かも知れない(笑)
さすがに大便時まで時間共有はしたくないからね^^;
=====
夕飯を終え、早めの風呂に入って、2人でパピコをチューチューしながらTVを見てた。
お腹も満足して、良い具合に温まった体を、冷たいアイスがまた良い具合にクールダウンしてくれる。
霧「明日魚民で乾杯しような^^」
俺「うん^^ まあもし合格したらね。」
霧「絶対合格するって^^ 今日間違いひとっつも無かったろ^^」
俺「ん〜・・・でもやっぱ本番は緊張しそう^^;」
霧「ダイジョーブっ^^ お守り持って、深呼吸すればやれる!」
肩を寄せて、横からハグして励ましてくれるきいちゃんを感じて、少しずつだけど確実に緊張がほぐれそうな気がした。
俺「・・・うんっ^^ 俺やれる!」
霧「よしよし^^ それでこそ俺の好きなゆうだ^^」
頭を撫でて、おでこにキス。
ぶっちゃけおでこにされる方が、何だか「愛されてるなぁ」って思えたりするんだよね。
俺「やっぱ俺・・・すぐきいちゃんに甘えちゃうな・・・。」
霧「それで良いんだよ^^ 俺だってゆうに甘える時あるじゃん?^^」
俺「そうかな・・・。」
霧「そうだよ。2週間毎日電話してくれって完全に甘えじゃん^^」
俺「・・・そっか^^」
霧「それに俺お前に甘えられるの好きだよ?^^ 可愛いもん。」
俺「う・・・ん^^;」
やっぱり・・・愛されてるなぁ・・・。
霧「あ〜あ、もう無くなっちった・・・」
全部吸い出して空っぽになったパピコ片手に、きいちゃんは俺の方を見てる。
俺「・・・ん?」
霧「それ・・・残すの?」
俺「え・・・?」
霧「そのパピコ。」
ゆっくりと吸ってた俺のパピコは半分くらい残ってた。その残ってるパピコを目で指してる。
その目は完全に物欲しそう。
俺「いる?」
霧「良いの?!^^」
俺「うん。」
霧「ホントに?」
俺「良いよ^^ はい。」
甘えた目のきいちゃんの手に、俺のパピコを持たせると、きいちゃんはご褒美をもらった子供みたいに嬉しがってた。
霧「ありがと^^」
きいちゃんは俺のほっぺに軽くキスして、残りのパピコを少しずつ吸って味わってる。
その姿がとっても可愛く思えた。
こんな感じが一番良いんだろうな。
俺が甘えっ放しなのはそのままだけど、きいちゃんもこうやって俺に甘えてくれるじゃん。
俺、多分こんな恋愛想像してたんだよな・・・。
恋人不在のまま18年。
男が好きだって認めたく無かった18年の間、ずっと葛藤して来たけど
あの日、きいちゃんに初めて会ってから、やっぱり俺は男に惚れるんだって確信を持って
心でずっときいちゃんを追い続けて、いつかきいちゃんと恋人関係になりたいって思ってた。
半ば諦めてたけど、願いが叶って良かった。
俺「きいちゃん^^」
霧「ん?^^」
俺「そろそろ寝よ^^ 明日朝早いし。」
霧「何時だっけ?」
俺「7時には電車乗んなきゃ。」
霧「そっか。あんまし遅いとメチャ混むもんな^^;」
俺「うん^^;」
霧「じゃ寝よ^^」
そう言うときいちゃんは残りのパピコを一気に吸い上げた。
霧「ふぅ〜^^ じゃベッド行こ。」
俺「うん。」
きいちゃんに手を引かれて、俺は後を付いて行った。