ゆうたさん、前回のも読んでいただき、ありがとうございます。引き続き、暖かな目でお願いします。
それから、合コン当日まで、特にこれといった連絡もとらなかった。合コンが始まる午後7時。その頃、俺は来週までに提出の書類を作成するため、机にかじりついていた。
午後9時過ぎ、予想以上に早く仕上がった。達成感でいっぱいな気分♪これで、日曜は気兼ねなく体を休められると思うと、ウキウキしてしょうがなかった。身の回りの整理をして退勤。携帯をチェックしたが、和広からの連絡はなかった。きっと楽しんでるんだろうと思い、
「今終わったよ。帰ってこれそうなら家で酒飲んで待ってるわ」
といった内容のメールを送った。帰る途中、なんとなく合コンが気になった。多分、メールしてもこれといった返事がなかったからだと思う。この電車の途中で降りれば、合コンがやってる場所に行ける。でも、まだ同じ所でやってるとは限らない。色々悩んだ結果、結局その場所で降りた。とりあえず行って、もしいなかったらそのまま家に帰ればいいや、と自分に言い聞かせた。
歩いて15分、合コン場に着いた。店に入り店員さんに
俺「今日、○○という名前で予約が入っていたと思うんですが?」
店員「はい、ですが先ほど店を出られました」
俺「あ、そうですか・・・わかりました、ありがとうございます」
俺「やっぱいないか・・・」
店を後にしようとした時、店員さんから声をかけられた。
店員「あの、もし○○さんと連絡が取れるようなら、こちらの忘れ物をお渡ししていただけると助かるのですが」
といって渡されたのは、和広のアクセサリーと上着だった。
俺「あ、はい、じゃあ預かります」
(なんで?ん?どして?)と自問自答しながら店を出た。とりあえず、この状況でわかることは、合コンは盛り上がって、二次会に行ったということであった。まぁ、和広のだし、渡せないことはないしな。メール入れて家に帰ろう。そう考えていたその時・・・
?「あのぅ・・・」
俺「???俺・・・ですか??」
?「あ、はい・・」
俺「はぁ・・・」
?「それ・・あの・・・」
俺(なんでこんなちっちゃい声なんだ?まさか・・・逆ナン????)
俺「何か?」
?「そのぉ・・・その上着・・・」
俺(違った・・・)
俺「これ?」
?「はい。それって、もしかして和さんの・・・というか、私の知り合いの上着と似ているですが・・・」
俺(今なんて言った?)
俺「あぁ、一応俺の知り合いのですが。失礼ですがどちらさんですか?」
(少し口調が強くなってしまった。)
?「私、今日、ここでお会いしまして。それで、今さっき和さんが忘れ物していることに気がつきまして」
俺(やっぱり聞き間違えじゃなかった・・・この人・・・和広のこと・・和さんて)
俺「あぁ、和広の知り合いでしたか」
?「はい。もう皆さん帰られたんですが、私の家こっちなので、ついでというか」
俺「なるほど」
?「もし良かったら私、返しておきます」
俺(どうする?なんかぐいぐいくるな。どうしよ?ここで俺が断ったらおかしいかな?でもな。・・・・・・・)
俺「あ〜・・・・はい・・・じゃあお願いします・・・」
というと、この女の人は笑顔になり、
?「はい!」
俺「よろしくね。この件のこと伝えておきたいから、良かったら名前教えてくれる?」
?「あ、私○○美穂っていいます」
俺「美穂さんね。わかった、ありがとう」
美「いえ、ではまた」
というと、小走りで去っていった。