2011.2.15
「せ…、せんせいのことが…好きです。付き合ってください!!」
君に初めて会ったときには、そんなことを言われるとは、思ってもみなかった。
☆★☆★☆★☆★
2010.10
家からすぐ近くに、個別指導塾ができた。2年のブランクはあるものの、以前に塾講経験のあったぼくは、バイト講師採用の試験を受けに行き、無事に採用された。
仕事に少しずつ慣れ始めた11月のおわり。トシという名前の男の子が入塾してきた。
中3で受験まであと2ヶ月。苦手の国語と社会科の底上げがしたいとのこと。
そこで、専門的に社会を勉強してきたぼくに白羽の矢が当たったのだった。
長いまつげ、くりくりした目、キラキラ光る笑顔。
初めて授業をしたときから、キュンキュンだった。