話を聞くと原因は姉の浮気らしい・・・
姉は昔から長く一つの物に関心を持ち続けること
ができない・・・
そのことがわかっているはずなのに・・・
今回は姉を憎いと思う・・・。
俺の手に入らないものを手に入れて・・・
弄んで・・・ニクイ、キライ・・・
気が付くと俺は海斗を追っていた・・・
タタタッ・・・・
「はぁはぁはぁ・・・」
いつもの道が、違く感じた・・・
ほとんど海斗の家の近くで弱弱しく背中を丸めて
歩く海斗がいた・・・
「海ッ・・・斗・・・。」
振り向いた海斗は・・・泣いていた。
「紫苑・・・ごめんッ・・・
一人にして・・・。」
弱弱しい海斗を見ていると・・・
涙が出て止まらない・・・
「できないよ・・・これで帰ったら、
海斗とあえなくなりそうで・・・怖いんだ・・・。」
「・・・。」
「海斗・・・その、なんて言っていいかわかんないんだけど・・・
俺は、海斗の友達だから・・・辛い時は、頼ってよ・・・。」
「紫苑ッ・・・」
「その、姉が・・・あんなことして・・・
俺が言うのもなんだけど・・・ごめん・・・。」
「・・・お前がいってもなぁ〜・・・」
「・・・ごめんッ・・・」
「俺、どうしたいいかわかんねぇ〜よ・・・
でも、浮気されたってことは魅力に欠けたのか^^」
「笑わないでよッ!!」
「紫苑・・・?」
「辛いのに苦しいのに・・・笑わないでよ・・・
俺の前で強がんないで・・・」
「紫苑・・・俺、どうすればいいだよ・・・
わかんねぇ〜よ・・・辛ぇ〜よ・・・」
海斗は泣いた・・・
子ども様に泣いた・・・そうして泣きじゃくる海斗は
初めてで可愛かった・・・
だからなのだろうか・・・俺は思わず
・・・抱きしめてしまった・・・。
・・・