小学4年の冬。学校で毎年ある冬季学習旅行で起きた事故。1泊2日のうち、初日は体調崩してたので旅館で休んでて、滑れたのは2日目だった。毎年行ってるのもあり、俺は初日のテストスルーで上級組。山頂から1本目滑ってたとき。高く飛んだ瞬間、板が割れてバランス崩し、着地失敗。コース外に頭から転落した。頭と背中や肩に激痛が走る中、俺の視界は真っ暗になった。起きたときは酸素マスクしてて、全身には電線繋がってたな。ドクターやナース慌ててるし親そっくりさんが泣いてるし、病室ってのはすぐわかった。起き上がろうとしたら体中痛くて起き上がれないし。親そっくりさんは俺の知ってる親とはちょっと違う。父親は白髪が目立つし、母親は髪伸びてるし目の下クマあるし、違和感は夏みたいに薄着だったこと。あ、俺も髪伸びてたし。こんな長かったっけ?と、そこで知ったのは、あの日から約1年半も過ぎてて、季節は夏だってこと。浦島太郎の気持ち、何となくわかるわ。俺どうなるの?軽くパニック。説明受けても親が親とも思えなくて、まだ寝ぼけてる感覚に思えた。
翌日昼前に学校から先生が来たらしいけど、親と病室の外で話したらしくて会えなかった。昼過ぎに病室移って、夕方はお見舞に来た人がいた。ちょっと大人っぽくなったジョージだった。面影あるからわかったけど。ジョージは俺の横まで来ると「ごめん!俺のせいなんだ」と謝ってきた。俺にはさっぱり。何でジョージが謝るのかわかってない俺にジョージは真相を話してくれた。