次に会ったときはお詫びをしよう。そう決めたはずなのに無意識にしばらくは彼の乗る電車の時間を避けていました。彼を見たい…けど、会ったときなんて言えばいいんだろう。彼よりも図体はデカイくせにチキンハートで情けない。
そんなこんなで気づけば6月に入っていました。遅くなったけど今月こそは彼にお詫びを言わなければ!!そう思い帰りの電車を彼の乗る時間に合わせて乗りました。ドキドキの中彼が乗るホームにつくと彼はいつも通り乗車してきました。入り口の近くに座り俺には気づいていません。よし…心の中で決心し彼の元へ近づきますが彼が俺に先に気づいたのです。彼はニコっと笑い、
『この間の居眠りくんだ♪』と話しかけてくれました。
俺『この間はごめんなさい。あのあと大丈夫でしたか?』
彼『大丈夫だよ(笑)でも俺も初めてだったからびっくりしたよ』
俺『そうですよね…(-_-;)ほんとごめんなさい』
それから彼が降りる駅までの間はあっという間にすぎ
彼『じゃあここで降りるから、またね♪』っと最後にニコっと笑ってくれました。かわいい…改めてそう感じました。またね♪ってことはまた話できるのかな?俺は嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。
電車の中で話したときに彼は俺よりも1つ先輩であること、部活をせずにバイトをしていること。そして名前が水谷優太(仮名)さんであることなどたくさんのことが聞けました。昨日までは赤の他人だったのに今日話ができたおかけで顔見知りに距離感が縮まったように思いました。でもそんな小さな小さな会話が当時の俺にとってはとても幸せに感じました。