Hな話掲示板で投稿を始めて2週間。
エピローグを書ききって最後、俺は「今でも愛し合ってる」とか、心の中で一番望む事を書いた。
腐女子呼ばわりする奴まで出て来てイライラしたけど、とにかく書いてないと落ち着かなくなっていた。
それももう最終回を書き終わり・・・。
続き知りたいとか言ってくれる人もいて、俺は少し悩んでいた。
もうここの掲示板に投稿するのが生きがいになっていた。というか、良い睡眠薬になっていたんだ。
はぁ〜・・・。
きいちゃんと生きる事が楽しくてしょうがなかったのに、それを掲示板への書込みで埋め合わせるって虚しすぎるよ・・・。
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週末。
もうきいちゃんが出かけるのにも慣れっこになってしまっていた俺。
そんな事望んで無いのに・・・きいちゃん・・・。
引きとめる事が出来た筈なのに、どうしても声が出ない・・・。
止めようとしても聞いてくれないかも知れないって思うだけで胸が締め付けられる。
布団を被って顔を隠し、玄関の閉まる音だけが聞こえる。
もう辛すぎて訳分かんないよ・・・。
俺が干渉しすぎたからウザがられたのかな・・・。
心配だったから話だけでも聞かせて欲しかったのに・・・それがダメだったのかな・・・?
戻りたい・・・。
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はぁ・・・。また逃げてる・・・。
ゆうは止めようとはしてくれないのか・・・。
もう・・・俺と話したくなんかないんだよな・・・。
ウザいなんてひど過ぎる事言った代償・・・か・・・。
あの優しい声で「きいちゃん」って呼んでもらえる事が当たり前に思ってた。
だから今・・・あの優しい声で「きいちゃん」って聞こえないのが辛い・・・。
俺がいけないのに・・・俺が全部悪いのに・・・わがままだよな・・・。
出てった方が良いのかな・・・。
俺はあの家に・・・いや・・・ゆうの近くにいちゃいけない存在になっちまったのかな・・・。
もう・・・ダメだな・・・。
手遅れ・・・だよな・・・。
俺の足は自然と不動産屋の前で止まった。
店頭に貼られた賃貸情報をぼーっと眺める・・・。
・・・クソ・・・!
次不動産屋の前で立ち止まるのは・・・ゆうと一緒に住む一軒家買う時だって思ってたのに・・・!!
戻りたい・・・。
<続きます・・・。>