毎回たっくさんのコメントありがとうございます。
大切に読ませて頂いてます。
ブログの件のご意見もありがとうございます。
今、2人で色々検討中です。近日中に報告出来ればと思ってます。
あと、個人連絡的なことが1つだけ。
ゆぅさん、霧斗が、もしかしたらご期待に添えられないかも知れないけど、メールの件は考えさせてくれとの事です。
さて、前回の話で、僕悠太がつけ狙われたと展開しました。
続きを早速UPしたいと思います。昨日書き上げたのを、UPし忘れまして・・・すみません。(色んな意味で・・・汗ばむ夜でした・・・ってノロケゴメンナサイ!)
なお、今日のUPはこの1話だけかも知れません。
今日は、霧斗とちょっと出かけてきます。デート・・・みたいな・・・。(ノロケゴメンナサイ!)
ノロケまくりなところで、続きをどうぞ。^^;
続き。。。
発信ボタンを押し、呼び出し音が聞こえる。
でも・・・なかなかきいちゃんは答えない。
「きいちゃん・・・!!出て・・・!!」
20秒くらい呼び出し音がなった時。
霧「もしもしぃ。ゴメンゴメン、一瞬気付かなかったよ。」
電話越しに聞こえるきいちゃんの声・・・。
その声を聞いた瞬間、緊張の糸がほぐれ、汗が噴き出し、泣き出してしまった。
霧「ゆう・・・?聞こえてる??」
きいちゃんの声が聞こえてるのに、俺は泣いてて声にならなかった。
霧「ゆう!?泣いてんのか!?」
俺「きいっ・・・ちゃん・・・!俺・・・!」
霧「何があったんだ!!??」
俺「コワっ・・・!かった・・・!きいちゃっ・・・!」
霧「今家か?!」
俺「うんっ・・・!」
霧「そこで待ってろよ!今すぐ帰るから!!」
そう言うときいちゃんは電話を切った。
***
崎「どうしたんすか!?」
ただならぬ空気を感じ取った崎田は、電話を切った俺に食い気味で聞いてきた。
俺「ゆうに何かあったみたいだ。」
崎「ゆうって、彼女っすよね?!」
俺「あ・・・ああ。」
何があったんだ・・・!?
あんなにゆうが泣くなんて・・・!!
崎「泣いてたって、マジ何かあったくさいですね。」
俺「崎田、マジ悪いんだけど、俺東京帰っても・・・」
崎「モチロンっすよ!彼女さんの一大事っすから!俺の事は気にしないで下さい。」
俺「マジ申し訳ない。また必ず連絡すっから!」
崎「はい!気を付けて!!」
ちょうど横浜駅界隈で夕飯を済ませようとしてた俺と崎田だが、ゆうのあんな声を聞いた以上、俺は東京に戻る以外考えられなかった。
ダッシュで駅に向かい、乱暴にSuicaを通し、ちょうど来た電車に飛び乗った。
ゆう・・・!今向かってるからな・・・!
ただ電車に乗ってると気が狂いそうだった俺は、ゆうにメールを打った。
***
部屋の電気もつけず、玄関先に仰向けになったまま、俺は動く事が出来ずにいた。
とめどなく溢れた涙はいつの間にかとまったけど、まだ全身が委縮している。
さっきのつけ狙いが相当こたえていた。
映画とかでしか見たこと無かった事が、まさか自分の身に起こるとは思いもしない。
すると突然、手の中の携帯が鳴りだす。
完全に恐怖心の塊と化していた俺は、その振動に思わずビックリして携帯を放ってしまった。
ビックリした・・・!ただのバイブか・・・
俺は委縮した手を伸ばして、放ってしまった携帯を取って、チェックする。
―――――――――――――――
今電車に乗ってる。
1時間はかかっちまうけど、今
向かってるから、安心しろな?
家でじっとしてろよ?
俺今メチャ心配してっから、これ
読んだら一言で良いから返事くれ
。
返信無いと俺気が狂っちまうかも
知れないから。
―――――――――――――――
え・・・?ホントに・・・こっち向かって・・・?
きいちゃん・・・!
震える手で、俺は返信を打った。
―――――――――――――――
きいちゃん・・・ホントありがと
う。
ゴメン、後輩君との時間邪魔する
事になっちゃったな・・・。
俺お前に甘えすぎだな・・・。
俺今家でじっとしてるから、多分
ダイジョブだから、後輩君のとこ
に戻ってやって。
―――――――――――――――
今思えば、何でこんなメールを送ったか分かんない。
気が動転してたのか、変に強がったのか。
すると、すぐに返事が来た。
―――――――――――――――
バカヤロ!!お前が泣いてたのに
ほっとけるわけねえだろ!!
崎田もお前の一大事だから戻れっ
て言ってんだぞ。
俺と崎田の事は心配すんなよ。
―――――――――――――――
きいちゃん・・・ゴメン・・・。
マジありがと・・・。
***
焦る気持ちを何とか抑え、電車を乗り継いで1時間、やっと地元の駅に降り立った。
ダッシュでゆうのアパートへ向かう。
チンタラ走ってたら埒が明かない。
途中車に轢かれそうになったが、何とか生き延びた。今思うと命拾いしたな。
ゆう・・・待ってろよ・・・もうすぐ着くからな・・・!
一目散にダッシュして、ゆうのアパートの階段を駆け上がり、玄関の戸を叩いた。
俺「ゆう!」
悠「きい・・・ちゃん・・・?」
俺「ダイジョブか?!」
悠「ホントにきいちゃん・・・?」
俺「え・・・!?そうだよ!俺だよ!開けてくれ。」
悠「ホントにきいちゃん・・・?」
あからさまに怪しんでる・・・。
何でだ・・・??
悠「合鍵使って開けてみて・・・。」
そっか・・・合鍵・・・!
俺はポケットから鍵を取り出そうとした・・・が・・・。
重要な事に気づいた。
横須賀の崎田の部屋に荷物を置きっ放しで横浜に来てた俺は、鍵も必要無いからと、財布と携帯だけ持って・・・。
俺「ゆう・・・俺鍵とか後輩んちに置いてきちゃってて・・・。」
悠「俺の地元ときいちゃんの地元を言ってみて。」
俺「え・・・お前の地元は浜松で、俺は尾道だけど・・・。」
悠「俺の妹の名前。」
俺「えっと、律子ちゃん。」
悠「きいちゃんの弟君の名前。」
俺「賢斗。」
悠「俺がこないだきいちゃんにあげたお菓子の名前。」
俺「うなぎフロレンチン。」
正しくはフロランタンって知ってたけど、フロレンチンと呼ぶのは俺しかいない。
まさかこんな時にキーワードになるとは・・・。
全ての受け答えを聞くと、ゆうはやっとドアをそーっと開けて顔を覗かせた・・・。
悠「きいちゃん・・・!ううっ・・・!」
俺の顔を見た途端、ゆうは泣きだしてしまった。
俺「ゆう、チェーン、外して。」
悠「うっ・・・うん。」
一旦ドアを閉め、チェーンを外す音が聞こえる。
俺は思い切りドアを開けて、泣きじゃくってるゆうを強く抱きよせた。
悠「きいっ・・・!ちゃん・・・!」
俺「もう大丈夫だからな・・・。俺がそばにいるから・・・。」
悠「うんっ・・・!」
俺「よしよし・・・安心しろな・・・。」
今は、何があったか聞かないでおこう。
今はとにかく、こうやってゆうを抱きしめて、安心させる事が先だ。
=====
俺「落ち着いた・・・?」
悠「うん・・・。」
俺「良かった・・・。」
俺の服はゆうの涙でぐっちょりになってしまった。
でも、やっと泣き止んでくれたから・・・俺も少しホッとした。
俺「何があったか話せる?」
悠「うん・・・。」
ここまでゆうを追い詰めた原因って・・・一体何なんだ・・・?
何だろうが、もし誰かがゆうを泣かせたなら、俺はそいつを絶対に許さねえ!
悠「駅から歩いてたらな・・・」
俺「うん。」
悠「誰かに・・・つけられてたっぽくて・・・」
俺「んえ!?」
俺は一瞬耳を疑った・・・!
悠「いつもと違うとこ曲がったりしてもずっと後つけられて・・・俺が走ったらそいつも走ってきて・・・」
俺「ちょっと待った。それってゆうが狙われたってこと!?」
悠「っぽい・・・。そいつ全力で走ってついて来ようとしてたし・・・何とか遠回りしまくって巻いたけど・・・。」
ゆうが・・・変質者に狙われた・・・?
そんなバカな・・・。
ゆうがこの街に住み始めて4年間、そんな事一度としてなかったし・・・。
変質者に注意とか、そういうポスターや注意書きも目にしないし・・・。
悠「何とか無事に帰って来たけど・・・マジ体震えだして・・・ドンドン怖くなってきて・・・それでお前に・・・」
俺「そうか・・・怖かったな・・・震えちまうのはしょうがないな・・・。」
俺はゆうを強く抱きしめた。
それでさっき、あんなに猜疑心丸出しだったのか・・・。
気が動転してて、聞きなれているはずの俺の声さえ判別できなかったのか・・・。
俺「もう大丈夫だからな・・・。俺がいるからな・・・。」
悠「・・・ありがと・・・。」
俺「お前が無事で良かった・・・!」
悠「うん・・・。」
俺「クソッ・・・見つけたらぶっ殺してやる・・・!」
俺の頭は、ゆうが無事だったという安心感と、ゆうをここまで恐怖に陥れたそのクソ野郎に対する怒りで充満していた。
でも・・・ゆうに何も危害が加わらなくてホントに良かった・・・!!
俺「しばらく一人で出歩かない方が良いかもな・・・。」
悠「うん・・・でもバイトとか・・・。」
俺「そ・・・っか・・・でも・・・心配だな・・・どうする・・・どうする・・・う〜ん・・・。」
俺は頭の中で色々試行錯誤した。
ゆうの安全を確保するためには・・・するためには・・・どうすればいい・・・!!
俺「じゃあ・・・ゆうがバイト上がって駅に着いたら、俺が駅まで迎えに行く。」
悠「え・・・良いの・・・?」
俺「うん。もし俺よりシフトが早い時は、駅前で時間潰してて。」
悠「うん・・・分かった・・・ありがとな・・・。」
俺「良いんだ。あと、引っ越し時期早めよう。」
悠「え・・・?でも卒業式過ぎたらって・・・。」
俺「あと1ヶ月ちょっともこの街でビクビクしながら過ごすの疲れんだろ?」
悠「そうだな・・・。」
俺「とにかく、明日明後日で候補挙げて、さっさと決めちゃおう。2月中に移れる様に。」
悠「うん・・・。」
俺「明日不動産屋行って、ここは2月いっぱいで引き払うって伝えとかないと。」
悠「そっか・・・3月って言ってあったもんな・・・。」
俺「うん。とにかく引っ越すまでは気を付けないとな。」
悠「うん・・・。」
俺「俺死んでもお前守るからな・・・。」
悠「・・・死んだらヤダ・・・。」
俺「ンフ・・・分かってる。死んでも無理やり生き返ってやっから。」
悠「マジ・・・ありがと。」
ゆうの声のトーンが落ち着いてきた。
良かった・・・やっとリラックスして来た様だな。
玄関先で床に崩れ落ちたゆうを抱きしめて、もう何十分も経ってた。
すぐそばには、ゆうのバッグと、駅前のスーパーの買い物袋が乱雑に置かれてる。
俺「何・・・買ってきたの?」
悠「え・・・えっと・・・カレーの材料と、惣菜のメンチカツ。」
俺「カレー?」
悠「うん・・・実はね、予定なら明日きいちゃんが帰って来るはずだったろ・・・?」
俺「うん。」
悠「だから、サプライズで、カレー作って待ってよっか・・・っつって・・・。*^^*」
俺「マジで?」
悠「きいちゃんの好きな具でさ。」
俺「え?!ナスとひき肉?!^^」
悠「そ。プラス辛口のルーと鷹の爪買って来た。」
俺「それ・・・マジで俺の大好きなレシピじゃん!」
メチャメチャ嬉しかった。
ゆうにこんなサプライズをされるはずだったとは。
もし今日こんな事無くて、明日予定通りに帰って来て、鍋の中のカレー見たら、俺多分ハッピー度合が最高潮になってたな。
いや、今こうやってゆうの計画を知った時点で最高潮手前までいってるな・・・。
悠「でもサプライズじゃ無くなっちったなぁ・・・」
俺「何言ってんだよ^^ 十分サプライズになってるって。」
悠「ホント?」
俺「ホント。^^」
俺は、ゆうの体に回してた腕をさらにきつく締めた。
体全体で、ゆうに感謝と喜びを伝えんとして。
こんなに愛おしい恋人、俺は絶対に、絶対に、絶対に守り抜いてみせる。
<続きます。>