12月のある土曜日。
日中は俺もきいちゃんもバイトで、19時半に俺がきいちゃん家に行く予定だった。
15時頃の休憩時、携帯をいじってると、きいちゃんからタイミング良く電話が来た。
俺「もしもし〜」
霧「あ、今ダイジョブ?」
俺「ダイジョブだよ。」
霧「あのさ、今晩俺会えないっぽいんだよね・・・」
俺「え?どしたんだよ。」
霧「いやさ、バイト先の先輩に合コンに来てくれってしつこく頼まれちってな・・・人数が足りないとかで・・・。」
俺「まじぃ〜・・・」
霧「う〜ん・・・」
俺「どうしても断れないんだろ?」
霧「雰囲気的に無理っぽ・・・。いっつも断ってんだけどな、今日だけはどうしてもって・・・。」
俺「そっかぁ・・・。」
霧「うん・・・。」
俺「じゃあ・・・今日は俺家でゆっくりしてるわ。」
霧「ゴメンな・・・」
俺「良いって良いって、楽しんで来いよ。」
霧「アリガト。つか明日ってゆう暇?」
俺「まあまあ暇だよ。」
霧「じゃあ明日ゼッテー埋め合わせるから!」
俺「OK。期待しないでおくよ^^」
霧「え〜・・・^^;期待しとけよぉ」
俺「分かった分かった(笑)」
内心イヤだったけど、そこまで俺は束縛欲は無いし、先輩の懇願を断ったらきいちゃんも気不味いだろうし。
まあ念のため、メール送っておいた。
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浮気すんなよ?(笑)
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退勤時に携帯を見たら、返事が来てた。
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心配すんなって!^^
俺にはお前がいるだろ?
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「浮気すんなよ・・・」
「心配すんなって・・・」
このやりとり。
意味無かったのかな・・・
ねえ、恋愛の神様・・・
世界の宗教で禁忌とされた同性愛、そこまでいけないことでしたか?
禁忌を踏みにじって付き合った結果がこれですか?
俺達は・・・祝福されない関係なんですか?
最初からそうなら何故もっと早く罰を与えなかったんですか?
こんなに関係が深くなって来た今、まさに今、なぜ今?
もっと早くに罰を受けていたら、もっと別の道があったんですか?
それとも、あの時俺が無理にでも
きいちゃんを引きとめてれば良かったんですか?
俺はあの時、無理に引きとめたら重い上に束縛してしまうと思ったから
そんなメンドくさい相手は俺もイヤだって思ったから
だから止めなかったのに・・・
それが・・・間違いだったんだね・・・。