借金を作っては家族を泣かせる父親。父も同じ家に住んでいたが、精神的に母と姉2人に囲まれて育った僕は、理想の父親像を年上の男性に重ね、強く惹かれるようになっていき、中学生の頃にはそれが「同性愛」であることを理解していた。
出会い系サイトで知り合うのは20代後半から30代後半の男性。裸で抱き締められ、唇をむさぼられるたびに幸せに酔ってしまったが、いざ行為が終わると「何をしていたんだ…」という激しい後悔に襲われ、自分がものすごく不潔な存在に思えた。
好きになるのはいつも年上の男性だった。いつも必ずそうだった。
でも、僕は高校3年生の春、彼に出会ってしまった。2つ年下の彼に。彼を見た瞬間、体中に電流が駆け抜けた。一目惚れの存在をこの時ばかりは信じた。
少し長くなるかもしれませんが、僕(よりと)と彼(きよし)の話を聞いてください。