それからしばらくして…
僕と谷さんは随分と仲良くなった。
お互いお酒が大好きで、
よく谷さんの部屋で飲んでいた。
お互いのことを『とし』『大輔』って呼び合うようになった。
今じゃタメのような関係だ。
大輔と仲良くなっていくうちに、僕は大輔のことが少しずつ…少しずつ気になり始めていた。
……
『大輔、今日バイト終わったらちょっと俺に付き合って』
『いいぜ〜』
ある日曜日、俺は大輔を誘った。
『映画?』
『見たいのがあってさ』
僕はこの日、デートを計画していたのだ。
……
『面白かったー!やっぱホラーだよな!大輔!』
『お前趣味悪すぎ…金返せー』
僕はホラー映画が大好きなんだけど、大輔は苦手らしい。
ゲッソリとした大輔に
『じゃあお詫びのハグ♪』
なんていいながら抱き着いた。
『あほかー…』
大輔はあまり抵抗しない。
多分よっぽどホラー映画を観るのに疲れたんだろう。
…なんだか今日は気分がいい♪
『この後どうすんの?』
大輔が聞いてくる。
『じゃあ飯食いに行こう!映画付き合ってくれたから、飯おごる!』
『まじ?ラッキー♪』