ただ、あなたにあいたい。
朝 目を覚ますたびに
最初に君を想う
どうしてあのままじゃ
いけなかったのか
あなたが僕に伝えた
精一杯の気持ち
破り捨てたのは
間違いなく僕で
ただ、側に居られるだけで
幸せだったはずなのに
帰り道いつも一緒で
緩やかな坂
二人乗りでかけあがった
サッカーボール
夢中で追いかける君
どんな時よりも
ただ楽しそうで
輝いていて
夕暮れに包まれた
校舎の昇降口
前の階段に座り
暗くなりかけた
グラウンド
映るあなたの影を
ただ見守っていた
二度と戻れない
あの頃のふたり
時間の流れに怯えて
君の目見ることもせず
さよなら告げた
このくちびるが
今、「あなたに会いたい」と叫ぶ
桜の花びら降り続く中
ただ最後の帰り道
共に歩く事ももうない
「またいつか会える」と
口ずさんだきみに
ただ頷くだけの僕
"青春"だと人は言う
ただ、あなたにあいたい。