それから俺はバイトで毎日追われ、翔太の事故から1週間経ったある夜の日―。
プルルルルル♪プルルルルル♪
翔太から電話が来た。
俺「もしもし」
様子がおかしい…。
俺「翔太??」
「あっ、翔太の彼氏の陸さんですか??
私、翔太の母です。」
俺「はい陸です。
こんばんは。」
どうやら翔太は親に俺が彼氏だって言ってあるみたい。
でもなんで翔太のお母さんから電話が来たのかわからなかった。
それにお母さんが泣いてるように聞こえたので、少し怖くなった。
翔太の母「よく聞いてね。」
一瞬嫌な予感がした。
翔太の母「…今日、あの子が亡くなったわ。」
俺「!!!!」
俺は耳を疑った。
翔太の母「あなたには伝えてほしくないと言われたんだけど、最後にあなたに見送ってほしくて。」
俺「ちょっと待ってください。
翔太さんが事故を起こしたとき、捻挫って言ってましたよ。
何かあったんですか??」
翔太の母「実はあの時の事故で、脳に支障が出たみたいで、あなたがあの子に会いに来たときは、あなたに心配させなくなくて、元気にしていたのよ。」
俺は完全に言葉を失った。
翔太の母「お通夜は明日だけど来れる??」
俺「……。」
翔太の母「陸さん??」
俺「はい…大丈夫です…。」
翔太の母「あと明日あなたに渡したいものがあるから。」
俺「わかりました。
じゃぁ失礼します。」
そう言って電話を切った。
俺はまだ現実なのか夢なのかわからず、泣くことすら出来なかった。