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バイト時代の。 15/8/22(土) 17:09
Re(1):バイト時代の。 たけし 15/8/23(日) 0:30
バイト時代の。・・・2 15/8/25(火) 1:48
バイト時代の。・・・3 15/8/25(火) 2:04
Re(1):バイト時代の。・・・3 はやと 15/8/25(火) 4:40
Re(1):バイト時代の。・・・3 ゆうた 15/8/25(火) 9:29
バイト時代の。・・・4 15/8/28(金) 1:14
Re(1):バイト時代の。・・・4 ゆうた 15/8/29(土) 17:09
バイト時代の。・・・5 15/9/1(火) 1:17
バイト時代の。・・・6 15/9/3(木) 0:32
Re(1):バイト時代の。・・・6 ゆうた 15/9/3(木) 9:36
Re(1):バイト時代の。・・・6 まーくん 15/9/4(金) 0:13
バイト時代の。・・・7 15/9/5(土) 0:23
Re(1):バイト時代の。・・・7 りょう 15/9/5(土) 8:28
Re(1):バイト時代の。・・・7 ゆうた 15/9/5(土) 11:18
バイト時代の。・・・8 15/9/7(月) 1:42
Re(1):バイト時代の。・・・8 ゆうた 15/9/7(月) 10:06
Re(1):バイト時代の。・・・8 K 15/9/8(火) 22:49
バイト時代の。・・・9 15/9/9(水) 1:43
Re(1):バイト時代の。・・・9 りょう 15/9/9(水) 1:51
Re(1):バイト時代の。・・・9 K 15/9/10(木) 0:44
Re(1):バイト時代の。・・・9 ゆうた 15/9/10(木) 6:49
バイト時代の。・・・10 15/9/12(土) 0:11
Re(1):バイト時代の。・・・10 たける 15/9/12(土) 9:34
Re(1):バイト時代の。・・・10 りょう 15/9/12(土) 11:24
Re(1):バイト時代の。・・・10 ゆうた 15/9/12(土) 12:25
Re(1):バイト時代の。・・・10 K 15/9/13(日) 16:17
バイト時代の。・・・11 15/9/15(火) 2:27
Re(1):バイト時代の。・・・11 たける 15/9/15(火) 6:20
Re(1):バイト時代の。・・・11 りょう 15/9/16(水) 23:45
Re(1):バイト時代の。・・・11 ゆうた 15/9/17(木) 10:39
Re(1):バイト時代の。・・・11 15/9/19(土) 21:21
Re(2):バイト時代の。・・・11 ゆうた 15/9/20(日) 5:31
Re(2):バイト時代の。・・・11 余計なお世話 15/9/20(日) 8:32
Re(2):バイト時代の。・・・11 たける 15/9/20(日) 16:24
Re(1):バイト時代の。・・・11 ヤマ 15/9/20(日) 7:55

バイト時代の。
   - 15/8/22(土) 17:09 -
最初全然エロくないです。

俺が大学の頃バイトしてた時に
出会った高校生「晃一」との話。

晃一と出会ったのは俺が大学2年の頃。
某ファストフード店のバイトも4年が経ち、
主に任されていた厨房の目上の先輩もほぼほぼ辞めていき、
上の人といえるのは店長か社員か主婦層ぐらいだった。

(人もいなくなってつまらないなぁ)

そう思いながら慣れた作業を淡々と済ませる日々。
作業も厨房を主に他は広く浅くこなす事ができていたので割と楽だった。
しかしながら大学入学とは裏腹に、
決して華やかではないバイトの春だなと思っていた頃でもあった。
そんな中、ある日店長が嬉しい報告を伝えてきた。

「そういや来週から高校1年生3人入ってくるよー」

俺は「高校生」と「3人」の2単語に思わず反応した。

「マジすか!もう人いなさ過ぎて大変でしたよ・・・」

そう言うと店長は申し訳ないという仕草をしながら笑って事務所に戻っていく。

ここのバイトは新人が自分のシフトと同じ人で初めての人から自己紹介をするシステムなので、
3人と会うのは少し時間かかった。
1人目は身長が175cmと俺より2cm下しか違わないがたいの良い奴。
顔はガキ大将みたいなやんちゃしてそうな顔だ。
2人目は身長165cmぐらいで顔がジャニーズ系のイケメンだけど
人見知りがすごくて大人しい子。
3人目は160cmぐらいの童顔で可愛いけど生意気な奴。
ガキ大将の見たいな子からは「坊ちゃん」と呼ばれてた。
俺は2人目の子が真っ先に気になった。

その子とはバイトのシフトがかぶる度に、
俺も人見知りながらも仕事内容や高校のこと、
何して遊んでんのかとかを聞いたりしながら近づこうとする。
話してわかったことが、3人とも同じ高校で同じサッカー部ってこと、
さいきんモンハンにはまっていること、そのくらいだった。
お互いが人見知りってのも悪さをして、なかなか距離という距離は縮まらないままだった。

微妙な距離がある中、最初のチャンスがやってきた。

引用なし

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Re(1):バイト時代の。
 たけし  - 15/8/23(日) 0:30 -
続編宜しくお願いいたします&#9917;

引用なし

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バイト時代の。・・・2
   - 15/8/25(火) 1:48 -
コメントありがとうございます!
まとまり無い文章でしばらくエロいこと起こりませんが、
よかったら暇つぶしに読んでみてください!

続きです。

そんな調子で夏。

店長「そろそろ高校生組も落ち着いた頃だから歓迎会でもするか!」

と言うとささっと日程と店を決め、バイトメンバーにメールを一斉送信する。
そう、飲み会が大好きな店長の恒例行事なのだ。
バイトの飲み会は、6,70人も集まる大学の飲み会と比べて少人数でまったりと落ち着いているので、
ただ飲んでるだけでも楽しくなるが、今回は人数が多くなりそうなので若干ワクワクしていた。

飲み会当日。
店長が店を閉めて遅れるとのことなので、バイトを早く上がった人たちのみ先に店に向かった。
後から店を閉め終わった店長と他の子達が遅れてくると、全員が揃った。
集まったメンバーは高校生三人組を含めて、10人ほど集まった。
店長の乾杯の合図で歓迎会が始まり、俺はビールを一気に流し込んだ。

(あー・・・うめえぇ・・・)

そう思い冷たさとノド越しで恍惚感に浸ってると、

「慧さん・・・顔がもう緩んでますよ(笑)」

呆れた顔で後輩大学生が突っ込んできた。

「う、うるせー!こういう時のお酒はおいしいの!」

いつもイジってる奴に隙を見せてしまった。(それからしばらくバイト中でイジられることに)
高校生の自己紹介はすでにバイトでやったので、それぞれが雑談しながら歓迎会を楽しんだ。

飲み会も1時間が経ち、俺は酒も進んでテンションが上がり、
その勢いで気になっていたあのジャニ顔の子に会話をたくさん吹っ掛けた。
しかし笑ってはくれるのだが、相変わらず人見知りのままで話が続かない。
そしてとうとう特に何も変わらず和やかに歓迎会は終わりを迎える。

「じゃあそろそろ帰るぞー」

店長がそう言うと歓迎会も健全に2時間で終わった。

(結局何も無いまま終わっちゃったなぁ〜・・・)

俺は酔っ払いながらもがっかりしつつ、小さく溜息をつく。
普通に考えれば当たり前のことなんだけど、心の隅では期待している自分に腹が立った。

引用なし

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バイト時代の。・・・3
   - 15/8/25(火) 2:04 -
続きです。

店長「んじゃアッシーよろしくぅ!」

上機嫌に若葉マークのついた軽自動車をポンポン叩きながら言う。

後輩「えぇ!こんなに人乗らないですよ!?それにアッシーとか古い・・・」

店長「うっせ!俺はこいつ(ガキ大将)と歩いて帰るから、
女の子も車ある子いるし、慧君と新人高校生2人乗っけてって!」

そう店長の指示に乗っかり、ガキ大将の子を除いて俺と2人の高校生を
送ってもらった。

「いやぁ、免許とったばかりなのに悪いねー」

俺がそんなに悪い気もせず後部座席から言う。

後輩「ほんとですよー!事故っても文句言わんでくださいね?笑」

こいつもそんなにまんざらでもない感じで返してくる。

「僕も入ったばかりなのにいきなり助手席座ってすみません(笑)」

あのジャニ顔の子がすこぶる呂律がまわっていない口で言い放つ。

後輩「ん!?もしかして君お酒飲んだの!?」

そう尋ねる。言われてみればこの車の中で俺しか
酒飲んでないはずなのに、かなり匂いが充満している・・・。

ジャニ顔「あ、ばれちゃいました?だって目の前にピッチャーがあったので(笑)
飲んだらジュースかと思って、いっぱい飲んだらこうなりました!」

(あははは・・・出来上がってらっしゃる・・・)

さっきまで無口だった子が、まぁ箍が外れたかのように喋る喋る。
俺と後輩はルームミラー越しに目が合い、溜息をついた。

「僕も飲んじゃいましたよ!」

突然喋りだしびっくりする俺。声の行方は俺の隣に座っていたもう一人の高校生。
まぁジャニ顔の子を見て想像はできたが、きっと高校生全員こっそり飲んでたんだろう。

「僕も結構飲んだんですけど、全然平気ですよー!」

いや、この子も負けず呂律が回っていない。気持ち悪くなってない様子なのが不幸中の幸いだった。

俺「最初全然コーラしか飲んでなかったから普通に油断してたよ!
大丈夫?気持ち悪くない?」

「え?全然大丈夫ですよー?むしろなんか心地良いですねぇ〜♪」

と言い終わると同時に俺にもたれかかって来た。
その瞬間心臓がドキッとしたが、酒の勢いと分かっていたため、冗談でその子の頭を撫でながら、

「ったく世話が焼ける新人ですねー!」

なんて言いながら、心ん中で

(最近の子はやっぱり遠慮がないな・・・まぁ別に気にならんけど)

とぼんやり考える。すると俺の頭ポンポンに反応してきた。

「あっ!それすごい気持ち良いです!もっとやってくださいー・・・」

と嬉しそうに言ってきた。その言葉に耳を疑ったが、俺も酔っていて意識がしっかりしていなかったため、
家に着くまでずっと撫でていた。
前の2人にバレるんじゃないかと思ったが、
2人は2人で仲良く話していた。
しばらくして、俺の横にいた子の家に着いた。

後輩「おーい新人君!家着いたよー!」

そう言うといきなりむくっと起き上がった。撫でてる間に寝ていたようだ。

「あ、寝てました!すみません!」

そう言って車から飛び出し、ふらふら家に向かう。
俺は心配になり、玄関前まで着いて行くことにした。

俺「ほんとに大丈夫?」

「すみません。ちょっと飲みすぎました・・・」

俺「ホントは飲んじゃいけないんだからな(笑)今度からこういう時の飲酒は絶対だめ!」

「えー・・・!そうですよね。調子に乗りすぎました・・・」

ちょっとシュンとなる姿に胸が鳴った。

俺「・・・まぁでも、バイト以外なら〜・・・」

とフォローしようとした時、こっちを見てニコッと笑いながら、

「まだ僕新人なのにすごい気使ってくれますね。ありがとうございます・・・
あと、さっき黙ってましたけど頭撫でてくれたの普通に気持ちよかったし心地よかったです♪」

その言葉に思考が止まった。

俺「えっ!・・・えっと・・・」

「冗談ですよ!(笑)あ、ここまでこればもう大丈夫です!本当にありがとうございました!」

顔が熱くなるのがお酒のせいなのかそうではないのか分からなくなっていた。
向こうにとっては何気無いコミニュケーションなんだろうが、
俺にとっては目が回るほどのセリフだった。
ふと、別れ際に名前を覚えてなかったことに気づくが、誤魔化しながら見送る。

俺「えっと名前忘れちゃったけどまたバイトでな〜!」

晃一「えー!?僕の名前は晃一ですよー!では慧さんまたバイトで〜!」

そういうと晃一は笑いながら家に入ってった。
そう、晃一とはここで初めてちゃんと会話をし、初めて晃一に恋をしたのだ。

引用なし

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Re(1):バイト時代の。・・・3
 はやと  - 15/8/25(火) 4:40 -
楽しく読ませてもらってます。続きをお願いします。

引用なし

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<DoCoMo/2.0 P01F(c500;TB;W24H16;ser352281062791181;icc8981100052330759567F)@proxy30026.docomo.ne.jp>
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Re(1):バイト時代の。・・・3
 ゆうた  - 15/8/25(火) 9:29 -
展開がめっちゃ楽しみです!
早く続きが見たいなぁw
楽しみにしています!

引用なし

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バイト時代の。・・・4
   - 15/8/28(金) 1:14 -
コメントありがとうございます!とても嬉しいです!
書き溜めてはいないので遅くなってしまいますが、
ご容赦ください!
あとダラダラと展開が緩い話になると思うので、
お許しくださいませ!

<名前>
ガキ大将:誠
ジャニ顔:真也
後輩大学生:純

続きです。

翌日の朝。
若干の頭痛とともに目覚めた俺は、
二日酔いなのに10時から始まるバイトの仕度を簡単に済ませる。

(こんなんでピーク回せるんかな・・・痛って・・・)

気持ち悪さはないものの、頭痛でテンション上がらないままバイトへ。
店に到着するや否や、休日なので当たり前だが慌ただしかった。

俺「おはようございまーす」

主婦「あ、慧君おはよう。っていうか助けて(笑)」

見るからにギリギリな厨房を見て、慌てて着替える。

(あ、晃一君と終わり1時間被ってる・・・)

途中壁にかけてあった今日のシフト表を横目に厨房に向かった。
昨日のこともあり、名前を見ただけで鼓動が速くなっているのがわかる。
しかし、そんなことはお構いないと言わんばかりに忙しい昼のピーク。
気がつけばあっという間に時間が過ぎていた。

晃一「おはようございまーす。」

俺「あ、おはよー、ってもうこんな時間か。」

1時間被っていることをすっかり忘れていて、突然のあいさつに不意を突かれた。
自分でもわかるくらい不自然な喋り方になり、チラッと晃一の方を見るが、
まっすぐ事務所に入っていった。
晃一が着替え終わってシフトインするまで、何話そうか必死に考えるも特に思いつかず。
かと言って昨日のことを掘り返せば気まずい空気になると思い悩んでいると、
晃一がシフトインして厨房にやってきた。

晃一「あ、慧さん。昨日はありがとうございました。」

真顔でもなく笑顔でもない感じで言う。

俺「おー全然構わんよー。で体調は大丈夫かい?」

晃一「おかげさまでバッチリですよー。ちょっと頭痛いですけどね。」

俺「それ、バッチリ言わんから(笑)」

話し出すと、以外と自然に会話が進む。
あのジャニ顔の真也みたいに緊張もしなかった。

(あれ、以外と普通でも話しやすいなぁ)

年上年下関係無く緊張してしまう程人見知りな俺が、
昨日、しかも酔っ払って意識がフワフワしてる状態で
初めて話したのに、今も全く自然に話せる自分に驚いていた。
しかしながら、昨日の車の中での出来事はお互い触れる事もなく、
あれは何もない普通のじゃれ合いだったのかと思うと少し悲しくなった。

俺「あ、もう上がる時間じゃん」

晃一と話しながら後の厨房メンバーのために一通り掃除していたら
あっという間に1時間が経っていた。

晃一「え、慧さんもう上がっちゃうんですか!」

俺「朝からやってたしな〜。ちょっとしか片付けれなかったけど
あとよろしく頼むね!」

晃一「え?あっ!本当だ!すごい綺麗になってる!
すみません、手伝いもせずずっと喋っててしまって・・・」

俺「気にしなくていいよー。俺が自分で朝から散らかしてたもんだから(笑)
じゃ、お先に上がらせてもらうわ!」

そう言って勤怠を切り、事務所に戻ろうとした。

晃一「あ、そうだ慧さん。慧さんのロッカーって一番上の真ん中でした?」

晃一が作業をしながらこっちを見て言う。

俺「え、そうだけど。どうかした?」

晃一「ちょっと開いていたんで閉めておきましたよー」

俺「ん?お、おうありがとな!」
(なんでわざわざ言ってくれたんだろう?)

多少疑問に持ちながらも、着替えるため更衣室には入り
ロッカーを開けた。
そして中を見た瞬間、さっきの晃一が言ったことの意味がわかった。

俺「・・・ふっ(笑)なんだこれ(笑)」

ロッカーの中には、なぜか小さいくまモンのキーホルダーが入っていた。
休憩の時には入っていなかったので犯人は晃一で間違いないだろう。
しかしなんで入れたのか謎のままなので、帰り際に聞こうとしたが、
また店が慌ただしくなり、晃一も忙しそうだったので諦めて帰ることにした。

その夜。
1通のメールが届いた。送り先は登録されていなかった。

《 お疲れ様です^^v 晃一です。純さんがアドレス教えてくれたので
メール送りました!よろしくお願いします!!》

思わぬ送り主に顔がにやけてしまったが、
これまで教えてもないのにバイト内で俺の個人情報がだだ漏れだった原因も分かり
純にあったらヘッドロック決めようと思った瞬間でもあった。

メールをやり取りしていて、
あのキーホルダーは昨日の介抱のお礼だった事、
今日閉店間際に客がどっと来て大変だったなど
夜遅くまで他愛も無いメールの会話をしていた。

《そうだ慧さん。今度一緒に映画観に行きませんか?(^O^) 》

今までのメールの流れを見事に鮮やかにぶった切る晃一。
しかし突然のお誘いに断る理由なんて微塵もなく、即答でOKを返した。

《ありがとうございます!*\(^o^)/* ついでにご飯も一緒に食べましょ!》

晃一の勢いに押されながらも、日にちと時間を決め来週の土曜日に決まった。

《それでは来週バイト先の駐車場集合で!遅刻しないでくださいよー♪(´ε` )》

3時間に渡るメールのやり取りがやっと終わった。
一息ついて冷静になる自分。

(ん?これってもしかしてデートなんじゃないか?)

そんな結論に行き着くのもこっち側に目覚めた所為でもあるとわかりつつ、
今は純粋に、そしてほんの数ヶ月前まででは想像もつかない楽しさが溢れていた。

そして、寝転がりながらこういちから貰ったくまモンのキーホルダーを
眺めつつ、来週の事を考えながら眠りについた。

引用なし

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Re(1):バイト時代の。・・・4
 ゆうた  - 15/8/29(土) 17:09 -
いい展開ですね!
続き楽しみにしてます!

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バイト時代の。・・・5
   - 15/9/1(火) 1:17 -
コメントありがとうございます!
文章にするの中々難しいですね・・・皆さん凄いです。

続きです。

そして翌週の土曜日。
待ちに待った日がやってきた。
この1週間は小学校の修学旅行の前みたいに長く長く感じた。
朝目覚めると晃一からメールが届いていた。

《おはようございます(^O^) 待ちに待った映画見に行きますよー!》

文面から見てもテンションが高いことが分かる。
画面を見て朝から癒されるひと時だった。

《おいっすー!俺はもう準備万端だよー!\(^o^)/》

・・・と布団の中から返信する。

《え!早過ぎですよ!(笑)午後5時に駐車場集合なんで遅刻しないように( ̄+ー ̄)》

晃一のたまに出る上から目線。これが他の高校生の誠や真也が
言っていた「坊ちゃん」と言われる所以なのか、
俺はたまに見せる「S」の晃一が面白可愛くてしょうがなかった。
わざとらしく適当にあしらって、メールを終えた。

そして時間になり、集合場所であるバイト先の駐車場へと向かう。
気持ちが高ぶってか、いつもタメの友達とかと遊ぶ時は
ギリギリか遅刻気味な俺が15分も早く来てしまった。
さすがに駐車場に居座っては、今働いている他のメンバーに
不思議がられるので、事務所に寄りシフト表を見たりと時間を潰していた。
頃合い見て車に戻る。と、ちょうど車に向かってきた晃一とはち合う。

晃一「あ、慧さん。待ちました?」

俺「全然〜ちょっとシフト確認しに行ってたわ」

晃一「そうですか、よかった。じゃあ行きましょうか。」

さっきのメールとは打って変わってクールな感じの晃一。

(ん?なんかテンションがさっきのメールと違うぞ?)

文章と本性は違うとは聞くが、これがいつも見ていた
方の晃一だったので、特に気にはしなかった。

俺「で、何観るんだっけ?(笑)」

晃一「あれ!すみません言ってなかったでしたっけ!
あれです。監視カメラとポルターガイストのあれです!」

俺「あれか!てか晃一ってホラー得意なん?」

晃一「まったく駄目です!」

俺「え(笑)それ大丈夫なん!?ビックリ系だと思うけど・・・」

晃一「まぁー慧さんいるし大丈夫かなって(笑)もうチケット取っちゃったですし!」

俺「まあ俺はホラー大丈夫だけど・・・」

俺はこの時この先穏やかに進まない気がして仕方なかった。
予定だと6時に映画を観て、9時ぐらいからどっかでご飯を食べる予定だ。

そして映画館内へ。
俺にとっては高校生ぶりの映画館。
久しぶりに来るが、館内の清潔なにおいとフードコートから香るポップコーンの匂いが今でも好きだ。
晃一と歩きながらその匂いにぽけーっとしてると、

晃一「慧さん(笑)なんかまぬけな顔になってますよ(笑)」

俺「え!あ!ごめんごめん(笑)てか晃一笑いすぎ!(笑)」

またもや後輩に見られたくない顔を見られてしまった・・・
めちゃくちゃ恥ずかしかったがしばらく笑っている晃一を見て、
バイト中では見せない一面を見ることができた。

上映前。

俺「本当に大丈夫なん?(笑)引き返すなら今だよ〜?(笑)」

晃一「余裕ですよ!あの「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」の映画も
全然大丈夫だったんで!慧さんこそ大丈夫なんですか〜?(笑)」

俺「う〜ん、この映画ものすごい怖いって言うからなぁ、俺でも無理かも・・・」

晃一「え・・・本当ですか?・・・それ。」

俺「まぁもう逃げれないけどね・・・(笑)」

と同時に場内が暗転。
晃一の顔を見るとあからさまに顔が引きつっていた。
ちょっとやりすぎたかなとか思いつつも、予告映画を淡々と観ていた。

上映中。
晃一が一言も発しない。というか物音ひとつ発しない。
寝たのかと最初思ったが、目はばっちり開いている。
が、顔が完全に強張っている。
(相当怖がりなんじゃないか・・・?)と思っていると、

「ドーーーーン!!!!」

その効果音に俺も一瞬ビクッっとした。
と同時に隣から、

「ひゃっ!!」

そんな声、漫画の吹き出しでしか見たことなかったが、
晃一が小さくビクッとしながら声をあげた。

俺「(結構びっくりするねこれ)」

晃一「(俺けっこうやばいかもです(笑))」

そう笑って言いながらも、本当にやばそうだった。
そしてしばらくすると、

「ドーーーーン!!!!」

映像とともに体を打ち付けるような音。
周りの観客からも悲鳴が上がる。

俺・晃一「うわぁ!」

同時に叫んだ。
と同時に、晃一が俺の肩に顔をうずめる感じでしがみついた。
突然のことで、一瞬状況が把握できなかった。

俺「だ、大丈夫?」

晃一「・・・・・・。」

しばらく俺の中で時間が止まったかのように思えた。
映画の映像も音も聞こえないくらいに。

俺「晃一?」

晃一「・・・すみませんしばらくこのままでお願いします。」

俺「・・・おう」

俺はしがみつかまれている肩がふるふると震えているのがわかった。
何も言わずに、晃一の頭に手を乗せる。

だんだん自分の鼓動が速くなるのがわかる。

乗せた瞬間、ビクッとなったが、落ち着いたようで震えがとまった。
しかししっかりと肩はつかまれて顔をうずめたままだった。
撫でようと思ったが、そこまで勇気がわくはずもなく、

そのまま映画はエンディングを迎えた。

引用なし

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バイト時代の。・・・6
   - 15/9/3(木) 0:32 -
続きです。

映画が終わり、場内が明るくなる。
スタッフロールも終わって、暗いうちに他の人たちは出て行ったのだろう、人もほとんど残っていなかった。

俺「晃一、もう終わったよ?」

晃一「あ。すみません・・・」

俺の方を掴んでうずめてた顔がやっとあがる。

俺「大丈夫?落ち着いた?」

晃一「はい、大丈夫です。すみません、出ましょうか。」

晃一の気持ちが落ち込んでいるのがあからさまに分かるくらい声のトーンが小さかった。

映画館を出て、車に向かう。
晃一は相変わらず俯いたまま俺の後をついてくる。

俺「あ、そうだ!晃一。メシどうする?どこで食べる?」

晃一「え?あ・・・そうですね。まだ決めてませんでした。」

俺「そっかぁ。うーん、じゃあ近くのファミレスで食べるか!」

そう言って俺は車のエンジンを掛け、車を走らせた。
車内では沈黙が続き、かけていた音楽だけが流れる。
かける声を絞り出そうとしたが出てこない。
そしてファミレスに到着。
店員に案内されて周りに人がいない角に案内された。
席について晃一と向かい合う。

俺「よっしゃ、じゃあメシ俺が全部奢るから何でもたのめ!!」

晃一「え!?・・・でも今日はちょっと申し訳ないです。」

俺「え?なにが?俺は今日すごい楽しかったけど。」

晃一「だって、映画館で迷惑かけてしまいましたし・・・」

俺「確かにあれはびっくりしたなぁ(笑)後半身動き取れなかったし(笑)」

晃一「すみません・・・」

俺「冗談だよ(笑)てか迷惑だなんて全然思わなかったし、それに俺も実はだいぶ怖かったからね・・・晃一があんな事しなかったら俺がきっとしてたと思うわ(笑)」

晃一「慧さんも怖かったんですか?」

俺「当たり前だろーあんなでっかいスクリーンと、重低音の聞いた良いスピーカーからドーーン!なんて音出されたら誰だって心臓縮むわ!笑」

晃一「そうですよね!?あんなの反則ですよ!もうっ!」

晃一がちょっとだけ元気を取り戻したようだ。
俺は「ほれほれ」と言いながらメニューボードを押し付けた。
晃一がメニューを決めたところで店員を呼び、俺も晃一が頼んだハンバーグセットを頼む。

俺「しかしさっきの映画館。前の席のカップルいちゃコラしててうっとおしかったなー」

晃一「慧さんも思ってました?ほんとですよ!あれいちゃコラ目的で絶対観に来てますよっ、ったく!もぐもぐ・・・」

口が膨らむぐらい頬張りながら悪態をつく晃一。
晃一には悪いが、年齢知らなかったら小・中○生にしか見えないくらい幼く見えて思わず噴出しそうになった。

俺「まぁ〜その後俺の真横でいちゃコラしてた人がいたんだけど(笑)」

晃一「うっ・・・だからすみませんって〜」

俺「それにあの時、前の歓迎会帰りの車ん中のこと思い出したわ(笑)」

晃一「え?あっ!・・・」

晃一の食べる手が一瞬止まり、みるみるうちに顔が赤くなった。

(あ、やっぱり覚えていたんだ。)

そう思いながら、気にしていないふりをしながら食べる。

ご飯を食べ終わって会計を済ませる。

晃一「えー本当にいいんですか!?」

俺「いいっていいって。晃一が俺なんかを誘ってくれたお礼!」

晃一「ありがとうございます!じゃあ半端の3円ぐらい払いますね♪」

俺「ちょーしのんな(笑)」

すっかり元気を取り戻した晃一を家まで送る。

車内は最初会話をしてたが、晃一の家が近くなるにつれて口数が減っていた。
そしてまた沈黙になり、しばらく続いて突然晃一が口を開く。

晃一「・・・前の飲み会の帰りの事、どう思ってます?」

俺「え?・・・どうって何が?」

晃一「その、あんな図々しいこといきなりしてしまって、慧さん嫌だっただろうなぁ〜って・・・すみません(笑)最後の最後に変な空気にしちゃって。」

車はもう家の前まで着いていた。

俺「ん?あ〜!あれか」

と言って。俺は晃一の頭を撫でた。

晃一「え!?慧さん!?」

俺「まぁー嫌だったら今日みたいに映画の誘いなんて受けなかっただろうな(笑)当然今日も嫌じゃ無かったよ?びっくりはしたけどね〜」

そういいながら晃一の頭を撫で続け、最後に軽くポンッと叩いて離した。

俺「ほんじゃお疲れ!今日はありがとうな!また一緒に遊びに行こうぜ〜」

晃一が車から降りて軽く会釈をし、歩いていくのを運転席の窓を開けて見送る。
数歩歩いたところで突然振り向き目が合う。

晃一「・・・kらさん。」

俺「んー?」

晃一「・・・えっと、、お疲れ様です!」

何か言いたげな雰囲気だったが、そのまませを向けて帰っていった。

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Re(1):バイト時代の。・・・6
 ゆうた  - 15/9/3(木) 9:36 -
めっちゃいいですね〜!
晃一くんも可愛いですw
羨ましいなぁw
続き楽しみにしています!

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Re(1):バイト時代の。・・・6
 まーくん  - 15/9/4(金) 0:13 -
いつもドキドキしながら読ませてもらってます(。・ω・。)ゞ

忙しいとは思いますが、更新楽しみにしてます(o^∀^o)

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バイト時代の。・・・7
   - 15/9/5(土) 0:23 -
コメントありがとうございます!
見てもらって嬉しいです。
もうちょっと続くと思いますが、最後まで書けるように頑張ります!

続きです。

見送った後。
俺は深くため息をついた。
そして今したことを思い返した途端、
恥ずかしさと自責の念がこみ上げてきた。

(あーー!調子に乗って何やってんだ俺はー!)

そう思いながら逃げるように家に帰る。
それには訳があった。

〜3週間程前〜
バイトの休憩中、近くの牛丼屋で昼飯を食べ終わって歩いて店に戻っているとき、
駐車場の隅っこで女の子と話している晃一が目に入った。
何を話しているが分からなかったが、晃一とその女の子は楽しそうに盛り上がっているように見えた。

女の子「えー!晃一も〜!?」

晃一「そうだよ〜。でさー・・・・・」

当時その頃は晃一とも話す機会もバイトのシフトが被ることもほとんどなく、挨拶をかわすくらいだった。
俺は事務所に戻るため、話している二人の横を通り過ぎる。
そのとき、晃一と目が合った。

晃一「あっ・・・お疲れ様です」

俺「おーおつかれー」

会話をそれだけ交わし、事務所に戻る。
戻り際晃一の顔を見たら顔がすこしバツが悪そうな顔をしてた。
きっと見られたくなかったんだろう。
俺も後輩の交友関係に首を突っ込むほど馬鹿ではないので、
詮索わけでもなくその場を流した。
(きっと彼女かそんなんだろ・・・)
そう思うぐらいで気には留めなかった。

この世界で当たり前の風景なのだから。



そんな矢先の飲み会のこともあり、
普通の先輩後輩関係でいようとする気持ちに反比例して
晃一とのエンカウント率が日に日に増えていくことに
嬉しさと複雑さが渦巻いていた。

(まぁ次バイトで会う頃にはなんとも思ってないわけだし
しばらく距離おいとかないとな・・・そもそもノンケなんだし)

そう心の中で決めるも、かなわぬ恋に淡い期待を持っては砕け、持っては砕けを繰り返す度に、今の自分に後悔する姿が惨めに見えてくる。

俺「あーおれもかのじょがーいればなー・・・」

走らせていた車が家に着いた時、息を吐くように、何もこもっていない声が出た。

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Re(1):バイト時代の。・・・7
 りょう  - 15/9/5(土) 8:28 -
いつも楽しみに見てます!
ゆっくりで良いので、続き楽しみにしてます!

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Re(1):バイト時代の。・・・7
 ゆうた  - 15/9/5(土) 11:18 -
俺も同じような気持ちになったことあるのでわかりますw 展開が楽しみです!続き書くの大変かと思いますが頑張ってください(^o^) いつでも更新楽しみにしてます!

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バイト時代の。・・・8
   - 15/9/7(月) 1:42 -
コメントありがとうございます!
いつも遅くなってすみません・・・
今回ちょっと長文です。


続きです。

それからしばらくは晃一との距離を保ちつつバイトをしていた。
会話的にはバイトだと晃一も私語は多くなくまじめなほうだったので、バイト中は前とそんなに変わらなかった。
それと大学のサークル活動が活発化したおかげで休日はそっちに行ってしまうことも多くなった。

晃一「あ、慧さーん!今度の休み一緒に遊びに行きませんかー?」

バイト終わりにそう誘われたこともあったが、

俺「あ、ごめん!その日大学のサークルのやつでこっちにいないわ!」

晃一「えーまたサークルですかー?じゃあ、また今度ですね・・・。」

そう言って断ることもあった。
嘘をついていた訳ではないが、断ることに心臓に針が刺さるような感じはあった。
もちろん晃一にその気は無いため、会話こそ今までと同じようにするが遊びの誘いは少なくなってきた。
その反面、俺の晃一への思いが消えずに寧ろ、溜まっていった。

そして冬。
冬はここのバイトだけでなく飲食店は忙しさを増す。
その日も俺は晃一と一緒に厨房で作業をしていた。
最初は忙しすぎてお互いヒーヒー言ってたが、クローズが近くなるにつれてだんだんと落ち着いていった。

晃一「ふぃー。今日ヤバかったですねー!」

俺「こんなんでへばってるとクリスマスとか死んじゃうぞ(笑)」

晃一「クリスマスですか・・・」

俺「そうだよー?晃一も女と遊んでる暇なんて無いぞー?」

晃一「・・・そんなのいませんよ。」

俺「ふーん。まぁ稼ぎ時だし、終わったらまた店長の恒例イベントあるから(笑)」

晃一「なんかあるんですか?」

俺「ん?クリスマスに予定の無い人が集まる禍々しい飲み会・・・」

晃一「え(笑)それ人来るんですか?」

俺「それが、意外集まるんだよ・・・」

晃一「なんか悲しいですね(笑)慧さんは関係なさそうですけど」

俺「何言ってる!俺はあの店長になってから皆勤賞だから!」

晃一「あ・・・悲しい男・・・」

俺「うるせー!!(笑)」

そうやっていつものように会話を楽しみながらクローズ作業をしていた。


そしてクリスマスがやってきた。
こんな田舎の町にこんなに人がいたのかって言うぐらい押し寄せてくるわけで、
もちろん店内、厨房も地獄と化す。
そんな状態が1日中続く中で俺はほぼ一日厨房を任せられる。
今まではフル回転で作業していたが、今年は頼もしい戦力が3人もいるのでだいぶ楽だった。
そして無事にクリスマスを終えた。
クリスマスの後はまるで台風一過の如く店も静かになり、
それを見計らってたかのように店長がすでに飲み会の設定を済ませていた。

店長《予約は大体でとったから「暇な人」だけ来てねー!》

とメールが送られてきて、今年も変わらず参加することに。

飲み会当日。
その日はバイト休み。俺は飲む気満々だったので、純にまた運転手をお願いして送ってってもらうことに。
メンバーは誰が来るか分からなかったため、現地集合だった。

俺「今日誰がくるの?」

純「いやー俺も聞いてないっす。高校生とか来るんすかね?彼氏彼女がいなければの話っすけど・・・」

俺「・・・・仲間だな」

純「・・・・仲間っすね」

車内が葬式モードになる雰囲気だったが、そのための禍々しい会のため気を取り直して店内へ。
店員に客室に案内されるとすでに来ている人が、

店長「おーお疲れー!」

俺・純「あ、お疲れ様です〜」

純「まだ店長だけなんすね(笑)」

店長「まぁ今回割りと期待できる返事結構来たから安心しろって!」

そうこういっているうちに続々とくる他のバイトの子達。
女の子組はさすがにこの時期だからか2人しか来なかった。
いつもの少人数なぁと思っていると遅れてくる人が、

店長「おー!誠に晃一じゃないかー!来てくれて助かるわー!」

誠「まー俺たちはいつも予定無いんで(笑)」

晃一「おい、一緒にすんなー!」

晃一が誠に突っ込む。
俺は晃一が来るとはまったく思っていなかったので驚いていた。
それと同時に一気にテンションが上がってきた。

純「あれ、真也君は?」

誠「あーあいつは彼女ですよきっと・・・」

純「あ・・・なるほど。」

というと純はやれやれといった表情をする。
そして時間になり、店長が仕切りクリスマスお疲れだの、
来年もよろしくだの適当に言って乾杯をする。
前回の飲み会より多少少人数のため前よりも穏やかに飲みは進む、
晃一は俺の横に座って飲んでいた。

俺「あれ、晃一彼女と一緒に過ごさんの?」

そう言うと、晃一が眉間にしわを寄せる。

晃一「はい〜!?それどこ情報なんですかぁ〜!?そんなもんいませんて前言わなかったでしたっけ?」

俺「あれ、本当にいないんだ!?てっきりいるもんだと思ってた!」

晃一「いたらここにいないし、慧さんを映画に誘ったりしませってーったくー。ぐびぐび・・・」

俺「あはは、そうだな笑(ん?なんで映画?)って晃一それがっつりお酒なんだけど・・・」

俺は晃一が言った一言が気になったが、目の前で酒豪と化している人を突っ込まざるを得なかった。

晃一「え!?これっすか?もうジュースなのかお酒なのか分からないですよ!ラベル貼ってくださいラベル!」

純「晃一くん・・・なんか今日恐い(笑)」

たしかに今日の晃一はなんか荒れていたが、目の前に出された焼きそばがくるとどっかで見た光景が、

晃一「慧さんここのやきそばいまいちっすね(もっちゃもっちゃ)」

俺「めっちゃ美味そうに頬張ってるがな(笑)」

そういうと俺しか見えない位置で変顔交じりの笑顔を見せてきた。
(うーん今日も順調に出来上がるかもしれない・・・)
そう思っていると、

晃一「あ、そうだ慧さん。今日慧さんの家行ってもいいですか?」

急にいつものトーンで言ってくる。

俺「え?いいけどなんで?」

晃一「いや、前言ってたゲーム買ったって言ってくれたじゃないですか。あれ一緒にやりましょ!」

俺「あーあれか、最近遊んでないし遊ぶか!」

晃一「やったー!じゃあ終わったらお邪魔しますね〜♪」

すっかり油断していた俺は流れるまま承諾してしまった。
気がつくともう飲み会も終わりの時間、店長があっさりと締めて終わりも適当に解散になった。
俺はというと、前よりもかなり酔っていて、後数杯でリバースしそうなところまでいっていた。

俺「じゃ、純あとよろしく・・・」

純「大丈夫っすか〜?ヘパ○ーゼ買ったんであげますよ!」

俺「悪ぃ〜助かる」

純「晃一くん家後でいい?」

俺「あ、晃一も俺ん家で」

晃一「大丈夫ですか?今日止めときますか?」

俺「へーきへーき。しばらくすれば治る感じ」

そう言うと車が動き出す。
気持ち悪さはすぐに直ることは分かっているが、
家に近づくにつれて早くなる鼓動は予測不能だった。
横で心配そうに声を掛けて来る晃一。
俺の肩に添えられた手は熱く、俺の全神経がそこに行っている感じがした。
純もいつもどおり安全運転でゆっくりだったため、
家に着く頃にはだいぶ気分もよくなっていたが、
緊張は最高潮だった。

晃一「純さんありがとうございました。お気をつけてー」

俺「いつもありがとな」

純「晃一くん慧さんよろしくね〜。慧さんまたバイトで!おつかれっす!」

そう言ってる最中に車は走り出した。

取り残された二人。

晃一「慧さんもう大丈夫ですか?」

俺「あーもう全然よくなったよ。すまんな」

よかったといって晃一が笑う。
それを直視できずに晃一を家までゆっくりと歩きながら連れて行く。

速いままの鼓動を沈めるかのように。

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Re(1):バイト時代の。・・・8
 ゆうた  - 15/9/7(月) 10:06 -
いつも楽しく読ませてもらってます(^o^)
晃一くんとの今後の展開が楽しみです!
更新は遅くても構わないですよー^_^
ちなみにすごく読みやすくて好感持てる文章です!

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Re(1):バイト時代の。・・・8
 K  - 15/9/8(火) 22:49 -
ここまできっきに見ました!
どきどきしますね!
次期待して待ってます!

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バイト時代の。・・・9
   - 15/9/9(水) 1:43 -
コメントありがとうございます!
見てくれてすごく嬉しいです!
気がついたら結構ツリーも下がってしまってますね・・・
もうちょっとだけお付き合いくださいませm(_ _;)m

続きです。

自分の家なのにこんなに緊張しながら帰ったのは初めてだった。
時間も夜12時になろうとしている。
部屋の電気を着け、晃一を案内する。
晃一も、知っている人の部屋とはいえ急に、しかも初めて入るってなって緊張してるのだろう、あたりをキョロキョロしながら部屋を眺めていた。

俺「おいこら(笑)あんまりキョロキョロするなよ。部屋も片付いてなくて恥ずかしいんだから(笑)」

晃一「えー綺麗じゃないですかー!僕の部屋より広いし!」

俺「まぁー座っとりなさい(笑)今水持ってくるから」

晃一「ありがとーございます!」

頭をふわふわ揺らしながら酔いが覚めてない声で言う。
それを見て笑いながら俺は水を取りにキッチンへ向かった。

俺(あっ!しまった!!)

水を入れてる最中に大事なことに気がついた。
俺は水を持って急いで戻る。・・・が、既に遅かった。

晃一「慧さーん。これかわいいですねー!」

晃一の手には大きめのチョッパーのフィギュア。
それは既に過ぎてしまった晃一の誕生日プレゼントだった。
昔から面白そうと思い立ったことを急にやってしまう俺の癖で、
晃一の誕生日を店長からたまたま聞いたので当日突然渡そうとしたが、うっかり忘れてしまってたのだ・・・

俺「あー、それ。実は晃一に渡そうと思ってたんだ。誕プレ本当は当日渡そう思ってたけど、忘れてまし・・・た。」

晃一「・・・・・」

晃一と目が合うが一瞬の沈黙。

俺「ご、ごめんて!(笑)」

晃一「いや、めっちゃ嬉しいんですけど。え?なんでですか!?なんか酔ってるのもあって全然頭回らんのですけど!!」

晃一の顔は喜んでるというより驚いていた。
手に取ったチョッパーと俺を交互に見る。そして目が回ったのか腰が砕けたようにヘナヘナっとその場に座り込んでしまった。

俺「だ、大丈夫!?」

晃一「予想外過ぎて・・・軽く泣きそうですわ(笑)」

笑っているが目にはほんとに軽く涙が見えた。
その瞬間嬉しさと、晃一の顔を見て理性が飛びそうになった。

俺「な、んなことで泣くなって(笑)そんな高くないんだし!」

晃一「いーや、値段とか関係ないですよ!超美味い高級料理よりギリギリ勝ってますって!」

俺「って、ギリギリかい(笑)でも喜んでもらえて嬉しいわぁ」

晃一「冗談ですよ(笑)ずっと大事にします!」

俺「ありがと!てかもうこんな時間やん!晃一今日バイトだっただろ?さっさと寝てゲーム明日の朝やろうぜ!」

時計を見るとなんだかんだ2時過ぎていた。

晃一「えっ・・・そうですね。寝ますか!」

そう聞くと俺は布団をパパっと敷く。

俺「ほいっと。これ俺の布団だけど綺麗だからまぁ我慢して使って!」

晃一「え?慧さんはどうするんです?」

俺「まぁー俺はフローリングでもアスファルトでも寝れる体だから気にするな!」

晃一「え、でも・・・」

俺「いーのいーの!オマエご主人様!オレ召使い!ハハーッ!」

晃一「ちょっと(笑)・・・じゃあ、ありがとうございます。」

俺「そのままで寝にくかったら召使いのスウェットあるからどうぞ」

晃一「お、気が利くではないか!」


晃一がそう言うとまた一瞬沈黙になったが、すぐにお互い顔を合わせて笑った。
そんなこんなで晃一をおもてなし(強引)をして寝ることに。

晃一が布団を被ったのを見て電気を消す。

俺「晃一ごめん俺風呂入ってくるで寝てていいよー」

晃一「あ、・・・はい。おやすみなさい。」

暗闇で目があったか分からなかった。
俺は未だに治まらない鼓動を隠すかのように風呂に向かう。
会話の途中何度か危なかった。
ささっとシャワーを浴び、髪の毛も適当に乾かし部屋に戻る。

暗闇の中晃一を見ると上を向いて寝ているようだった。
それを見てなんとなく微笑ましく思い幸せな気持ちになった。

(まぁ、今年一番いい日だなこれは・・・もう今年終わるけど・・・)

そう思えてきて、すっかり気も落ち着いていた。
そして俺は晃一の寝ている布団の横に、地べたに枕を置いて
横になった。







晃一「慧さーん・・・まだ起きてます?」

目を瞑って1分たったぐらいで突然晃一が喋る。
突然でビクッとなった。

俺「んー?」

晃一「なんか冷えますね」

俺「あーごめんなー。この家鉄筋だから冬は寒いんだよー。毛布もってこようか?」

晃一「その・・・一緒に寝ません?」

俺「・・・えっ!?」

晃一「嫌ならいいんですけど。てかだって慧さん掛け布団一枚で寒そうだし。俺がこんなんで申し訳ないです。」

俺「全然嫌じゃないけど、その布団狭いからな〜俺入ると窮屈だろー」

そう言った直後、布団から晃一の手が伸びて俺の腕を掴んだ。
そしてそのまま引っ張られる。

俺「ちょ!うぉぉ!」

急すぎて為す術なく、そのまま布団に引きずり込まれた。

そして狭い布団の中今までに無いぐらい晃一と接近、
というか完全に密着してしまった。

途端に速くなる心臓。

自分の骨を伝って耳の内側から聞こえるようでとてもうるさく聞こえた。


そして晃一が以前の映画館のときのように、
俺の方に顔をうずめ腕をしっかり握っていた。

俺は上だけをじっと見て、しばらく沈黙が続いた。

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Re(1):バイト時代の。・・・9
 りょう  - 15/9/9(水) 1:51 -
めっちゃいい展開!!
次が楽しみ!!!

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Re(1):バイト時代の。・・・9
 K  - 15/9/10(木) 0:44 -
今日も見に来ました。
ヤバイ!読んでてドキドキします!
更新してくれてありがとうございます!

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Re(1):バイト時代の。・・・9
 ゆうた  - 15/9/10(木) 6:49 -
自分もドキドキしながら見てました!
めっちゃいい流れですね〜(≧∇≦)
続き楽しみにしてます!

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バイト時代の。・・・10
   - 15/9/12(土) 0:11 -
遅くなってすみません。
コメントありがとうございます!
楽しんで読んでもらえてうれしいです!

続きです。

時間にしてほんの数十秒だっただろうか、
今思えば何分も経っていたかのように思えた。

(なんだ!?なんだこれ!?この展開ドラマでみたことあるぞ!え!?なんだこれ!)

冷静に上を見ていたが俺の頭の中はパンク寸前だった。
最初はきっと前みたいに飲みすぎたのだと思っていた。

晃一「こんなことして本当にすみませんなんですけど・・・」

腕にうずくまった状態で俺の耳元にしか聞こえないぐらいの声で晃一が言う。

俺「どうしたん。飲みすぎたか。」

晃一「酔いなんてとっくに覚めました。」

俺「・・・そっか」

晃一「・・・僕、来年1月にバイト辞めようと思ってるんです・・・。」

俺「え、・・・なんでって聞いたらマズい?」

晃一「いや、、、・・・最近、っていうかバイト入ってから好きな人できたんですけど、やっぱり駄目みたいですわ。」

俺「・・・フラれたんか。」

晃一「それが・・・僕にはわかんなくなっちゃいました・・・」

俺は声をかけることができなくなってしまった。晃一の声がだんだん震えてきているのが分かる。

晃一「駄目なんですよ僕・・・毎回好きになる人、間違えるんです。」

晃一「がんばっても肝心のところでいつもしくじっちゃうし・・・手を引っ張ろうと思ってもいつのまにか僕が気を使わせてるし。・・・」

一言一言間隔をあけて言うたびに、晃一は深呼吸をする。
いつしか俺は横にいる晃一のほうを見てじっと聞いていた。
暗闇にも目が慣れて、うずめた顔が離れて横で軽く俯く晃一の顔が見える。

晃一「友達とかにも相談してみるけど、それすらもちゃんといえなくて・・・もう、駄目ですわ。・・・僕。」

鼻をすする音が聞こえる。

晃一が泣いてる。

それを見て思わず自分の胸を押さえた。
心臓がチクチクし、息苦しく感じた。
目の裏が熱い。

俺「・・・そんなんでバイトやめるなよ。寂しいじゃんか。」

晃一の頭にてを乗せる。横になっているため、自然と腕で頭を包み込む形になる。

晃一「何でそんな事言うんですか・・・。フラれて嫌われて一緒の場所にいる自信が無いんです・・・。」

晃一「なので、もう僕・・・・ます、ね・・・?」

後半は泣き声で聞き取れなかった。
少しの間晃一の言葉が止まる。


晃一「ぼく・・・慧さんが・・・」


晃一「好きでした・・・・今まで、ありがとうございました・・・。」

晃一は搾り出すかのような弱弱しい声で言う。
その瞬間、俺の体中に電流が走ったような感覚に陥った。
それと同時にいままで晃一の気持ちにまったく気づことができなかった事の罪悪感で涙が出てきた。
俺は頭に乗せていた手をそのまま背中に回して晃一をぐっと引き寄せた。

俺「ごめんな・・・ほんとにごめんな。」

晃一「え、、、慧さ・・・ん?」

俺「その一言を言うことがどれだけつらいのか分かっているのに・・・、気づいてやれなくてほんとにごめん。」

晃一を抱きしめる手に力が入る。
涙が止まらない。

晃一「え、な、何言ってるんですか!?・・・え!?何で慧さんも泣いてるんですか?」

驚いた晃一が引き離れてこっちをじっと見る。

俺「年下に言わせるなんてホント、俺かっこ悪いな。」

晃一「どういうこと・・・?」

俺「俺は晃一以上に嫌われたくなかったって思ってたってこと!」

俺「後出しで卑怯だけど・・・」

俺「俺も・・・ずっと晃一のことが好きです。今もずっと。」

自分に似合わない台詞を言い終えた瞬間、体中が熱くなる。
それを勇気を出して言った晃一、どれだけ辛かったのだろう。

晃一「え、ええええっ!!」

晃一「嘘だ!何で・・・気を使ってくれてるんですよね!?すみません!」

晃一が目を丸くして見つめてきたと思うと、またぼろぼろと泣き始めた。
それを見て、たまらず俺は抱き寄せた。

俺「嘘じゃない」

目の前に見えるおでこにキスをした。

晃一「そんなぁ・・・こんなの、ずるいですよ・・・」

俺「ずるいと思ってる。分かってから言うなんて卑怯だよな。」

晃一「卑怯ですよ!嘘じゃないんですよね!?夢なんかじゃないんですよね!?」

体をずらし、小さい晃一と目線を合わせ、そのまま口にキスをした。

晃一「!?!?!」

俺「好きだった人に告白されてこんなに幸せだなんて、本当に夢かもしれないな。」

晃一「う、うわぁぁぁぁあん・・・」

晃一が泣き崩れるとそのまま優しく抱き寄せた。

俺「辛かっただろ・・・本当にごめんな。」

晃一の頭を撫でながら、俺はもう二度と晃一にこんな辛いことはさせないと心に誓った。

泣いていた晃一は泣き疲れてそのまま眠りについていた。

これほど夢なら覚めないでくれと思ったことはない。

気がつけば暗かった夜空にはもう、青みがかかっていた。

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Re(1):バイト時代の。・・・10
 たける  - 15/9/12(土) 9:34 -
めっちゃ感動しました(泣)
続き楽しみにしてます(;>_<;)

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Re(1):バイト時代の。・・・10
 りょう  - 15/9/12(土) 11:24 -
感動しましたー(T_T)
続き待ってます!!

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Re(1):バイト時代の。・・・10
 ゆうた  - 15/9/12(土) 12:25 -
俺もめっちゃ感動しましたぁ!
いい話だなぁ…。
続き楽しみにしてますー(≧∇≦)

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Re(1):バイト時代の。・・・10
 K  - 15/9/13(日) 16:17 -
言いたいけど言えない、そんな気持ち、すごくわかります。
読んでて息が苦しくなりました。

更新、期待してます!

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バイト時代の。・・・11
   - 15/9/15(火) 2:27 -
コメントありがとうございます!
長くお付き合いくださいましてありがどうございます。
遅くなりました、今回ちょっと長めかもです。

続きです。

次の日、といっても同日の昼。
カーテンを閉めて、昼間なのに日差しがわずかしか入らない目覚めの目にはちょうどいい明るさ。
最初に目覚めたのは俺のほうだった。
一瞬夢かと思ったが、隣で気持ちよさそうに寝ている晃一を見た瞬間夢では無いと分かる。
しばらく晃一をじっと見つめると急にパチッと目が開く。

俺「おおっ!びっくりした(笑)・・・・おはよ!」

晃一「・・・・」

布団から顔と布団を掴んだ両手しか見えない状態でしばらくこっちを睨む。

俺「・・・どした?(笑)」

晃一「夢ですかっ!?」

俺「え?何のこと?」

ちょっと遊んでみる。
そう言うと晃一はため息を深くついたかと思うと、ムクッと起き上がる。

晃一「・・・いや、なんでもないです。おはようございます。」

俺「冗談だって!」

そう言って俺は晃一のほっぺにキスをした。

晃一「っっっ!!!!!」

瞬間、バッとこっちを向いて動揺する。

晃一「もう!からかわんでくださいっ!!!」

俺「ごめんって!悪気はあるけど(笑)」

晃一「もーーーう!!!!!」

俺「ホントごめんっ・・・とぉぁっ!!」

そう言うと俺の肩に手を置いてもたれかかる。と同時に俺はバランスを崩し、晃一に押し倒されるように後ろに倒れた。

晃一「っと、すみません・・・」

俺「わり、バランス崩した。」

晃一「・・・」

俺「・・・」

晃一とこれまでにないぐらい密着した状態になり、心臓がはじけそうなくらい高鳴る。それにまぎれて晃一の音もはっきりと伝わるほど激しくなっていた。

晃一「本当に・・・夢じゃなくて、よかったです。・・・ありがとうございます。」

俺「それはこっちの台詞。目が覚めた瞬間ほっとしたよ。」

晃一のさっきの膨れ顔が笑顔になり、ゆっくりと顔が近づいてきた。
目の前が真っ暗になったと思うと、唇にやわらかいものが当たった。

晃一「んっ・・・」

チュッと音がし、5秒ほどで晃一の唇が唾液とともに離れる。

目を見てみると、うっすら涙が見えた。

俺「晃一・・・」

晃一「どうしよう、慧さん。おれ、、、すごい幸せです・・・」

そんな、晃一の口からどこかのフィクションみたいな台詞を涙流しながら言われ、頭の中のどっかのストッパーが外れた音がした。
俺はもう一度晃一を引き寄せ、唇を重ねた。
そして舌を入れようと思った矢先、晃一のほうから先に舌を絡めてきた。

晃一「はぁっ・・・ふっ・・んあっ・・」

全身に味わったことの無い麻酔にかかったようだった。
静かな部屋に唾液の混じる音と2人の息だけが響いていた。
息が続かなくなるまでひたすら唇を合わせる。

晃一「ぷはー!・・はぁっ・・・はぁ・・」

俺「晃一(笑)どんだけ吸い取るつもりだよ(笑)」

晃一「えぇっ!?死ぬまでですよ!(笑)」

晃一が見たこと無いぐらい悪い笑い方をした。

(晃一、やっぱりS俺よりっ気つよい・・・負けそう・・・)

昨日のあの落ち込みは何だったのだろうか。
でも、酔っているときこそ本性がでると聞いていたからこそ、今の幸せそうな晃一を見て、この先どんな方に進んでも晃一を悲しませないと思った。

まぁ、こんなクサい言葉口が裂けてもいえないし、言ったところでわらわれるのが落ちだと思うけど・・・

俺「言ってなかったけど。」

晃一「なんですか?」

俺「・・・俺と付き合ってください。」

晃一「・・・はい、断る理由が無いです!」

晃一「まぁ、慧さん後出しだったし?俺が断っても文句言えないですよ?(笑)」

俺「じゃあやっぱりやめとこうか・・・」

晃一「え!?嘘です!俺も付き合ってくださいー!!」

俺「はは(笑)・・・これからもよろしくな。バイト辞めんなよ?」

晃一「僕辞めるって言いましたっけ?」

俺「おまっ・・・、俺の気のせいだったわ!」

晃一「・・・ありがどうございます!・・・」

晃一が一言ずつはっきり言った。
俺はそのまま晃一の頭に手を乗せ、やさしく撫でた。

晃一「あっ!それすごく気持ち良いです。なつかしいですね〜」

俺「たまにやっとったがな俺(笑)」

晃一「初めてやられたときを思い出しますよ。いつも。」

俺「・・・そっか。」

俺は冬なのに春のような心の暖かさを感じ取りながら天井をじっと見ていた。


晃一「あっっっ!!!!!!」


突然晃一が目の前で叫ぶ。俺は全身がびくっとした。

俺「うゎっ!!ど、どしたの!?」

晃一「おれ、3時からバイトですやん・・・」

俺「え!?今なんz・・・2時45分だぞ!!!!」

晃一「えー休みたいなー・・・」

俺「そんな急に休んだら店長の雷落ちるぞ!(笑)」

晃一「えー、慧さん守って〜!」

俺「店長には逆らえない体になってます。っと。」

晃一「ですよねぇぇぇ・・・・。」

俺「送って行くから!準備するぞ!」

晃一「すみません。ありがとうございます・・・」

俺は晃一を車に乗せ、猛スピードで向かった。
バイト先に着く。時間は2時55分。

晃一「さすが、、、、車速いですね。ってか慧さん飛ばしすぎ(笑)」

俺「んなこと言ってる場合か(笑)ほれ、制服はたしか予備の新品が倉庫に保管されてるからそれ使わしてもらいな!」

晃一「ありがとうございます。じゃあ、行ってきます!」

俺「おう、がんばってな〜」

そう言って晃一は助手席のドアを開け、手を振って向かおうとする。ドアを閉める間際閉める手が止まり、こちらを見る。

晃一「慧さん・・・」

俺「どした?」

晃一「・・・さっき、慧さん勃ってましたね(笑)」

俺「こんなとこで言うことじゃないだろーっ!・・・ってか晃一も勃ってただろ、ギンギンに(笑)」

晃一「あっバレました?じゃまたメールしますね〜!バタンッ!」

そう言って晃一はドアを閉め、ダッシュで店に向かった。
車の中は嵐が去ったように静まり返った。
俺はやれやれと思いながら久しぶりに心落ち着く時を味わっていた。

(あれ、そういやゲームする話じゃなかったっけ?ま、いっか。)

俺は、口に残る晃一の存在を感じながら、ゆっくりと家に帰った。

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Re(1):バイト時代の。・・・11
 たける  - 15/9/15(火) 6:20 -
待ってました(;>_<;)
凄く幸せそうですね(*´∇`*)

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Re(1):バイト時代の。・・・11
 りょう  - 15/9/16(水) 23:45 -
毎回楽しみにしてます!
続き待ってます!

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Re(1):バイト時代の。・・・11
 ゆうた  - 15/9/17(木) 10:39 -
めっちゃいい話ですねー!
お二人の幸せな光景がなんとも言えない^_^
今後の展開が楽しみです!

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Re(1):バイト時代の。・・・11
   - 15/9/19(土) 21:21 -
いつもコメントありがとうございます!
ちょっと最近仕事が詰まってて続き書く時間がうまく取れなかったです。すみません(−_−;)
明日あたりには書けると思うので、まだ見てくているのでしたらもう少しお待ちくださいm(_ _)m

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Re(2):バイト時代の。・・・11
 ゆうた  - 15/9/20(日) 5:31 -
更新はいつでも良いので気にしないでくださいね^_^
気長に待ってまーす!

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Re(1):バイト時代の。・・・11
 ヤマ  - 15/9/20(日) 7:55 -
ページが変わったから、ツリーを新しく立ち上げて下さい!!
宜しくお願いします。

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Re(2):バイト時代の。・・・11
 余計なお世話  - 15/9/20(日) 8:32 -
続き、楽しみに待っています。

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Re(2):バイト時代の。・・・11
 たける  - 15/9/20(日) 16:24 -
気長に待ってます(*´ー`*)

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