エロくないです。
この間、友達に告白しました。
えと、俺は高2のゲイで、高1からいじめを受けています。
それで、保健室で出会ったのが、彼、宍戸君でした。
宍戸君は、俺がゲイであることを知っても、全く気にしていなかったです。
「別に気にする事でもないじゃん」って言われた時は、本当に嬉しかったです。
昼休みや放課後、保健室で話す事がとても楽しく、日に日に宍戸君のことが好きになってゆきました。
春休み、告白することにしたんです。
三月の終わり。
俺は宍戸君と遊ぶ約束をし、俺の家に招きました。
告白すると思うと緊張しました。
「ねぇ、なんか隠してる?」
「そ、そんなこと・・・・」
「だって、表情違うよ」
まじまじと見つめられ、ドキドキしました。
宍戸君はすごくイケメンってわけでなく、まぁ、普通な感じの人です。
でも、俺からしたら、すごくカッコイイ人です。
「えと、ぁ、ちょっと家庭内の問題がね」
「話してみ」
「そんな、いいよ」
正直、ウチの家庭には色々問題がありました。
父親の浮気とか・・・。
でも、それを話した事はありませんでした。
「話せって」
「・・・ぅん」
俺は見られるのに耐えかね、家庭内の事を話しました。
言ってるうちに、自分って結構複雑な家庭なんだとしみじみ思いました。
愚痴は家庭内のみならず、クラスのことなどのことも話しました。
「それで全部か?」
「・・・まぁ。てか、ごめんね、愚痴言っちゃって」
「ほら、それがいけねぇんだよ。お前、なんでも一人で溜め込むなって。俺でよかったら話聞くからさ。メールでもいいし」
「でも、勉強してるときとか、迷惑じゃない?」
「それがいけねぇんだよ。気ぃ遣うなって。少しは頼れよ」
いろいろと言われるうちに、胸が熱くなり、目頭が熱くなり・・・。
「俺だって・・・って、泣いてる?」
「ご、ごめん」
俺は、泣いてしまいました。
初めてそんなに心配してもらえたのが嬉しかったから・・・。
「泣け泣け。そばにいてやるから」
ベッドに座っていた俺の隣に座り、自然に抱きしめてくれました。
俺はそのまま泣きました。
宍戸君が「一人で抱えてたんだよな」とか「よしよし、よく我慢してたな」と声をかけてくれました。
ひとしきり泣き終えると、宍戸君は抱くのを止めました。
「し、宍戸君」
「なんだ?」
「もうもうひとつ、言わなきゃならないことあるんだよ」
「なに?」
「お、俺、宍戸君のこと・・・」
好きだと言えずにいる間も、宍戸君は真剣な顔をして黙っていてくれました。
「す、す・・・好き・・・です」
心臓がドクドク言っていました。
「そか・・・。ん〜」
答えに迷っている様子でした。
「俺、好きなやついんだ。だから・・・」
「そか、わかった」
俺は、精一杯の笑顔を作った。
「でも、告白されちゃったからなぁ・・・。俺、お前のこと、嫌いじゃないよ」
「え、それって」
「お前の勝ちだな」
そう言って、また抱きしめてくた。
そして、軽く唇を重ねた。
その日はそこで終わった。
だが、その次の週に俺たちは互いの肌を見せ、触れ合った。