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自分の気持ちを整理するのに、文章を描くなんてざらなことだ。
何もそれは詩的でもなければ、文学的でもない。
でもきっと、それは誰しもが共感し、誰しもが想うことなのかもしれない。
ことの始まりは、受験戦争が終わった、あの4月の日のことでした。
その日は雨で、東京の高くて低い空には、ずんとした灰色の雲が覆っていて、
いよいよ始まった大学生活に弾む心とは、どこか不釣り合いだったのを覚えています。
運動会のとある部。そこの新歓は豪華だってことで、有名でした。
それを目当てに、運動部などなんの興味もなかった僕と、友人数人でその新歓に赴きました。
埼京線のとある駅、集合した僕達は、いかつい先輩達に連れられて練習場へ連れて行かれます。
内心、ちょっとどきどきしていたのかもしれません(笑) なんてったって、いい体したイケメンな先輩がごろごろしてるんだから。
体験練習の後、お食事会。そんなお決まりのパターンでしたが、どこか浮ついた新入生の僕達の心には全てが新鮮で、全てが魅力的に見えました。
練習のための着替え、押込められたトレーニングルームで、
僕は彼を見つけました。
「あの人いかつくね?」
「うん。でもほら、ジャージに高校の名前書いてある。」
「うわ、名門じゃん。やば」
僕が彼をみていたからか、友人も彼に気がついた様子で、僕に話しかけてきました。
「野球部かな?」
「まーその辺じゃん?くそマッチョだし」
彼は坊主頭にマッチョ、という圧倒的な存在感と風貌で、ストレッチをしていました。
向こうも友人と一緒のようで、時折みせる子供染みた笑顔が、どこか不釣り合いで、どこか魅力的でした。
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また僕は、いつもの坂を上っていた。
渋谷の駅から伸びるその坂を、僕は何度上ったことだろう。
でも、君と上る坂はいつもと違って見えたんだよ。
「こっちであってんのか?」
「いや合ってるよ…たぶん」
「じゃあ違ったらあれな、なんかおごって」
「はいはい」
公演まであと二週間、毎日の稽古の束の間の休日も、こうして君と一緒に過ごせる。それが本当に幸せで、少しどんよりした天気なんて気にもならなかった。
「川島さ、この劇団知ってる?」
「ん?ああ、なんか聞いた事あるわ。おもろいの?」
「うん、俺もめっちゃ好きでさ、これ、DVD貸すからみてみろよ。」
「まじか、ラッキー!さんきゅな。」
川島の口癖は、稽古場でもネタにされていた。「ラッキー!」嬉しいとき、あいつはこうやって純粋に喜んで、そのイカツイ顔を子供のように輝かせた。
「つかお前んち、DVDみれんの?」
「あー、まあパソコンなら。」
「じゃあさ、せっかくなら一緒に観ようよ。俺の部屋、テレビあるし。」
「んー、めんどくね?w」
「はあ?じゃああれだ、親に飯つくってもらうからさ。」
「まじで?いいの?よっしゃなら行くわ!ちゃんと接待しろよ!」
「ごめん意味わかんないからw」
「ん!」
こうやって、なんくせつけて、君を何回俺の家に呼んだんだろ。
一回一回がすっごくドキドキして、すっごく楽しみで、
すっごく辛かった。
>こないだDVD観たじゃん。
>おう。
>あの劇団が今度、新作やるんだけど、興味ある?
既読がついても、返事がない。
数分待った、でもその数分ですら、なんか長かった。
>いきたい!
よっしゃ。
>でも公演日程と、稽古の毎日練かぶってて、あの一日しかないオフ日しか行けないんだよね。空いてる?
ぶっちゃけ、公演を観たい、そんなの二の次。一日でも、君に会えないのが辛かっただけなんだろうな。
>たぶん空いてる。チケット任せていい?
>おっけー!
嬉しかった。二人で、ふたりで劇をみて、ふたりで過ごせるんだ。
すっごく嬉しくて、すっごく楽しみで、
ちょっぴり不安だった。
「わり、今日は俺帰るわ。」
「えー、まあいいや。お疲れ。ばいばい!」
「おう。また明日な。」
いつも通りの稽古終わり、駅まで歩く君との二人きりの時間が、唯一の楽しみで、唯一僕を心から笑顔にさせてくれた。
毎日一緒に帰るけど、毎日一緒にご飯行けるわけじゃない。
こうやって君が帰ってしまうと、ものすごく僕は寂しくなって、
どうしようもなく心細くなってた。
街の喧噪と、まだまだ肌寒い空気が、僕をいつもの坂に向かわせる。
体を巡る、君への想いと、心を揺さぶる、君の温もり。
代わりなんてないのに、僕はいつも、行き場のないその欲求を満たそうと、
その坂をずっと上った先の、あの暗くて暖かい場所に向かっていた。
「いくつ?」
「20です。」
「かわいいね。個室、いこうか。」
似てもにつかないその声を、
似てもにつかないその体を、
僕は必死に、塗り替えてたのかもしれない。
だって、その人はあいつより、僕を求めてくれてるような気がしたから。
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結局、僕は彼と話すことも目をあわせることもなく、その日を終えた。
もしかしたら、また次の新歓で会えるのかも。そんな期待をしていたかどうか、今ではもう思い出せない。
けど、その日から彼は、確実に僕の記憶のなかに生きていた。
決して恋したわけじゃない、決して追いかけてたわけじゃない。
けど、その日からあいつを、僕は忘れることができなかった。
再会を果たしたのは、意外な場所だった。
きっと、あの風貌と体格からして、運動部に入ってしまったと思っていた。
そういう自分も、流れに気ままに身を任せていたら、気づいたら演劇サークルに所属していたわけで、
結局あの鬼のような新歓はなんだったのだろうと、ばかばかしくなってしまう。
いくつかある演劇サークルは、別々に活動するものの、公演の準備はみんなで一緒に行うのが慣例だ。
だから、他の演劇サークルの人とも、すぐに仲良くなれる。
彼を見つけたのは、初めて彼をみたときから、もうすぐ一年が過ぎようとしていた日のことだった。
「あ。」
「どした?」
「あの人って、お前んとこのひと?」
「ん?あ、川島?うん、そうだよ。同期。知り合いなん?」
「ああ、いや、去年の新歓ときにみかけてさ。なんか印象的で覚えてた。」
「まああんなだからな(笑)」
遠くで、そんな会話をしただけだった。役者をやっているらしい。
嬉しかった。心がほっこりした。
もう二度と会う事なんてないだろうと思ってたけど、同じ空間にいることが不思議だった。
「今度あいつが主役やで。」
「まじか。すげーな。まあ見た目インパクトあるしね」
「お前よか主役っぽいわなw」
「うるせーよ!」
僕も、前回公演で主役はっていた。意外な共通点に、親近感が増した。
今度話しかけてみよう、仲良くなりたい。
最初はそれしか思ってなかった。恋心?そんなものはまだなかった。
だって、イケメンと仲良くなっといて、損はないでしょ?(笑)
結局、彼とちゃんと話をしたのは、彼が主役だった公演が終わり、片付けをみんなでしている最中のことだった。
そのときには、もう君に恋してたのかな。
何を話したかも、どうして話せたのかも覚えてないけど、
その日から確実に、君の存在が少しずつ、僕のなかで大きくなった。
これはきっと、一目惚れだったんだ。
そう気づいたときには、僕はもう恋に落ちてた。
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