CoolBoys ゲイ向け 恋愛話掲示板


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2号室-22
  E-MAIL  - 13/5/24(金) 16:53 -
「うん、簡単なものだけど食ってな。」

「食う食う!いただきまーす」

そういや家で一緒に食事するの初めてだ。なんか面白い。

シンタロウもその感覚に気づき始めたのか、はにかんだりもじもじしたりしてる。

「一緒にくうの初めてだよな。」

俺がトーストをほおばりながら言うとシンタロウもうなずいてトーストを飲み込む。

「お互い、なんか忙しいしね。俺これからもうちょい忙しくなるけど。」

就活か。俺もやったんだな。俺の時とは多分だいぶ対策とかも変わってるんだろうけど、なんかアドバイスできることとかないかな。


「シン今日予定あるの?暇だったらどっか行かん?」

言った俺がびっくりしてた。俺結構考えなしに口が先に動いてることがある。後先考えてない。

「えっ、今日?」

シンタロウもびっくりしてる。俺と遊ぶなんて想定の範囲外だったのだろう。俺だって予想外だ。シンタロウと一体どこに行けばいいのか。

「あー。。日中はちょっと空いてないや。夜なら空いてるけど。。」

なぜか俺は少し安心する。

「あーそっか。じゃまた今度だな。」

何がまた今度なのかちょっと自分でも混乱してた。

しかし、シンタロウは土日も結構午前から出かけている。毎週毎週どこに行ってるのだろう。

「どっか遊び?」

「ん、まぁ。」

短めに言葉を区切るシンタロウ。なんか年末の予定聞いた時のことを思い出した。あまり触れないほうが良いのだろう。

「まぁ気をつけてな。食器、俺が洗っとくから。」

「あ、それは俺やる。」

「良いって良いって。俺今日暇なんだから。」

といってシンタロウの空の食器をひょいっと持ち上げる。

「じゃあお願いします。」

といってシンタロウは照れ笑う。あーなんだこのもやもや。


30分後くらいにシンタロウは出かけていき、俺は部屋の掃除をする。年末掃除できなかった分、ちょっと雑巾とかかけてみる。

シンタロウがいる時にやったらあいつ手伝いそうだしな。外出させられなくなりそうだ。

そんなことを考えてると、シュウからのメール。

"今日家に遊びに行ってもいい?^^"

シンタロウ目当てかな。

"いいけど今シンいないよ。"

"まじか!じゃあまた今度にしよかな"

こいつ・・・。

"夜は帰ってくるみたいなこと言ってたけど"

"じゃあ夜行く。酒買って19時に行くから!"

そんなわけでシュウが来ることになった旨をシンタロウに伝える。

"今晩シュウが来ることになったから!"

"おー初めての来客!w 了解です。"

そんなわけで3人で遊ぶことに。てか泊まるのかなあいつ。

引用なし

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2号室-21
  E-MAIL  - 13/5/24(金) 16:52 -
次の日起きるとシンタロウはまだ部屋で寝ているようだった。

あのあとまた飲んだのかな。まぁ主賓だったし飲まされたんだろうな。

そんなことを考えながらシャワーを浴びに洗面所へ向かう。

暑いシャワーで目を覚まし、腰にタオルをまく。最近ウエストがたるんできた気がする。鏡で腰周りを確認してから脱衣所を出ると、

シンタロウとばったり出くわす。

「あ、おはよ。シンもシャワー浴びる?」

「おはよ。。うん。。」

まだ完全に目覚めてないようだった。

「朝飯食う?用意するけど。」

「あ、じゃあお願いします。」

そういって服を脱ぎ始める。よく見ると体は綺麗だった。良い感じに筋肉も乗ってる。

越してきたすぐの頃に何回か裸を見たけど、すごい勢いでぴんとこなかった覚えがある。

なんか運動してたのかな。

俺はトーストと目玉焼きを作る。

作り終わった頃にシンタロウが出てくる。

「あー良い匂い。お腹すいてきた!」

シャワーで目が覚めたのかいつも通りのテンションに戻ってる。

なんかすげー可愛い。昨日の凛々しさはどこいったんだよ。

引用なし

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2号室-20
  E-MAIL  - 13/5/24(金) 16:51 -
俺は帰りの電車の中で、先ほどのシンタロウの姿をずっと思い出していた。

なんというか、すごい、男らしかった。

話した内容自体は、普通のよくあることだったかもしれないが、シンタロウの堂々とした話し方、声量、表情、それら一つ一つが忘れられなかった。

シンタロウが言葉を締めた後は拍手があったのだが、ただの別れの挨拶に対しての拍手にしては若干大きめな気がしたし、

多分、バイトの仲間も少し感動したのかもしれない。

周りの違う席の関係ない客も思わず聞き入っていた。

それくらい、人を惹きつける何かが、あの時のシンタロウにはあった。

俺シンタロウのことばっか考えてる。別にいいんだけど、なんかもやもやする。

シュウからメールが来る。

「今日はさんきゅ!シンタロウ君かっこよかったな。俺ちょっと狙ってみようかと思った笑」

「ちょっと意外な一面だったな。手出す時は俺に許可取ってからな!」

そう返信して携帯をしまう。

シュウのやつ本気なのかな。あいつも俺とタイプ似たりよったりじゃなかったっけ。

そんなことを考えながら地元の最寄りについて、家へと向かう。

多分シンタロウは家にいないだろうから先に寝てよう。最近まともに話してないから、明日の朝話せたら話してみよう。

引用なし

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2号室-19
  E-MAIL  - 13/5/24(金) 16:50 -
「僕がここで働かせ頂いてから3年とちょっとになります。」

シンタロウの話し方は堂々としていた。真っ直ぐに周りの仲間を見つめている。

「働く前の僕は、人から何かを命令されたり、言われたことをただこなすっていうことが多かったのですが、

ここの職場では、僕のやりたいことを店長、チーフをはじめとした色んな方が、聞き入れてくれ、そしてそれが実現するという職場でした。

何か改善したいことがあるたびに僕は提案をしたんですが、多分、実現されなかったことはないんじゃないかっていうくらい僕の意見をしっかりと受け止めてくれる職場でした。

自分で何か変えるとか、改善しようと思ったものが形になるって、すごい自信につながったし何より、働いているっていう実感を持つことができたと思います。

本当にここの職場で働けて良かったです。

僕は就活が始まるので、辞めてしまいますが、ここで得た経験、知識、とあと自信を無駄にしないよう、精一杯生かして将来の仕事につなげていきたいと思います。」

ここで一旦言葉を区切る。

「で、僕がここで辞めても、別に皆さんとの関係が終わったとは思っていません。

またいつか違う形で皆さんと出会うかもしれないし、またここに僕が戻ってくるかもしれません。

その時に、こいつ成長してないな という風に思われない様に、これからも全力で、頑張っていきたいと思います。

本当に3年と4ヶ月の間お世話になりました。」

そう言ってシンタロウは挨拶を締めた。

引用なし

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2号室-18
  E-MAIL  - 13/5/24(金) 16:48 -
俺がシュウの視線の先に目をやると、確かにいた。何やら複数の男女に囲まれている。

そういえば今日はバイトの送別会とか言っていたな。

就活が始まるからバイトを辞めるとか言ってたけど、送別会の場所、この店だったのか。

偶然に驚きながらも

「例の飲食店のバイトか。なんか結構長いし充実してたみたいだよな。」と俺。

「へー。俺全然シンタロウ君のこと知らない。」

「なんかまかない出るからってんで、夕飯ほとんど外食なんだよ。」

「そうなんだ。」

少しの間、二人でシンタロウ観察をする。向こうは全くこっちに気づかず、

楽しそうに周りの人間と話をしていた。楽しそうに話しながらもきりっとした雰囲気はあった。

「ほんとノンケ生活って感じだなー。」

「そだな。俺もタイプじゃないってのもあるけど、一緒に住んでてもゲイとして意識してない。」

「お前ノンケ抱きしめてたらやばいからねw」

「だからそれはもういいじゃねーかw」

確かにシュウの言う通りで、多少はゲイとしての甘えはあるかもしれなかった。

そんな感じのやり取りをしていると、シンタロウが最後の挨拶をするっぽい流れに。

どんな挨拶をするのだろう。せっかくだから聞いてみよう。

シンタロウが立つと、周りのバイト仲間の視線がシンタロウに集まる。

「えー、僕が・・・」

と話し始める。結構声が大きかった。声はここまで届いた。

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Re(1):ふぅぅぅぅぅ
 りょう  - 13/5/21(火) 12:16 -
その気持ちわかります!!!!


俺は、好きな人がいて。


ドライブとか連れてってくれるんですけど。


時々、仕事が入ったとかでドタキャンされる時があって。


でも、迷惑がかからん様に、大丈夫とか言ってみたり。

でも、なんか会いたくて。

相手に重いとか思われないように自分の感情をおさえてるのに疲れてきて。


今は、会わん方が良かったかもしれんって思うんですよね。

引用なし

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行動に出るのは大事。
 ゆうじ  - 13/5/20(月) 0:07 -
以前違う名前で彼氏との関係を話したことがある。
その続編みたいなものだ。

俺は恋人欲しく登録したのではなく、同市の友達ができれば、と軽い気持ちでいた。
そんな中彼からメールが届く。
合計して3ヶ月ほどメールやSkype通話などを経て、対面することになった。
2012/04/01
初めて会った。
自分的に良いなと思える人であった。
その日は大牟田でくだらない遊びをしたっけ。
それからもメールやSkype通話のやり取りは続く…
翌月会うのがまだ2回目にも関わらず家に呼んだ。そして、告白を受けた。なのに俺は「ありがとう。」と何だか軽く受け流した形の返事となってしまい…せめて彼を喜ばせてあげたい、と思い、自分でも意識して行動しようと決めたのだが、色々と忙しく、対面する機会がしばらくなくて、Skype通話で我慢していた。しかし、夏頃に俺が部屋に篭って勉強もしないで通話ばかりしていることが親にバれ、それ以降、通話することさえも少なくなった。
ようやく時間が取れたのは8月。 彼の近くの海岸で海水浴を楽しんだ。その時はお詫びの気持ちも含めて抱いた。
そこから文章だけのやり取りが続く…
大好きな彼の声も聴けない…寂しかった。
次にようやく時間が取れたのは12月。
クリスマスでもあるし、最高な日にしよう。 そして、そこから濃厚な関係となった。また、来年(2013年)は月に1回会おうっていう約束もした。
1月。 一人旅で彼の居る近くまで来る計画だったので、彼を呼び出した。 後に彼は言った。風邪気味だと。 何という時に呼び出してしまったのか。後悔した。 が、そこから、交換ノートというものを始め、気持ちを前向きに…
同月の13日。俺の誕生日が12日だったから誕生日祝いを兼ねて来てくれた。だから2月には彼の誕生日祝いを兼ねて初めて彼の自宅へお邪魔。
しかし、少しずつ亀裂が入っていた。
濃厚な関係となった、といっても内容は、キスやフェラ…。あいにくお互いのポジションはウケ。だから気持ちもよく分かる。どちらかが勇気を出さなければならないのだが、俺はずっと受けてばかりいた。
彼からも要求されたのに…
ウケを続け、4月。彼と会ってちょうど1年経った日。 とうとう彼を不快にさせてしまった。
LINEでやり取りしても素っ気ない返事が多かった。嫌われたんだろうかとも一時考えた。確実に亀裂は広がっていたと思う。
そして5月に時間が取れないことから4月末に彼に会うことに。
しかし当日。俺は完璧に風邪をひいてしまっていた。微熱が続き、頭痛もする。そんな中、始発の列車に乗って彼の元へ向かった。
だが、あいにく彼も十分な場所を確保していなかったためにとりあえずどこかの店に入ることに。。。 とはいうもののそこは田舎。電車は走っているけど、お金も使いたくなかったために歩いて次の駅方面に向かった。 正直苦痛だった。片道約6km。を歩いた…
そして店に着いてもう限界…
でも、今日こそは。
とりあえず、トイレに連れ込んだ。そっから話し合いが始まった。
目の前に居る彼。 場所が場所だから携帯のメモ機能を使ってのやり取りとなった。
そうして、俺は勇気を出して彼をフェラった。
そして、彼の今までにない表情を見せた。 また、俺は謝罪の意味を込めて抱いた。
それからというもの、案の定俺の風邪は悪化してしまったのだが、彼との絆を取り戻すことができた(と思う)。
風邪をひいていたからか、達成感的な感情は大きいものだった。

これからも、彼と一緒に過ごしたい。 今夏には俺ん家で泊まる計画も立ててんだ。
(追記)
俺は172/58/16の高2。彼は俺より少し低め。
住まいは北九州と熊本。距離にすると約130km。なぜ頻繁に会えないのか訳がわかったでしょう。 近くても遠くても、俺は大好きな気持ちは変わらない。

引用なし

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『DEEP』
 とかげ3号  - 13/5/19(日) 9:52 -
水の音
深く
もっと深く

焼けるほどの強い日差しが
水中にサンサンと差し込む

地上の声が遠のいていくほど
深く深く潜りこんで
視界に広がる水色を
存分に楽しんでいた


「おーい、早くあがってこい」


微かに聴こえる声に導かれ
水中から顔を出す

顔についた水をはらいながら
ゴーグルをはずす

「もう時間ですか?」

「ん。そろそろ開園」

デッキブラシを持った先輩が
小首をかしげている

プールから上がる僕
ライフガードキャップをかぶる


「今日は天気がいい。混むぞ」


耳の水抜きをする

「ウォータースライダーの点検終わりました」

「ほらよっ」

「?」

デッキブラシを投げ渡される

「あっちの床が汚れてた。一緒にこするぞ」

先輩の小麦色に焼けた
背中を見つめながら
後ろをついていく


6年前ー
10歳だった僕は
ここのレジャー施設で溺れて
当時まだ新人だった
この先輩に助けられ
一命を取り留めた

一度止まりかけた心臓を
先輩がまた動かしてくれた

あのときの鼓動と

先輩と一緒にいるときに
感じるこの鼓動とが
チクチクと痛くて
まだ忘れられません

僕は
あなたに憧れて
今年から
この世界に入りました

そしてあなたは
そのことを知っているー


「おい」

床をこすりながら
話しかけられる

「はい!」

「その…」

「…」

日焼けした先輩の顔が
少し照れていた


「…今日もがんばろう」


空を見あげると

吸いこまれてしまいそうなほど
雲ひとつない美しい青空だった

深く深く
潜っていきたいほどの


「はいっ!」


僕はこの日
新人として初めて
溺れる一人の男の子を救助する

そしていま
僕は

その子と一緒に仕事をしている


「モタモタすんな〜」

「はい!」


先輩
見ててください

あなたに助けられた
僕の胸の鼓動は
今日も力強く
チクチクと
同じリズムを刻み続けています

引用なし

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『おとな』
 とかげ3号  - 13/5/14(火) 7:37 -
部屋の壁にかけられたコルクボード
貼られた膨大な数の写真
彼氏との
思い出

『もうよくわかんない』

捨て台詞を吐いて部屋を出た彼氏

思い返せばよくわからないと
言われ続けた日々だった

確かに人より寡黙なほうかもしれない
ゲラゲラ笑うほうでもないし
喜怒哀楽が難しいというか

おもむろに
首から下げてるカメラをはずし
自分に向けてシャッターを切る

ニッ

笑ってみた

「キモイな」

ベッドの上に突っ伏す

あの日あの時
こどものように泣き叫んで
おんなみたく引き留めていたら
まだ付き合ってくれていただろうか

こんな写真オタクでも
好きだと言ってくれた彼の気持ちを
繋ぎ止めておくことが
できていただろうか

「好きだよ…」

涙があふれそうになる

年を重ねるにつれて
強がりや自己保守の言い訳ばかり
上手くなって
嘘ついて
答えのない恋愛について
深く考えることも放棄して

あれ
おとなって泣いていいんだっけ
25を過ぎたらこどもじゃないんだっけ

おとなって
なんだっけ

「うっ…ぐう」

涙が頬をつたう

決めた
今日はとことん泣こう
声をだして泣いてやろう

それくらい好きだったんだよって
それくらい本気だったんだよって
遠くの彼に聞こえるくらい
お隣の女子大生さんにひかれるくらい
大きな声で泣いてやろう

こどもだけが泣いていいって
わけじゃないんだし


不思議と
心は泣いていなかった
心が深く傷つくことをおそれて
代わりに俺の脳ミソが電気信号で
俺の体に指令を送り
俺に泣けと命令していた

俺は一晩中
こどもみたく泣き叫んだ


気付けば部屋は明るくなり
仕事に行く時間になっていた

「…行くか」

ブサイクな顔
シャツのボタンをとめ
ネクタイをキュッとしめる

「行ってきます」

泣き腫らした目をこすりながら
部屋をあとにした
カンカンカンと階段を降りる音が
部屋に響き渡る

大きなコルクボードに並んだ写真
その上から画びょうで貼られた一枚の写真は
まばゆいくらいの朝日に照らされて
他の写真が霞むほどに
それはもう
キラキラと輝いていた

俺はー
おとなであり続けることをやめた。

引用なし

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『こども』
 とかげ3号  - 13/5/14(火) 2:20 -
助手席に座る
バッグをおろせと目で合図される

「どこいきたい?」

冷たく言い放たれたら
冷たく返したくなる

「…どこでも」

俺は焦っている

相手は就職も決まった大学生で
金銭面にもかなり余裕があり
スポーツマンであり
そして

俺がまだ中学三年生であるということ

「あれ」

ビクッと体が反応する

赤信号で車が止まり
助手席にいる俺をじっと見つめてくる

「…なに」

「おまえ、なんか雰囲気変わった?」

ハンドルに寄りかかりながら
ワックスで固めた俺の髪の毛を
クリクリといじる

「髪っ…切ったよ」

顔が赤くなる

ふうんと一言
視線を前に戻す


『へえ、似合うじゃん』


なんて
言われるかなとか
期待した俺が
あさはかだった

バイトをしていない俺からしたら
美容室はとても高級で
自慢気で

こづかいフンパツして

「今日はどこでしたい?」


空調の冷たい風が
頬をかすめる

痛い
胸がチクチク痛む

「…」

「このあいだの場所でいっか」


俺、顔引きつってないかな
制服のズボンをギュッとつかむ

俺の一週間まえから楽しみにしていたドライブは
たったの15分足らずで終わった

エンジンが止まり
助手席を倒され
胸元をまさぐられる

中学生がみんな
エロいことしか考えてないなんて
サルみたいにヤリまくりたいなんて
思ってるとか
そんなくだらない先入観で
俺という存在までもくくらないで

俺だって好きで中学生
やってるんじゃないのに


「おまえ、今日香水キツイ」


こどもの匂いなんか消えてしまえ
はやくおとなになってしまえ

そう思ってかけた香水が
裏目に出た

おとなぶった背伸びした俺じゃ
やっぱりダメなのかー

「…っ」

涙が出て
オエツを漏らしそうになった

俺をひとりの男として
みてもらえるように
これ以上こどもの顔を
みられないように
口もとに手をあてて

まさぐる手を払いのけ
カバンを掴んで外に出る

「おっ…おい!」


うしろで何か叫んでるけど
知ったことか

駆け下りる坂の途中で
空から山へ堕ちる夕日をみた

俺は立ち止まり夕日を睨みつける

深く息を吸い込んだ


「俺はっっ……」


俺の心が泣いている

歯をくいしばり
はだけたシャツを元に戻した
その後一度も振り返ることもなく
俺はおとなへと続く
深い深い坂を
ただゆっくり
一歩ずつおりていった


俺はー
こどもじゃない。

引用なし

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Re(1):気になる人が
 しょう  - 13/5/9(木) 23:06 -
コンビニですか?

引用なし

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『桜』
 とかげ3号  - 13/5/9(木) 19:27 -
桜はみんなに人気者だ

携帯で写真を撮る人
桜の木の下で肩を組む人
お酒を飲む人

舞い散る花びらの下で
人は思い思いに話しをする
きっとそんな話しに
桜は楽しそうに
耳を傾けているにちがいない

雑草の私もまた
そんな優しくて立派な
桜が大好きだ

花は散り
やがて人もまばらになる

飲み食いして捨てられたゴミの山
無雑作に靴で踏み荒らされる
舞い散った桜の花

おい!
あやまれよ!

しかし人はだれひとりとして
振り向きはしない

桜は笑う

いいんだよ雑草くん
一瞬だっていい
人の心の落ち着く場所になればいいんだ

酔っぱらいに枝を折られ
葉桜になった桜にたいして
つまんねえと暴言を吐く人をみて
どうして毅然としていられるのか

これが桜の望んだことですか
もう夏のことしか考えていない人に
桜はまた来年も
花を咲かせたいと思うのですか

桜は笑う

振り返ってもらう必要なんてない
人には前だけ見ていてもらえればいい
一番怖いのは存在を忘れられてしまうこと
また来年も多くの花を咲かせれば
また人は私たちを見にきてくれる
それだけでいいんだ
それだけで

桜に恋をした私は
悲劇としかいいようがない
それでも

私は葉桜になったあなたが
一番素敵だと思う

強く優しくそびえる
そんなあなたを好きになれた私を
私はとても誇らしく思う


「あーもう葉桜だよ」

「残念だね」

「帰ろうっか」

「いいの?」

「いいんだよ」


春の終わりを告げる大きな風が吹く

地面でつぶれていた桜の花たちが
いっせいに空高く舞い上がる

「あっ…」

だって

来年までこうして生きる楽しみが
またひとつ増えたのだから…

引用なし

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Re(2):『ねえ先輩』
 とかげ3号  - 13/5/9(木) 19:20 -
▼いっせいさん:
読んでいただいてありがとうございます
そう言っていただけるだけでありがたいです
またふと気が向いたら読んでやってください
ありがとうございます。

引用なし

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Re(1):『ねえ先輩』
 いっせい  - 13/5/7(火) 8:25 -
とかげ3号さんのファンです。
いつもよませてもらってます。

時間が、あればまた書いて欲しいです。
楽しみにしてます。

引用なし

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『ねえ先輩』
 とかげ3号  - 13/5/6(月) 15:01 -
「ねえ先輩」

男子校だからってのも
あるのかもしれない

最初は尊敬してただけ
カッコよくて頼りになって
自然と優しいところに
惹かれていて

いつの間にか
一個上の先輩を
好きになってしまった

「ねえ先輩」

だからどんなお願いだって喜んでした
おつかいだって喜んでした
先輩に好かれるなら
必要とされるならって

いつの日かそれが度が過ぎて
性のはけ口にされ始めた
それだって多少でも
愛があれば
なんて

体育館の裏
旧校舎のトイレ
放課後の非常階段

愛なんてそこにはなかったのに
知らない先輩たちに紹介され
汚いものを見せつけられ
汚されて

そんな夕暮れの放課後
教室の窓から
校門の外で
女の子と一緒に帰る
先輩をみた

「ねえ先輩」

吐き気がした
なにがしたかったのか
先輩との思い出は
なにもかもなくなった
よごされたカラダと
きたない心の俺だけが残った


遠くでサイレンが鳴る
どうやら飲酒運転のようだ
酔った金髪の男が中から出てきた

おまわりさんどうにかならないですか

涙を流しながら頭を下げる

人の心をもてあそんでおいて
身勝手な男に吐き気がする

俺は目深にかぶった帽子をとり
笑顔で白い歯を見せた

驚いた男は口をあけ
名前を呼ぼうとするが
声が出ない

男に手錠をつけて
俺はパトカーに乗せた

「ねえ先輩」

話しの続きはあとでしましょうか

引用なし

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『スタートライン』
 とかげ3号  - 13/5/3(金) 14:49 -
ゆるやかな風が前髪をさらう

日射しは強く
まわりでは子どもたちが遊び
この広い公園は今日もにぎやかだ

音楽端末機器にイヤホンをさし
音も流さずベンチに座る僕は
静かに目をつむっていた

まわりの景色がまぶしくて
楽しげな声がなにより不快で

涙が出そうだ

誰かに
かまわれたくて
でも誰にも
話しかけてもらいたくなくて

何もかもが順風満帆で
キラキラと輝くその笑顔が
まぶしくて見れない

汚いものを見てきた俺の目は
とっくにもう腐っていて
街行く彼らを見る権利なんて
ありゃしないんだ

いなくなれ
もうこんな
こんな自分
いなくなれ

空を見上げてため息をつく

視界を下に戻すと
僕の足元には一本の線

近くの子どもに目をうつすと
ニコニコしながら木の棒で
その長い一本の線を指し示す

様子に気づいた親がすぐさま駆け寄り
軽く会釈しながら
足早に子どもを連れ去る


なんだよ

母さんの顔が目に浮かぶ


なんなんだよ

母さんが応援してくれた
幼稚園の運動会

父がいなくても寂しくなかった
小学校の授業参観

熱を出した夜
つきっきりだった夏

桜の下で友達に撮ってもらった
母さんとの高校の卒業式の写真

お金なんてないくせに
無理して大学に入れてくれて

遊びほうけて大学にいかず
留年しまくって辞めて

そんなの知らずに母さん
寝る間も惜しんで仕事してた


母さんが過労で死ぬまで
そんなことしてた

そんな糞みたいな俺が

こんな腐った目をした俺が

涙なんか流しちゃいけないんだ


立ち上がる

一本の線が視界に入る


親を大事にしなかった俺に
生きる資格なんてないけど

親がここまで一生懸命育ててくれた
恩を無駄にする権利なんて俺にはない

右腕で涙を拭い
左足から線を越える

線を後にした俺にはもう
涙を流してる時間はない

明日のことを考えるより
今日一日を全力で生きる

精一杯生きること
それが俺の最大の

親孝行だ

引用なし

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Re(1):好き。
 k  - 13/4/2(火) 18:52 -
追いかける方は本当に辛いんだよね。
その不安もすごく分かるよ。

書いてくれてありがと。

引用なし

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こんなに近く [実話] 3
 mono  - 13/4/2(火) 15:56 -
結局、僕は彼と話すことも目をあわせることもなく、その日を終えた。
もしかしたら、また次の新歓で会えるのかも。そんな期待をしていたかどうか、今ではもう思い出せない。

けど、その日から彼は、確実に僕の記憶のなかに生きていた。
決して恋したわけじゃない、決して追いかけてたわけじゃない。

けど、その日からあいつを、僕は忘れることができなかった。


再会を果たしたのは、意外な場所だった。
きっと、あの風貌と体格からして、運動部に入ってしまったと思っていた。

そういう自分も、流れに気ままに身を任せていたら、気づいたら演劇サークルに所属していたわけで、
結局あの鬼のような新歓はなんだったのだろうと、ばかばかしくなってしまう。


いくつかある演劇サークルは、別々に活動するものの、公演の準備はみんなで一緒に行うのが慣例だ。

だから、他の演劇サークルの人とも、すぐに仲良くなれる。


彼を見つけたのは、初めて彼をみたときから、もうすぐ一年が過ぎようとしていた日のことだった。

「あ。」
「どした?」
「あの人って、お前んとこのひと?」
「ん?あ、川島?うん、そうだよ。同期。知り合いなん?」
「ああ、いや、去年の新歓ときにみかけてさ。なんか印象的で覚えてた。」
「まああんなだからな(笑)」

遠くで、そんな会話をしただけだった。役者をやっているらしい。


嬉しかった。心がほっこりした。

もう二度と会う事なんてないだろうと思ってたけど、同じ空間にいることが不思議だった。

「今度あいつが主役やで。」
「まじか。すげーな。まあ見た目インパクトあるしね」
「お前よか主役っぽいわなw」
「うるせーよ!」

僕も、前回公演で主役はっていた。意外な共通点に、親近感が増した。
今度話しかけてみよう、仲良くなりたい。
最初はそれしか思ってなかった。恋心?そんなものはまだなかった。

だって、イケメンと仲良くなっといて、損はないでしょ?(笑)


結局、彼とちゃんと話をしたのは、彼が主役だった公演が終わり、片付けをみんなでしている最中のことだった。


そのときには、もう君に恋してたのかな。
何を話したかも、どうして話せたのかも覚えてないけど、
その日から確実に、君の存在が少しずつ、僕のなかで大きくなった。


これはきっと、一目惚れだったんだ。

そう気づいたときには、僕はもう恋に落ちてた。

引用なし

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こんなに近く [実話] 2
 mono  - 13/4/2(火) 15:37 -
また僕は、いつもの坂を上っていた。
渋谷の駅から伸びるその坂を、僕は何度上ったことだろう。

でも、君と上る坂はいつもと違って見えたんだよ。

「こっちであってんのか?」
「いや合ってるよ…たぶん」
「じゃあ違ったらあれな、なんかおごって」
「はいはい」

公演まであと二週間、毎日の稽古の束の間の休日も、こうして君と一緒に過ごせる。それが本当に幸せで、少しどんよりした天気なんて気にもならなかった。


「川島さ、この劇団知ってる?」
「ん?ああ、なんか聞いた事あるわ。おもろいの?」
「うん、俺もめっちゃ好きでさ、これ、DVD貸すからみてみろよ。」
「まじか、ラッキー!さんきゅな。」
川島の口癖は、稽古場でもネタにされていた。「ラッキー!」嬉しいとき、あいつはこうやって純粋に喜んで、そのイカツイ顔を子供のように輝かせた。
「つかお前んち、DVDみれんの?」
「あー、まあパソコンなら。」
「じゃあさ、せっかくなら一緒に観ようよ。俺の部屋、テレビあるし。」
「んー、めんどくね?w」
「はあ?じゃああれだ、親に飯つくってもらうからさ。」
「まじで?いいの?よっしゃなら行くわ!ちゃんと接待しろよ!」
「ごめん意味わかんないからw」
「ん!」
こうやって、なんくせつけて、君を何回俺の家に呼んだんだろ。
一回一回がすっごくドキドキして、すっごく楽しみで、

すっごく辛かった。


>こないだDVD観たじゃん。
>おう。
>あの劇団が今度、新作やるんだけど、興味ある?
既読がついても、返事がない。
数分待った、でもその数分ですら、なんか長かった。
>いきたい!
よっしゃ。
>でも公演日程と、稽古の毎日練かぶってて、あの一日しかないオフ日しか行けないんだよね。空いてる?
ぶっちゃけ、公演を観たい、そんなの二の次。一日でも、君に会えないのが辛かっただけなんだろうな。
>たぶん空いてる。チケット任せていい?
>おっけー!

嬉しかった。二人で、ふたりで劇をみて、ふたりで過ごせるんだ。
すっごく嬉しくて、すっごく楽しみで、

ちょっぴり不安だった。


「わり、今日は俺帰るわ。」
「えー、まあいいや。お疲れ。ばいばい!」
「おう。また明日な。」
いつも通りの稽古終わり、駅まで歩く君との二人きりの時間が、唯一の楽しみで、唯一僕を心から笑顔にさせてくれた。
毎日一緒に帰るけど、毎日一緒にご飯行けるわけじゃない。

こうやって君が帰ってしまうと、ものすごく僕は寂しくなって、
どうしようもなく心細くなってた。


街の喧噪と、まだまだ肌寒い空気が、僕をいつもの坂に向かわせる。

体を巡る、君への想いと、心を揺さぶる、君の温もり。

代わりなんてないのに、僕はいつも、行き場のないその欲求を満たそうと、

その坂をずっと上った先の、あの暗くて暖かい場所に向かっていた。


「いくつ?」
「20です。」
「かわいいね。個室、いこうか。」
似てもにつかないその声を、
似てもにつかないその体を、
僕は必死に、塗り替えてたのかもしれない。

だって、その人はあいつより、僕を求めてくれてるような気がしたから。

引用なし

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こんなに近く [実話]
 mono  - 13/4/2(火) 15:10 -
自分の気持ちを整理するのに、文章を描くなんてざらなことだ。
何もそれは詩的でもなければ、文学的でもない。
でもきっと、それは誰しもが共感し、誰しもが想うことなのかもしれない。

ことの始まりは、受験戦争が終わった、あの4月の日のことでした。


その日は雨で、東京の高くて低い空には、ずんとした灰色の雲が覆っていて、
いよいよ始まった大学生活に弾む心とは、どこか不釣り合いだったのを覚えています。


運動会のとある部。そこの新歓は豪華だってことで、有名でした。
それを目当てに、運動部などなんの興味もなかった僕と、友人数人でその新歓に赴きました。

埼京線のとある駅、集合した僕達は、いかつい先輩達に連れられて練習場へ連れて行かれます。
内心、ちょっとどきどきしていたのかもしれません(笑) なんてったって、いい体したイケメンな先輩がごろごろしてるんだから。

体験練習の後、お食事会。そんなお決まりのパターンでしたが、どこか浮ついた新入生の僕達の心には全てが新鮮で、全てが魅力的に見えました。


練習のための着替え、押込められたトレーニングルームで、

僕は彼を見つけました。


「あの人いかつくね?」
「うん。でもほら、ジャージに高校の名前書いてある。」
「うわ、名門じゃん。やば」
僕が彼をみていたからか、友人も彼に気がついた様子で、僕に話しかけてきました。
「野球部かな?」
「まーその辺じゃん?くそマッチョだし」
彼は坊主頭にマッチョ、という圧倒的な存在感と風貌で、ストレッチをしていました。
向こうも友人と一緒のようで、時折みせる子供染みた笑顔が、どこか不釣り合いで、どこか魅力的でした。

引用なし

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