補足説明です。
パチンコとカジノは適用される法律が違うと書いてる方がいましたが、それはまちがいです。カジノも風営法の許可を取るときはパチンコとまったく同じ8号許可ですから。(ゲーム機等設置店です。いわゆるゲーセンやビリヤード場もこれになります)ですので根拠法はまったく一緒です。まったく一緒なのにカジノは捕まりパチンコは捕まらない。ちょっと異常な状態です。ちなみに最近は警察の方針でカジノの許可はほとんど下りません。「警察の方針」と書きましたが、実は許認可権者は都道府県の公安委員会です。これもおかしなことなのです。公安委員会は実質的な事務処理機関をもっていませんので、その事務は警察に代行させますが、あくまでも許認可権は公安委員会にあるのであって「警察の方針」なんてものが介在する余地はないはずなのです。本来警察の役目は行政手続法にのっとり許可申請の要件さえ満たしていれば必ず受理し、粛々と事務を行うべきなのです。ですが実際には警察は可能な限りの嫌がらせをします。行政手続法上違法になるぎりぎりまで許可を引き伸ばしますし、許可申請を代行する行政書士にも「この店アゲたら先生も同罪だよ」と圧をかけてます。おかげでまっとうな行政書士はカジノの案件を扱うことができない状況です。(カジノの案件を扱えるのは警察OBの行政書士だけですし、彼らは相場の何倍もの高額な報酬を要求します。例えば相場25万の許可申請を150万で請け負います)
カジノには許可をとったいわゆる「許可店」といっさい何の許可も取っていない「アングラ」と呼ばれる店にわかれますが、大体の場合アングラのほうがもうかってます。しかしいざ摘発となると9割以上は許可店が摘発されます。これは許可店のほうが簡単に上げられるからです。なんせ警察のほうに店の図面も存在しますし、基本的には夜中の24時までなら入り口の鍵は開いて、一元客でも怪しまれない為、内定がいれやすいのです。一方アングラの店を上げるのは用意ではないです。店は施錠されて一元客は入れませんし、カメラと見張りが24時間店の周りを監視しています。これではさすがの警察も内定は不可能なのです。内定が不可能ということは、摘発するための礼状を取れないということなのです。許可店なら2〜3回内定を入れれば礼状を取るのはたやすいですが、中にも入れないとなると、裁判官を納得させるまでに2ヶ月間も入り口の客の出入りを撮影した証拠が必要になるのです。そういった理由でまじめに許可を取った店のほうがねらわれるのです。(てまひまかけても1件は1件なので、そりゃ楽なほうがいいのでしょう・・・だれも好き好んで残業したがりません公務員は)
カジノ経営に無くてはならないものが2つあります。ひとつはヤクザへの「エンソ」別名みかじめ料です。これは先ほど50万〜100万と書きました。これはかたぎの人間がカジノをやる場合かならず必要です。その街の事情によっては2箇所に払わなければならないケースもあったりしますが、まあこれを払っておけばあまり大きなトラブルにも見舞われることはないでしょう。
あとひとつですが、これが先ほどもちらっと触れた警察とのパイプ役になるブローカーへの情報量です。額はその人のパイプの太さしだいでまちまちですが、実力のあるひとになると1件のカジノから160万もらっている人もいます。(もちろん彼が診てる店は東京中にありますから、その報酬総額はなぞです)そうです、へたなヤクザよりもらっているのです。そのかわりカジノにとっては生命線である警察の動きが逐一はいってきますので、ここはケチってはいけない部分です。実力のあるひとは情報を流すだけではなく、その店を摘発から守ることすらできます。実際東京にはそんな実力者がいますが、彼が見てる店が摘発されることはありえないでしょう。(負けた客が腹いせに通報して所轄の警察官が店内にどっとなだれ込んでも、彼のちからで摘発を免れるほどです。もはや現場の警察官の力の及ぶところではありません)
そういったブローカーのことを夜の商売の人々は「デコのつなぎ」と呼びます。どういう意味かというと、デコというのが警察官のことです。みなさんは夜の街で片手のコブシをおでこの前に持っていくしぐさをする男をみたことがあるでしょうか。この動作はおもにスネに傷ある商売の人間が警察官がいることを仲間に伝えるジェスチャーなのです。(警官の帽子のおでこの部分には桜の大門が入っていますが、それをコブシで表現するわけです)そこから警察官を指す言葉として「オデコ」「デコ」「デコスケ」あるいは「帽子」という隠語が使われます。なのでこういったブローカーのことを「つなぎ」「でこのつなぎ」といったりするわけです。
なんかしょうもないこと長々書きましたが、まあ現実はこんなもんです。警察官も人の子なら犯罪者も人の子、持ちつ持たれつでなりたってるのです