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さよならの向こう側には19〜21
 長編編集部φ(..)  - 07/6/22(金) 22:49 -
そんな感じで土曜日になり、ヒカルが家に遊びにくる日になる。
ヒカルは昼過ぎにバイクでやってきた。
俺の家族は両親に兄妹。兄妹は出かけていなかったものの、両親がいたのでヒカルを紹介しなければならない。
俺はちょっと緊張していた。というのも、家に友達がくるのが初めてだったからだ。ヒカルを紹介して、両親がどんな反応をするかわからなかったので、朝からずっと不安に思っていたわけだ。

兄妹3人が同じ高校だという事は前に話したが、実際には両親も同じ系列の高校出身である。今では公立校2つがまとめて入試をするが、以前は一つの学校で、一学年15クラス以上のマンモス校だった。増えすぎたクラスに対応しきれなくなった為、30年くらい前に2つに分けられ、俺達兄妹やヒカルは新設の学校に入学となった。両親はマンモス校時代に2つ違いの学年だった為、高校時代から顔見知りだったらしい。父親の友人何人かがよく話してくれる事だが、俺の父親は高校時代はかなりの暴れん坊だったと言う。今のヒカルみたいなもんかなとも思える。俺にも同じ血が流れている事を感じる時も多々ある…。

バイクの音が聞こえたので慌てて外に出た。父親が庭にいたからだ。俺のいないところで初対面の父親とヒカルが会うのは避けたかった。
ヒカルと合流して玄関まで誘導する途中、父親が気づいて振り返った。
俺「友達だよ」
光「初めまして。お邪魔します」
そう言って、礼儀正しく頭を下げた。
父「いらっしゃい」
笑顔で返す。たったこれだけだが、表情から察するにおそらく合格点だ。ホッとする。
玄関を入ったところで母親が出迎える。
光「初めまして。いつもシュウにお世話になってます」
母「いらっしゃい。こちらこそお世話になっていて。あら、ハンサムね」
光「お母さんもお綺麗です」
そんな会話がありお互いに笑顔。ここでもOKだ。
2人で俺の部屋に向かう。いやな汗かいて緊張してた俺に比べ、ヒカルの冷静な対応に感心した。
すぐに母親がドリンクと菓子を持ってきてくれた。母親が戻った後、ヒカルは俺の部屋をアサリ出す。
俺「変な物ないから!止めてよ!」
下着の入った収納を開け、にひひひって感じで中を見ている。俺は引き出しを強引に閉めながら、ヒカルの頭を軽く殴る。
俺『さっきの親に見せた態度とは大違いだよ』
一通りチェックが済んだのか、一緒にゲームを始めた。対戦ゲームだが、こちらは俺の方がうまい。負けず嫌いのヒカルが熱くなっているのを見るのは楽しい。可哀想だったから最後はわざと負けてやった。
気が済んだのか2時間くらいで終わり、湖の反対側まで行こうって事になりドライブに出た。
原チャリに2人で乗り込む。意外にパワーのある原チャリで、2人でもかなりのスピードが出る。ヒカルの背中に掴まり前からの風を受けて、気持ち良さを感じていた。
2人乗りはやっぱマズいので、できるだけ裏道を通る様にする。
湖の反対側に来ると小高い山がある。頂上まではバイクで15分くらいだ。さすがに上りはキツい。なんとか上っていくと中腹に見晴らし台があり、一旦そこにバイクを止めた。カメラを持った人が何人かいる。ヒカルもバイクを下り、見晴らし台の一番前まで行く。
光「すげぇな」
きらきらと光った湖が一望できるとともに、そのまま何の障壁もなく湖からスロープが延び富士山の山腹に至る姿がみることが出来る場所。俺もヒカルも小さい頃からこの地に住み、富士山があることが当たり前のようになっているが、改めてこうしてみると自然の雄大さを感じる。
ヒカルも黙って見入っている。軽く風を浴びて靡く長い髪、少し日焼けした顔。じっとその景色に酔いしれてる様だ。
光「近くにこんなきれいな場所があるなんて知らなかったな」
キツ目の顔も、この時にはなんとなく緩んでる様に感じられた。

しばし眺めた後に再びバイクに乗る。一応山頂まで行ってみる事になった。
湖側から上ると車がすれ違うくらいは余裕にある道幅も、山頂に近づくにつれ一台分の幅しかない為に、ほとんど車が通ることはない。知らずに山頂まで上ってきても、車だとほとんどUターンしてしまうことになる。また山頂は木々に囲まれている為、景色も全く見えないので眺めを期待してもあまり意味がないわけだ。
その山頂に着くとわき道があり、少し奥まった所に電波塔がある。その道を入って行くことにした。人が常駐してるわけではないが、侵入者を防ぐ為か硬い鉄製の門がありそれ以上は進めない。そこでバイクを止めた。
夕暮れにはもう少し時間がある。鳥の囀りや水の流れる音、風がそよぎ葉の擦れる音。そんな音しか聞こえてこない。
ヒカルはそこでバイクを下り、メットを外した。
座っている俺に近づきそっとキスをする。いつもの優しいキスだ。顔を離し目が合いお互い笑顔になる。俺は手を取られ門の所まで連れて行かれた。
門に俺を寄りかからせて、向かい合って立ち再びのキス。今度は熱い。舌が中で絡む。何かを探すように俺の口の中で動く。
キスをしながら俺のジャンパーのジッパーを下ろし、シャツの前のボタンを外していく。相変わらず手馴れている。肌が露わになると、ヒカルは背中に腕をまわし俺を抱き寄せる。その弾みでジャンパーとシャツが肩からずり落ち、肘で止まる。上半身がほぼ脱がされた状態となった。
ゆっくりと口から首へとヒカルの顔が下りていき、さらに下へと進み乳首を吸い始めてきた。我慢できず俺は声を出してしまう。
俺「うっ…うぅん」
攻めが激しくなり、声を荒げた。
光「あっ、そう言えば忘れてたよ」
ヒカルはいきなり俺のベルトを外し、一気にジーンズとボクサーを膝まで脱がした。
光「先走りがすごいから、パンツを濡らさないように早く脱がさないとな」
そう言ってモノを握って確認している。
光「ほら見ろよ、もうヌルヌルじゃん。オイルいらずだよな」
言われて俺は赤面してしまう。
しばらく乳首を攻められ、さらにヒカルの手でシゴかれる。
大きな手に包まれてイヤらしく攻められ、すぐにイキそうな感覚が迫ってきていた。
俺「ヒカル…ペース速いよ…イッちゃいそう」
それを聞くとヒカルは一旦攻めるのを辞め、俺のジーンズとボクサーを片足だけ完全に脱がせた。
後ろ向きにさせられて、門に両手をつく。やや足を開かされ、後ろにヒカルが立ち再度右手でシゴいてきた。
右手はモノをシゴき左手は乳首や玉を弄る。さらに後ろから耳元でヒカルが囁く。
光「乳首がコリコリしてる。あ〜玉もキュンて上がっちゃってるよ」
俺は多分後ろからシゴかれることにすごく弱いんだと思う。さらにヒカルの喋りで耳に息がかかり感じてしまう。
俺「あぁぁ…いぃ…いきそう」
あっというまに限界が近づく。
光「いいよ、豪快にな!」
一段と強く握られ、シゴキが早くなり頂点に達した。
俺「あぁぁぁ!」
真っ白な意識の中、一気に出した。門の扉に向かって何回も放った。俺のは先走りも多いみたいだけど、精液もかなり多いらしい。5発6発といつまでもホースから水が出てくるように、ヒカルの手に合わせ放出する。かなり飛ばしてしまっている。
光「あーあー相変わらずすごいね〜。貯めてるわけでもないのにイヤらしい」
そう言って、出し尽くした後のモノを咥えてくれた。敏感に感じてしまい腰を引いたが、ヒカルは構わず残りの液を吸いとる。そして立ち上がり俺に優しいキスをした。
キスを受けながらヒカルの股間に手を当てると、かなりビンビンになっている事が分かったので、ベルトに手を掛けて外そうとした。
光「俺はいいって」
俺「なんで?こんなになってるのに?」
光「シュウのイクのを見てるのが好きなんだからさ」
そう言ってバイクの方にそそくさと歩いて行ってしまう。
俺も急いでジーンズを穿き、ヒカルに追いつく。
俺「俺もヒカルがイクのを見たいしイカせて上げたいよ。だからやって見ようよ、ねっ?」
光「いいって言ったらいいんだよ!」
振り返ったヒカルの顔は、かなりキツい目をして怒っている様に見えたので、それ以上は言えなかった。
俺『なんで怒るのさ…』
光「さっ、帰ろう。乗って」
気まずい雰囲気が残りながらも、仕方なくバイクに乗り家に戻る。そのまま家で下ろしてもらい、ヒカルは帰ることになった。
光「じゃまた学校でな!着いたらまたメールするから」
いつものヒカルに戻って笑顔で言う。
俺「気をつけてね。事故って死んだら後を追わなくちゃならないから」
そう言って手を振り別れた。
俺『なんであそこまで頑ななのかな。理由がわからないとどうしていいかわからないよ。でも理由を聞いたらなんかキレそうで、これからも聞きにくい雰囲気になっちゃったな』
俯き、考えながら家に戻った。

それからは、特に変わったこともなく学校でもヒカルと普通に会っていた。
GWはヒカルが家の手伝いってことで会えず、ほとんどメールだけ。学校の帰りなどには、いつものメンバーで遊んだり騒いだりするくらいだった。ヒカルと2人で帰ったりもしたものの、誰にも見えないところでちょこっとイチャつくくらいで、変わった進展があったわけではない。
ジトジトした梅雨ももう少しで開ける。
『きっと来年は受験に向けて忙しくなるだろうし、今年の夏が楽しめる最後のチャンスかもな』
俺としてはそう思っていた。

この頃、いつもの5人メンバーで遊んでいても、それほど悪巧みをするって事もなかった。というよりも休みの日なんかにはいつも俺だけが呼ばれない状態になっていた。ちょっと仲間はずれ的に思って苛つくこともあったし、寂しい思いもしていた。
仁「家もおまえだけ離れているし、急に呼べなかったから」
そんな言い訳をされるだけだ。スッキリしない時には、大概ヒカルが慰め役になる。そんなヒカルに当り散らすこともあったが、何も言わず慰めてくれるだけだった。
ヒカルとの事、友達との確執など、梅雨の天気のように今一つスッキリとせず、この時期は時間だけが過ぎていくだけだった。

引用なし

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