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Re(22):太陽のような人3
 西川峰子  - 08/12/16(火) 11:49 -
電車がドアが閉まって、発車する時。先輩がこっちを見た、俺は何もいわず。あなたを見つめてたね・・・・。あなたは俺に気づいたのかな?ほんのちょっと顔が緩くなった気がする・・・。その顔はまるで昔のあなたのような顔でした・・・・。すると梅田方面の電車が俺と先輩との間に入ってきて見えなくなる。


神様?運命の赤い糸は本当にあるのでしょうか?これは偶然じゃなくて必然なんですか?あなたが俺とあの人をめぐり合わせてくれたんですか?わざわざ目の前の窓の向こうにいた先輩・・・。

ただ一言だけ言わせてください・・・・。先輩の元気な姿を見させてくれて本当にありがとう・・・。
先輩に気づかれなくてもいい、先輩が見れただけで幸せです。
前に進んでる先輩はとってもかっこよかった・・・・。神様、先輩をどうか希望の大学に受からせてあげてください。。。お願いします・・・。

俺は本当にそういう風に思った。あんな人が一杯いる前じゃ絶対勉強なんてできないし、うるさいとこじゃ勉強なんてムリって言ってた先輩があんなとこで勉強して頑張ってる・・・。受験生としては当たり前なのかもしれないけど、先輩も追い込んでるんだ・・・・。俺はそう思った。

気付くとHとTが俺の事を見て心配そう。
H「樹?どうしたん?さっきからなんか急に泣いたと思ったら何も聞こえないみたいで・・・。」
T「俺なんか悪いこといった?」
二人が急に俺の事で心配してるから俺もなんか悪いしビックリ・・・・。
樹「ごめんごめん!なんか考え事しててさwそしたら急に悲しくなってきちゃってwwwwもう気にしないでw」
H「そんなんでいきなり泣かないやろ?どうしたん?ムリせんときや?」
樹「本当に平気だって!一瞬鬱になっただけwwwあ、今なんて言う駅止まったの?」と俺はさりげなく聞いてみた。
T「岡本やで。もう神戸よりの駅」

岡本・・・・。この駅の名前を俺は一生忘れる事はないだろう。あなたと別れて1年・・・。あなたを見れたあの駅を・・・・。

先輩を見たその日、俺は神戸で思いっきり楽しんだ。先輩に逢えた。それだけで俺はよかったんだ。先輩の住んでる神戸の街は本当に綺麗だった・・・・。先輩は横浜が大好きだからこの街もさぞかし好きな感じだろうなって感じだった。俺はこの時何かが変わった・・・・。


そして俺はまたいつもの生活に戻る。
神戸で先輩と逢えて、俺は先輩の事が吹っ切れた感じがした。なんだろ・・・、先輩の元気な姿が見れた事で何かがなくなったんだと思う。
俺は先輩の姿をもう追いかける事はない、もうこれからは運命を信じようって思ったんだ。いつかもし運命があるなら、二人はしっかりとした形で逢えるだろうって俺は思ったから・・・。先輩に神戸で逢った事は誰にも言わなかった、言ったところでなんもないから。みんなだって反応に困るだろうなーってのもあった。

先輩と別れて1年、俺は高3になった。
受験・・・・。それが重くのしかかる高3。
3年になってしょっぱなにある面談。
俺の成績は部活とかにやってたし、一樹先輩の事が最初の方にあったからクラスでは下の方だったから最後の方に面談もってかれてた。


サエ「さて、樹。2年の時からの志望大学全く変えてないけど、これで本当にいいのね?」サエちゃんの顔は険しい。
樹「うん。俺はこれを変える気はないよ?」と俺は強気。
サエ「まぁ、あんたに何を言ってもダメなのはわかってるんだけど、とりあえず担任としてのアドバイスを言うわ。今のままの成績じゃまず早慶なんてムリ。模試見ると、まぁわかるわよね?あんたの模試国語だけじゃん。むしろあんたが滑り止めにしようとしてる立教や明治、青学なんて滑り止めじゃなくてむしろあんたの 挑戦校的なレベルよ?今のあんたに相応なのは日東駒専って事ね。」
厳しいというかバカ口調で言うサエちゃん、まぁこの人は俺の扱いがうまいから俺がこの後言う言葉が想像できただはずだろうなw

俺はバカにしたように言うサエちゃんにメッチャ腹たった、だってそうでしょ?担任なら「まだ4月だからーとか、今からやれば」とかそういうのあったっていいのにこの人は俺の事メッチャバカにしたように言うんだもん。と当時の俺は思ったw

樹「そんなバカみたいに言わなくたってよくね?つーか、俺がクラスで下の方にいるからって最初から見捨てたように言うなよな。っしゃわかった、夏の模試で偏差値60くらいとればまず文句はねぇだろ?」と俺は言う。
サエ「それくらいならまぁ受けてもいいんじゃない?早慶。ただそんな簡単に偏差値は伸びないわよ。それくらいわかってるでしょ?ま、お手並み拝見ね」

そんな事を永遠に言われ面談は終了。

その日から必至にターゲットや英頻、古文単語、日本史の実況中継・・・。ただただサエちゃんにあのままバカにされるのはイヤだった・・・。
まぁ、あの人にはこうするのがお見通しで言ったに違いないと思う。

それからしばらくして3年の夏を迎えた。
受験の天王山と言われる夏、俺は予備校に缶詰になって勉強する。優とかもみんな同じ予備校に行ってたんで朝から自習室の生活をしてた、もう高校最後の夏って言ういい思い出みたいなのなかったと思う。一回元1−9で集まって飯とか遊びにいったけど結局みんなそのあと予備校とかで勉強してたから、もうみんな受験一 色っていう感じだった。

そして夏も終わりの最後の予備校のターム。夏の模試も終わり、みんなで久々の同じ授業だった。亮は理系だから英語だけはみんな最初は一緒だったけど、そっからはみんなバラバラだった・・・。
俺は優とヒロとカズ、4人で現代文の授業とれた。早大現代文。いつも予備校で取ってる、もうメッチャおもしろいKちゃんの授業、すごい人気があってうちの予備校では絶対抽選になってたから4人でとれたのは奇跡だねーって言ってた。

優「この授業取れてよかったなー!本当嬉しい。」と優らしくない騒ぎよう。
カズ「なんか優が珍しい。やっぱりお前も好きなんだなー。Kちゃん」
優「俺現代文苦手だったんだけどKちゃんのおかげで相当できるようになったからなー!ただ今日は来るの遅かったな。結構後ろの方きちゃったじゃん。」
ヒロ「そうだなー。前の方いけなかったな。樹が活躍できなくて残念じゃんw」

優「樹は元々現代文できるからなー。しょっちゅうKちゃんに当てられてるじゃんwしかもほぼ正解。国語マニアすぎなんよwお前wwwでも漢字できないのに文章の読解とかなんであんなできるの?www漢文や古文とか。マニアレベル・・・wしかもお前3年になってから勉強やばいしてるじゃんー。サエちゃんにいじめ られてようやく火がついたって感じ?」と優は俺をつついてくる。

樹「うるせぇ。さすがに俺だってあんなバカにされちゃ切れるわ・・・。」
ヒロ「まぁなー。お前本当に英語最近できるようになってきたじゃん、あんだけ大嫌いだったのに。進歩だのー」本当保護者発言のヒロw
カズ「え?何。樹あんだけ英語ダメだったのにできるようになってきたの?なんかやべ、樹に抜かされるとか考えられない」すごい真剣なカズ。
樹「お前ら、マジ俺をどんだけバカにしてんだよ。特進の中で下だっただけだろ?元々は頭いいはずなんだよ!!!???」と俺もムキになる。
優「はいはい。わかったわかった!とりあえず俺を目指してがんばりなさい」と優は余裕の表情。

みんなはそれなりに頭がよくて、優とカズは同じ国立大学めざして、ヒロは俺と同じ早慶の某学部目指してた。カズは結構距離あったけど、ヒロと優はもう完全に夏の時点で射程圏内って感じだったからかなり頭はよかった。

そんなこんなみんなで話してると、授業がはじまる。
Kちゃんがいつものように今日の問題の出題大学と軽い解説をして、問題をその場で解く時間がはじまった。
朝一番の授業だったから何人か遅刻とかしてきてたけど俺達は集中して問題を解く。
今日の問題は早稲田の法学部ですごい難しいなーとかって思ってたところで問題を解く時間が終わった。

Kちゃん「は〜い!そろそろおしまいねー。今日の問い5は超難問マークつけといて。これは本当に難しいと思うわー」といい。問題の解説をはじめた。
しばらくして、問い5の問題に差し掛かった。

Kちゃん「んじゃこれはちょっと何番にしたか手あげてみてねー?」と言ってみんなに手をあげさせる。俺が選んだのは確か3番・・・。3番は確かクラス200人くらいいて10人ちょい・・・。2・4がそれぞれすごい多くて。1番を選んだのはクラスの前の方にいる人2人くらいだった。

すると優が静かにまたとっても驚いたように言った。
「樹、一番前にいるの一樹先輩じゃね?」
俺は全然見えなかったし、先輩は神戸にいるんだからこんなところにいるはずないじゃんって思ってたから
樹「先輩がこんなとこにいるはずないじゃん」って言った。優の顔は前を向いたまま。

そしてKちゃんがすぐ喋る。
「この正解は1番なのよー。やっぱりさっき手あげてもらった時も少ないなーって思ったわ。これは最近の早稲田でも一番難しいっていってもいい問題ね・・・。んじゃ1番を答えた、そうね・・・・。高橋君。どうしてこれはこうなったの?」と先生はいった・・・・。

今高橋っていった・・・・?いや、でも高橋なんて苗字いっぱいあるし・・・・。
俺はそう思ってた。そしてその人が喋りはじめる。

「これは〜・・・・・。」

俺はその声を聞いた瞬間すごく心臓が早くなる・・・・。
前を向いても人が多いから何処で喋ってるのかがわからない。

なんで?え?どうして?俺どうしたんだよ。って俺の心はすごい何かに敏感になっている・・・。それが何かなんてすぐわかるのに。その答えを見つけださないようにしていた。何故ならそれが俺の何かをまた変えようとしてるような感じがしたから・・・・。

優「おい、樹!!!あそこ!!!!!」

俺はその方向へと顔を向けた・・・・。


優の目線の先にいたのは…、それはあなただったね。

見間違えるはずなんてない…、髪を茶色にしてても神戸の時に見たあなたとあんまり変わらなかったから…。


それと同時に俺は先輩浪人したんだ…って思った。俺はてっきり大学にいってると思った、先輩は頭よかったし。


その人の発言が終わる。

優やみんなは何も言わなかった。俺が知らずと複雑な顔でもしてたのかもしれない…。


その後何事もなく授業は進み。チャイムが鳴る、俺は授業中ずっと一樹先輩の方を見てた。


今度こそ運命だと思った。

運命なんてバカと言われてもいい、なんて言われても…。ずっと想ってたあの人が今そこにいる。


神戸の時とは違う。話しかけられる距離にいるんだ…。手を伸ばそう、そう思った。

ヒロ達は何も言わなかった、ただ優が一言。

優「ほら、いいのか?俺たち外で待ってるから」

それだけを言って教室を出て行く。


先輩は友達と何か話してるみたいだった。


俺は先輩の方へと歩いていった…。

一歩一歩近づく。なんか緊張して心臓がバクバクだった…。


先輩の目の前にたつ、まだ気づいてない…。俺は息を整えて言った。


樹「一樹先輩?」その瞬間仲間の人たちの目線が一気にこっちに注がれる。

一樹先輩は驚いた顔したけど、それはほんの一瞬でその後顔が一気に変わった。

一樹「お前誰?」


時間が止まった、お前誰って…どういう事?何?

樹「誰って俺が誰だかわかんないの?五十嵐樹だよ。」

一樹「しらねぇけど…。もう行こうぜ。」って先輩は行ってしまう。

せっかく手が届くとこにいるのに、どうしてこうなるの?


引用なし

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