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初めての発展場 horde 13/10/9(水) 0:35
Re(1):初めての発展場 horde 13/10/12(土) 0:51
Re(1):初めての発展場 horde 13/10/12(土) 1:01
Re(1):初めての発展場 horde 13/10/12(土) 1:27
Re(2):初めての発展場 ぽこ 13/10/12(土) 3:00
Re(1):初めての発展場 horde 13/10/12(土) 20:32

初めての発展場
 horde  - 13/10/9(水) 0:35 -
「ヤバい……癖になるかも」
雑居ビルの狭い階段を降りながら、一人呟く。

「カクテル倶楽部?」
チャットの中では、参加者の一人が盛んにそこでの体験談を語っている。

時彦が参加しているのは、とあるポータルのチャットルームで、今夜も十人近いメンバーがそれぞれ好き勝手に話している。

その中でも、六天と名乗る常連が、今夜の話の中心だった。話題は「カクテル倶楽部」の感想について。

「いやー、最初は狭苦しいちんけな飲み屋かと思ったんですが、2フロア構成でなかなか……」

「ウェアのレンタルもやってました。一応シャワールームもあるし、おしぼりや嗽薬も備えてありましたから、跡を残さず帰れますよ♪」

「毎日イベントが設定されてますけど、初めてならお勧めは木曜ですね!特に夜8時以降!」

文章越しにも、六天が楽しんできたがよく判った。現に、他の参加者達からの質問にも、愛想よく答えて回っている。

時彦もまた、六天に向けてキーを叩く。
「面白そうですね。何処にあるんですか?」

時彦の質問に、間髪入れず応答があった。
最寄り駅から倶楽部までの地図や、中での決まり事など、六天は細かく教えてくれた。

それらを携帯にまとめて写すと、時彦は明日の学校に備えて、ログアウトした。


「整列、礼!解散!」
時彦の掛け声に合わせて、部員達が帰り支度を始める。

バスケ部でキャプテンを務める時彦は、顧問がいない時に限り、こうして練習後のミーティングを取り仕切っていた。

顧問がいないと、練習時間が切り上げられてしまうので、表は普段に比べて、まだ明るい。

部員達は普段より早い帰りに、どこへ寄り道するか、話し合っている者もいる。
「キャプテンもカラオケどうすか? 女バスと一緒に来ますよ」

部員の一人が声をかけてくるが、時彦は黙って笑顔で手を振る。時彦も寄るところがあるのだ。カクテル倶楽部へ。

「えー!行きましょうよ、女バスはキャプテン待ちですよ!」
「悪い、ちょっと用があるんだ。今度誘ってくれ」

よくある誘いだった。時彦自身、顔立ちは悪くないと思っている。少し線が細いが、バスケのおかげで精悍とも言える。体格も肩幅がもう少し欲しいところだが、しなやかに鍛えられていて、見苦しくはない。

そんななりだから、女子から手紙を受け取ることもよくあった。しかし、時彦は全て断っていた。
何故なら、時彦はゲイだから。

恋愛感情がないわけではなかった。女子と遊んだりするのは楽しいと思う。
ただ、一人で自分を慰める時に思い浮かべるのは、いつも組み敷かれる自分の姿だ。

実を言えば、これまでに行きずりの年上相手に、体を重ねたことはあった。
しかし、どの相手も自分を恋愛対象に見て、丁寧に扱ってきた。それが時彦には不満だった。

時彦は犯されたかった。それも複数の相手に、粗雑に扱われ、性具のように弄ばれたかった。

勿論、周囲には秘密である。誰かにばれることがないよう、今日の財布の中には、学生証などの身分を示すものは入れておらず、倶楽部の入場料と電子マネーだけにしておいた。

学校を出ると、時彦は天六の案内を見ながら、帰り道とは逆の電車に乗った。
これから乗り込むのは、「カクテル倶楽部」という「発展場」だ。

男達が、一夜の相手を求めて集まる盛り場に、時彦は初めて足を踏み入れようとしている。

引用なし

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Re(1):初めての発展場
 horde  - 13/10/12(土) 0:51 -
「二階が小部屋だらけのフロアで、クルージングスペースっていうんですよ」
「そこでみんなが、思い思いに相手を誘って、小部屋で楽しむ寸法です」
倶楽部の最寄駅のトイレで私服に着替えながら、天六の言葉を思い出す。
着替え終わると、改札のコインロッカーに荷物を押し込み、財布と携帯だけ持って駅を出る。
道がてら、天六の勧めにしたがって、ポータルの同性愛者用伝言板に、携帯からメッセージを入れておく。
「今夜8時ぐらいから、カクテル倶楽部に若ウケ行かせます。左手にブレスレットつけてますので、タチさん使ってあげてください」
折角なので、普段の一人でする時に浮かべる妄想を織り込む。今夜の自分は、男達に抱かれるノルマを課された肉便器だ。
退勤時間でサラリーマンが多い駅前を離れ、裏路地に入ると、目当てのビルはすぐに見つかった。但し、看板などは出ておらず、倶楽部のあるフロアの表示は空欄だった。
(騙されたかな)
落胆する傍ら、どこか安堵した心地で、時彦は階段を上る。
事務所やバー、質屋を横目に見ながら、顔を伏せて階段を上っていくと、5階で階段は終わっていた。
そしてそこには、「カクテル倶楽部」と印字されたプリントが貼られた、無機質なドアがあった。
(ここが……)
それを目にして、時彦は急に緊張を感じた。心臓が脈打ち、口が乾く。ドアにはプリントの他になんの案内もなく、中からはくぐもった音楽が聞こえるばかりで、様子を伺い知ることはできない。
(入っていいのかな?)
閉ざされたドアに軽く指を当ててノックする。が、応答はない。再び強くノックするが、やはり応答はない。
このまま帰ろうか。そう思った時、下から足音が聞こえた。
(!?)
不意の足音に、時彦は咄嗟にドアを開けて中に入ってしまった。

クーラーの湿った風と、安っぽいアロマの香りが時彦を出迎えた。
一畳ほどのエントランスには、傘立てと小さな受付窓があり、その奥はブラックライトで照らされた衝立と座椅子が見えた。
「いらっしゃいませ」
受付から、小太りで丸顔の男が声をかける。
「あ、はい」
消え入りそうな声で返事をして、受付に向かう。
「あ、あの、初めて、なんですけれども……」
時彦がそう言うと、男はああ、と頷いて、タオルと手拭いのようなものがたくさん入った籠をカウンターに出した。
「今日は木曜でヤリモクの日ですね。今だとドリンク有り1800円と、無しの1500円とありますけど」
「えっと、じゃあ、ありで」
「はい。今日は基本的に飲み物の受付だけですので、中でお楽しみください。褌はお持ちですか?」
「え、褌? あの、持って、ないです」
 天六の言っていたウェアとはこの事だったのか。以前知り合った男にうけがよかった、ピンクのボクサーを履いてきたのだが、ここのドレスコードにはそぐわないらしい。
「それなら簡単な奴がレンタルありますんで、これを中で着てください。脱いだ服や靴は、ロッカーがあるんでその中へどうぞ」
男はそう言うと、籠と料金皿を突き出した。時彦は料金を皿に出し、レンタルだというそれを一つ受け取った。
「飲み物は中のカウンターで注文してください。上のフロアがクルージングスペースになっています」
ごゆっくりどうぞ、と鍵を渡してそういうなり、男は奥に引き下がった。

引用なし

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Re(1):初めての発展場
 horde  - 13/10/12(土) 1:01 -
「これが……」
ロッカーは衝立の右奥、暖簾をくぐった先に並んでいた。21番のロッカーに靴や着ていた服を入れ、レンタルの褌を開いてみると、それは想像していたものと全く違った形をしていた。
和太鼓の奏者が身につけるような、六尺褌を予想していたのだが、渡されたそれは手拭い生地で出来たマイクロビキニめいた代物だった。
あまり大きい方ではない、時彦の性器を覆い隠すのにも足りるかどうかといった前布からは、左右に紐が出ており、その片方が輪になっている。こちらに足を入れ、もう片方の紐を背中側の腰辺りで結ぶのだろう。
布地の少なさに絶句していたが、ずっと全裸でいるのも憚られた。左足を通し、右側から紐をたぐり寄せる。すると、足を通した輪が引き絞られ、股間とアナルをくすぐった。
精一杯前布を広げ、紐を結び終えると、時彦は姿見の前で様子を確かめる。
(うわ……)
どうにか性器は布の中に収めたが、上から僅かに陰毛の生え際が覗いている。ペニスが少しでも勃起すれば、頭がはみ出るのは避けられない。
後ろを向いてみると、股をくぐる紐は臀部の谷間に消え、ほぼ完璧に全裸だった。
普段ではありえない、扇情的な姿を衆目に晒すのかと思うと、時彦は鳥肌が立つのを感じた。
(こんな格好で、人の前に……)
先のことを考えて、性器が熱を持つ。時彦はタオルを持つと、2階へと足を向けた。

人が一人通れるほどの階段を上る途中に張り紙があり、天六が言っていた通り、鍵の付ける場所で自分のポジションを表すルールの説明があった。
時彦は左腕、つまりウケの位置にロッカーの鍵を結わえると、そのまま階段を上った。
2階はほぼ真っ黒な内装に、赤い間接照明がそこかしこに配された、妖しい雰囲気だった。
登ってすぐ、フロアの入り口には幾つかの椅子が置かれ、左手にトイレや手洗い場がある。だが、そんなものよりも時彦の目を引くものがある。先客だ。
時彦の叔父ほどの歳の男が、椅子に腰掛けたまま、階段側に向けて怒張したペニスをゆっくりと扱いていた。
男は気だるげな様子で時彦を見たが、自身と同じ左腕の鍵を見ると、興味を無くしたように、自慰に戻った。
時彦は男のそばをおっかなびっくりと通って、部屋の奥へと通じる黒いビニールの垂れ幕をくぐる。
ベニヤ板で区切られた、真っ暗な廊下に、部屋の入り口が四つほど開かれ、中から赤い灯りが漏れている。
手前の扉から部屋を覗いてみるが、中にはマットレスと枕、ローションとティッシュが置かれているだけで、他の客の姿はない。
隣の部屋を覗くと、ここは4人は寝られそうな部屋を、短いカーテンで区切ってあるだけだった。壁にはミラーが貼られ、不安げに上気した時彦の姿が映っている。
向かいの部屋を覗くと、ここはブラックライトしか照明がなく、最初は停電しているのかと思った。これでは、人が隠れても分かりそうにない。
最後に、一番奥の部屋へ足を向けると、そこは一人分の寝具が置かれ、扉がなかった。ここで事に及べば、濃密な絡みを後ろから見られる事になる。
部屋を一通り確かめたので、一度入口に戻ると、先ほどの男はいなくなり、別の二人組がそこにいた。
それどころか、椅子に腰掛けた中年の男の股間に、もう一人の屈強な男が顔を埋めている。
(こんなところで)
やや気後れしながらも、見ている時彦に中年の男が気付く。男は足の間にいる男の頭を掴むと、より強く股間へと押し付けた。
屈強な男は、むせ返りもせず、水っぽい音を立てながら頭をより深く前後する。すると、中年は呻きながら男の胸元を弄る。
「ああ、いいぜ。もっと、もっと強く啜って……」
「んむっ、むっ、んふ」
時彦の見る前で、二人の動きが激しくなる。盛んに響く水音に合わせて、中年の足が伸びる。
「いい、いい、いいっ!ああイくよイくよイくよイくっ!」
中年が男の頭に腰を押し付けると、満足げにため息をつく。男は少ししてから顔を上げると、そのまま中年と濃密なキスを交わす。
やがてキスを終えた二人は、時彦の前を通り、奥の部屋へと消えていった。
その頃には、時彦のペニスは布地を押し退け、表へと躍り出てしまっていた。

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Re(1):初めての発展場
 horde  - 13/10/12(土) 1:27 -
勃起がすぐに収まるはずもなく、時彦は布地に収まらない股間を手で隠したまま、個室の一つに逃げ込まざるを得なくなった。
生憎と普通の部屋は空いておらず、やむなくブラックライトの部屋へ入る。
生で見る他人の情事は、時彦の性欲を焚き付けた。
既に屹立したペニスからは、透明な滴が先走り、てらてらとブラックライトに照り返す。
時彦は指先に滴を絡めながら、壁に寄りかかって、聞き耳を立てる。すると、どこかの部屋で、肉を打ち付ける音がリズミカルに響いてくる。先程の二人であろう。野太い喘ぎが途切れ途切れに入り交じる。
気付けば、それに聞き入るうちに、時彦のペニスは痛いほど反り返っていた。
(少しだけ、少し撫でるだけだから……)
時彦は一度ティッシュで手とペニスを拭うと、乾いた感触の亀頭をそっと撫で回す。
性欲を満たすだけの異常な環境と、そこへの期待感からか、普段よりもソフトな愛撫でさえ、時彦には刺激的だった。一度拭った滴は瞬く間に溢れ、陰毛を淫らに濡らす。
「くっ……ふぅっ!」
早くなっていたストロークを咄嗟に押さえ、達しかけた快感をペニスごと握り潰す。ここで達してはいけないのだ。
ティッシュをもう一枚とって、溢れた滴を丁寧に拭う。もう屹立を布地の中に収めるのは諦めた。最初に見た男がそうしていたように、このフロアでならば「そうして」いてもよいのだ。
そう決心すると、時彦は小部屋を出て入口の椅子のところへ戻る。
壁の時計は8時少し前、天六の言った時間まで、あと僅か。
時彦は入口の左、長椅子に腰を下ろすと、両膝を立てて股を軽く開く。
これで、時彦に興味を抱いたものは正面に回れば、申し訳程度に宛がわれた布地から伸びるペニスも、殆ど露になったアナルも存分に検分することが出来る。
自らの行動に羞恥と興奮を感じながら、時彦は来客を待つ。

程なくして、階段を上ってくる客が増えてきた。
最初に手を出してきたのは、肌の白い太った男だ。
時彦を眺めていたかと思うと、隣に座って、そっと股間に手を伸ばす。
断りもなく出された手に、一瞬体が跳ねたが、敢えてされるがままにされてみる。
時彦の無言の承諾を得て、男は内股をなぞりながら、皐丸や会陰部を揉みしだく。
男の愛撫に身を委ねている間に、ギャラリーのようなものも現れ、2、3人の男が時彦の痴態を黙って眺めている。そして何れも、自身のいきり立ったペニスを晒し、隠そうともしない。
見物されている。周囲の視線を感じた時、時彦は軽く達してしまった。
「んんっ!」
鼻にかかった甘い喘ぎを漏らし、背を反らして腰が浮かぶ。ちょうど正面のギャラリーに向けて、アナルを晒して施しを乞うような格好だ。
「はぁ……はぁ……あ」
一息ついた時彦の前に、もう一人の男が屈み込む。
金髪の若い男だ。時彦の股間に近付くと、滴で光るペニスをくわえようとする。
「あ、あの」
時彦は咄嗟に男を押さえ、こう言った。
「前は弄らないで、後ろを、可愛がって、貰えま、せんか」
切れ切れにそう言うと、金髪は一瞬、呆気に取られたが、すぐに笑みを浮かべると、立ち上がって腕をとる。
「いいぜ、可愛がってやんよ。そっちの人と一緒にな」
金髪の目配せに、太った男も応じて立ち上がる。横を見やると、不自然に途中で下向きに折れ曲がった彼のペニスが剥き出しになっていた。青筋を立てて勃起したそれは、鎌首をもたげた蛇にも似ていた。
時彦は二人に連れられ、鏡張りの壁がある、あの大部屋へと連れ込まれた。

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Re(2):初めての発展場
 ぽこ  - 13/10/12(土) 3:00 -
面白い
続き楽しみにしてます

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Re(1):初めての発展場
 horde  - 13/10/12(土) 20:32 -
「お兄さん、こういうとこ初めて?よく来るの?」
部屋に入るなり、太った男は時彦を鏡の前に立たせると、胸を触りながら尋ねる。金髪はコンドームを取りに、一旦部屋を出ていた。

「いえ、初めてです。今日は命令で……」
「命令ってなに?お兄さんそういう趣味?いるんだ、ご主人様が?」

「は、い。皆さんに使ってもらひっ!?」
不意に乳首を摘ままれ、語尾が跳ね上がる。太った男は時彦の反応を面白がってか、両手を上げさせてから胸の先端を摘まみ、なぞり、捏ね回す。

「ん、んぅっ!」
時彦は男のなぶるような愛撫に、思わず喘ぎを漏らしてしまう。

「楽しんでんなぁ」
いつの間に戻っていたのか、金髪が苦笑しながら二人を見ていた。

「この子、何か命令で来たらしいですよ」
「命令?ああ、掲示板で書き込みあった若ウケって、君?」

太った男の言葉に、金髪はリストバンドを見ながら時彦に尋ねる。彼もあのサイトの利用者だったらしい。

「そ、うっ、です」
時彦が頷くと、金髪は鼻で笑いながら、太った男を手招きする。男は怪訝な顔をしながら時彦から離れ、金髪の隣へ行く。時彦は荒い息をつきながら、二人の方へと向き直る。金髪と太った男は時彦の身体を品定めするように眺めている。

「じゃあさ、命令手伝ってあげるよ。だから、なんて命令されたか、自分で言ってみ?」
身振り手振りも交えてね、と金髪が嗜虐的に笑いかける。身振り手振り、その意味するところを察して、時彦の心臓が、強く脈打った。

「僕の……」
存在しない主人からの命令を思い描きながら、時彦は二人に背を向け、マットレスの上に四つん這いになる。

「ご主人様の命令は、僕のケツマンコや口を、性欲処理に、使って、貰うことです」
一言ごとに時彦の興奮が掻き立てられる。既に緩く勃起したペニスからは、新たな滴が滴り始めていた。

そして、時彦は二人にアナルを見せつけるよう、臀部の谷間を指で押し広げると、腰を突き上げて哀願した。

「どうぞ、僕のケツマンコを、ここにいる皆さんで……可愛がってください」
羞恥心で顔が熱い。羞恥だけではない。これから受ける、自ら望んだ辱めへの期待に、体が火照った。

「本当に変態だよ、君」
笑う金髪の傍らで、太った男の鼻息が荒くなった。今のが余程利いたらしく、彼のペニスは脈打つたびに上下に振れる。

金髪は太った男にもコンドームを渡すと、ローションのボトルを手に取って、時彦の後ろに屈み込んだ。

「もう洗ってあんでしょ?悪いけどスカはここ禁止だから」
「大丈、夫です。ちゃんと、してきました」
「いい子だ」
「うあぁっ!?」

確認が終わると、金髪は時彦の尻に顔を埋めた。途端に、時彦のアナルを冷たく蠢く何かが分け入る。
窄まりを抵抗なく解きほぐすと、金髪の舌は瓶の奥の蜜をねだる様に舐め回し、啜り上げ、這いずり回った。

「ふああ、あ、あっ!」
金髪の愛撫に膝を震わせていると、頭を鷲掴みにするものがいる。目の前には、独特に折れ曲がった蛇のようなペニスが突き出されている。

「俺のもしてよ、肉便器くん」
「は、ふぁい」

太った男のペニスを、時彦は舌を突き出して迎え入れる。熱く脈打つそれは、喉の奥まで挿し込まれる。

「ああ、いいねぇ」
「んぐ、ぐ、げぇっ」

えづく時彦を気遣ってか、太った男はゆっくりと腰を引く。そして時彦が息を整えたのを見計らって、再び腰を推し進めてくる。

「ん、ふぅ、んちゅ、んん」
目の前の男の足に手を付き、哺乳瓶にむしゃぶりつく乳児のように、時彦はそれをくわえ込む。

熱い脈動を口の奥に感じながら、亀頭、雁首、裏筋と舌の腹で舐め上げ、口をすぼめて吸い付く。

具合がいいのか、男は腰を動かさず、時彦の頭を持ってオナホでも使うように前後させる。

「んっ、んっ、んっ」
「いいぞ、鏡見てごらん。自分が今どんな顔して、何やってる?」
男に促されて、横目で鏡を見る。頬をへこませ、潤んだ目でペニスをくわえる時彦の顔が、そこにあった。

「そろそろこっちもいいかな」
今まで丹念に解きほぐしていた金髪がようやく顔を上げた。時彦は、アナルがぱくぱくと口を開き、腸内が外気に晒されているのを感じた。しかし、それはすぐに塞がれることになる。

「ほぉら、お待ちかねのチンポだぞ。欲しい時はなんて言うんだ?」
金髪がせせら笑うように問い掛ける。同時に、無遠慮に指を差し込み、内側を確かめるように弄り始める。

「んひっ!?」
前立腺を触れられたのか、ペニスを抜かれた口から悲鳴が出る。にも関わらず、金髪は指を止めない。

「早く言えよ。倶楽部にいる全員に聞こえるぐらい大きく!」
「は、ぁいっ!私のっ、ケツマン、コにぃっ、みんなのおちんぽ、突っ込んでください!僕にっ、ザーメンくださ、いぃっ!」

「上出来だ」
引き抜かれた指の代わりに、アナルへ熱い塊が押し当てられ、時彦は身震いする。ゆっくりと、だが今まで受け入れたことのない太さが、時彦のアナルを蹂躙する。すかさず、口にも太った男のペニスが捩じ込まれる。

「んん、んぶ、あむ、んーっ!?」
「おお、遊んでるかと思ったけど、よく締まるわ。お望み通り、ガンガン犯してやるからな」
根元まで挿し込まれた頃、金髪が軽い感嘆の声をあげる。引き締まった臀部を撫でながら笑っているが、時彦は体内に挿入された肉杭の圧倒的な質量に、フェラも止めて打ち震えたいた。

(内臓が、押し上げられてるみたいだ)
金髪が動くたびに冷や汗が吹き出し、鳥肌が立つ。みっちりと押し込められ、動く余地などないように思われたが、彼がローションを塗していたのか、ぬちぬちと音を鳴らして肉杭が動く。

「んっ、んっ、んっ、んふっ、んっ」
「おほっ、いい感じっすね。ほらほら、口もちゃんと動かす動かす!」
腰を掴み、金髪のピストンに合わせて息が漏れる。太った男も、興が乗ったらしく、金髪に合わせて時彦の頭を前後させる。

アナルを突き抜かれると、口から引き抜かれる。喉奥に差し込まれると、直腸を引きずり出される。両方が空いたかと思えば、次の瞬間には時彦を貫くように前後から叩き込まれる。

「んぐ、ふっ、ぐげっ、がっ、んんっ!」
「いいぞこのケツマンコ!久々に当たりだぞお前!」
「綺麗な身体してとんだ変態だ、最高だよ」

アナルを貫かれる悦び。吸い込むたびにむせるような雄の匂い。突き込まれる度に感じる、痺れるようなペニスへの快楽。今までにない刺激に身を委ねながら、時彦は鏡を見た。

(ああ、これって……)
激しいピストンに揺れる目に映ったのは、思い描いていたような、組み敷かれる自分の姿だ。両腕を手綱のように金髪に掴まれ、太った男は玩具のように頭へ腰を打ち付ける。赤い照明の下で、引き締まった体が身を捩って快感を貪っている。

「ああ、イくぞイくぞイくぞ!ケツ締めろ!」
「ううっ!」
先に金髪が達した。腰の奥で何かが戦慄き、そして温いものが広がっていく。次いで、それが何かを確かめる間もなく、時彦の顔面に降り注ぐものがあった。精液、と気づいた時には、額に押し当てられた男のペニスから、だくだくと溢れ出る熱いものを、擦り付けられた。

「っふう……」
「あー、たっぷり出たー」

男達が、満足気な溜息をついて時彦から離れる。手を離された瞬間、時彦は無様に崩れ落ちる。

ちょうど練習で全力を尽くした時のように、内股が痙攣していた。腰だけを突き上げ、猫の伸びのような姿勢で、時彦は呆然としていた。

鏡に映るのは、男たちの間で打ち捨てられたように痙攣する自分の姿。足元にはピストンのあまり押し出された自分のものか、はたまた胎内に吐き出され、溢れ出てきた金髪のものかも判らぬ、白濁の水溜り。顔には、黄色みがかった精液の流れが、隈取のようにへばりついている。

そのうちの一筋、口元に垂れてきたそれを、舌を伸ばして舐めとる。
塩辛いような、カルキめいたそれを味わいながら、体を持ち上げる。

「やー、いい感じだったわ」
「良かったよ」

振り返ると、自分のペニスをティッシュで拭う二人が笑っていた。そして、その後ろには、また新しい人影が並んでいる。
「さっきの聞こえたんで来たんだけども、俺も混じっていいかい?」

その中の一人が時彦の方に声をかける。見れば、彼もその奥の男も、そそり立ったペニスを隠そうともしない。
「……はい」
時彦は男達の方へ向き直ると、足を開いて笑顔で頷いた。

「はい、ありがとうございました」
結局、あの後を合わせて、6人から10回近い射精を受けた。直接相手をしなかったものを含めれば、もっと多い。

コートを走るための筋肉は、男の上で腰を振るために使われ、号令を飛ばす口は精液の受け皿にされた。体格のいい男に抱かれ、仰け反った状態で口を犯され、その様を見てギャラリー達が自らのペニスを扱き、引き締まった時彦の身体めがけて、好き勝手に放っていく。

最後に時彦自身が、突き上げられた勢いで精を吹き出して、この日は終わった。最後には、丸められたティッシュと、使用済みのコンドームが辺りに散っていた。

それらを片付け、念入りにシャワーを浴びてから、レンタルのタオルと褌を受付で返し、時彦は倶楽部を出る。

ビルを出て、駅に向かう道すがら、時彦は下半身に残る余韻を噛み締める。
それは、帰りの電車に乗ってからも、家に着いてからも後を引いた。まるで、今もアナルを犯されているようだ。

眠る前に、ふと思い立ってポータルの掲示板を覗く。時彦が立てたトピックには、既に幾つかのコメントが返っていた。
それらを見ながら、時彦は次の訪問をぼんやりと考え始めていた。

引用なし

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